2015/10/27 のログ
■フィリア > 「そ、そんなこと無いですよ~・・・、い、いわれなれてないから恥かしいだけです、えっと、た、ったべっ・・・!」
落ち着かない様子で顔を手で仰ぎパタパタ、
頬が朱に染まって暑いのだろう。
彼女の冗談に驚きつつ、《冗談ですか・・・、》と一安心する。
「イルゥさん、ですね、私はフィリアです。
『紅竜の舞踊亭』・・・。あ、聞いたことありますっ、
王都にある宿屋さんの店主さんだったのですか!
えへへ、一度入ってみたいなーって思ってたんです・・。
あ、そんな、もったいないお言葉です~、
このお店を選んでくれて嬉しくおもいます、
か、可愛い、はちょっと反則なきがします、えっと、イルゥさんもお綺麗です。」
ちょっとドキドキしてしまう彼女の振る舞いとしゃべり方、
かっこよくて綺麗、なんだか憧れるものがあってじぃっと見つめてみる。
自分の作ったパンケーキとハーブティーを食す彼女を見て、
どうかなぁ・・、と内心心配そうにして・・。
「あ・・・、はい~、そうですよっ、えへへ、デザートを作るのが得意ですから・・・。よかった・・、イルゥさんのお口にあって。」
彼女の微笑みとほめの言葉を貰えば、
ホッと一安心したのかふぅっと一呼吸ついた。
何よりもほめられたのは嬉しかったのだろう。
照れ隠しに自分の髪の毛を指先でくるくる弄って恥かしそうに微笑んだ。
■イルゥ > 「ふふ、そう冗談よ、冗談」
幼く柔らかい声でそう繰り返すイルゥは、何処か蠱惑的な表情で
自らの人差し指をつつぅ、と。
自分の唇に撫でるように沿わせ、にこりと口端を上げた。
「あら、それは嬉しいわね。冒険者の宿とは言っているけれど、一般のお客も
歓迎しているから、その内に是非来てみて欲しいわ。貴女みたいな娘なら、
しっかり、ちゃあんと歓迎してあげるから。ふふっ」
上品な笑みを浮かべる少女は、フィリアの顔と身体を、じぃっ、と見つめて
そう口にした。
「ええ、私は他人にお世辞は言わないことにしてるの。これなら、さっきも
言ったけれど、常連になっても良いわ」
そう言って、また一口、二口。静かに、堪能するように。
フィリアの作った料理を、愛おしむように口に運んでいくイルゥ。
「……ふぅ、ご馳走様。フィリアのパンケーキ、とっても美味しかったわよ?
勿論、ハーブティーもね」
口元に人差し指を置いて微笑むと、少女は席から立った。
「さて、そろそろお店に戻らなくてはいけないわね。お会計を頼めるかしら?」
そうして懐から金貨の入った袋を取り出すと、フィリアに向けて首を傾げた。
■フィリア > 「えへへ、冗談ですよね・・・。」
あれ?おかしいな・・・?
冗談といわれてちょっとばかり落ち込んでる私がいる。
ちらっと彼女へと視線を向けると、
妖艶な姿にドキッと胸が高鳴るのが聞こえた。
「本当ですか・・・?えへへ、それじゃあわたし、イルゥさんに会いに行きます、えっと・・・、嬉しいです、そんな封に言ってもらえるなんて・・。
え、えっと、私の体・・・、何かついてますか?」
とく、とく、と心臓は小刻みに揺れる、
まじまじと彼女に見つめられる私の体、
いやな気は全くしなくて、寧ろ抵抗する様子も無い、
潤んだ瞳でじぃっと彼女の様子を伺って。
「イルゥさんが常連になってくれましたら、私嬉しいです。
えへへ、毎日来てほしいぐらい・・・会いたいから。あ、ごめんなさい、お客様にこんなこと言ってしまって・・。」
照れ隠しに微笑み浮べてあやまってみる。
思わず本音が出そうになってしまうほどだったようだ。
「えへへ、有難うございます、えっとお会計は・・・、
こちらになります。」
椅子から立ち上がる彼女へと、
値段を書いたメモ紙を渡す。
ちょっぴり寂しそうなのは気のせいではないだろう、
じぃっと彼女の眼を見つめて・・。
■イルゥ > 「ふふっ、何もついてないわよ、ただ少し、ね? ふふっ、やっぱり初心ねぇ?」
じっくりフィリアの整った肢体を見つめていた視線をフィリアの顔に返すと、
にこりと笑うイルゥであった。
「あら、構わないわよ。そんな風に言ってくれるだなんて、私も嬉しいもの。
毎日は難しいけれど、時間と、店を空ける余裕があったらまた寄るわ」
「あら、ありがとう」
イルゥの身長は、フィリアと同じくらいだ。
ほんの少しばかりイルゥの方が低い、といったところだろうか。
値段を書いた紙を渡されれば、袋から金貨を取り出してフィリアに差し出すのだが、
寂しそうな彼女の顔を見て、イルゥは少し悪戯っぽく笑ってその顔を近づけた。
「ねぇ、ほんの一瞬だけ、貴女のこと味見していいかしら?」
そう言って、小さな口から、ちらりと舌を覗かせてフィリアの口元に目をやった。
■フィリア > 「そ、そうですか?・・・えへへ、うん・・・。」
イルゥと視線が合い彼女の表情が視線にとまれば照れた様子で微笑みを返す。
「無理なのは、わかってました・・・、でも、それぐらいきてほしいって気持ちがあるんです、えっと、私からも会いに行きますね?」
ふんわりと落ち着いた雰囲気で、
にっこりと微笑んで見せた。
目線は殆ど同じといっていいぐらい、
彼女の瞳は綺麗で吸い込まれてしまいそうだ・・・。
手で金貨を受け取ると、
彼女の表情が私の目の前近くまでに寄っていることに気がついて、
とくん・・・、と心臓が波うった・・・。
「い、イルゥさん・・・、えっと・・・。」
店内をきょろ、きょろと見回して再び彼女を見つめる、
誰もいないしもう閉店も近い、
私たち2人しかいない今なら・・・。
「イルゥさん・・・、私の味も、ちょっと試してみてもらえますか・・・?」
潤んだ瞳、眼をほそめてゆっくり閉じる・・・、
彼女からのを受け取る体制で・・・。
■イルゥ > 「ええ、その際は歓迎するから、是非、ね? 楽しみにしてるわよ?」
そう言って、嬉しそうに笑う。外見相応の笑みのようであった。
「二人きりだから、貴女も平気よね? ふふっ。 大丈夫、一瞬だけだから」
そう言って、顔を、唇を、フィリアの口元に近づけて、くすり、と笑ってから、
目を細めて抱きかかえるようにフィリアの肩へと手を回すと、
柔らかな唇と唇を重ね合わせて――舌を、ほんの少しだけフィリアの口の中へと
挿し入れようと――
■イルゥ > 「さて、それじゃ今日はこの辺りで、私はお店に帰るとするわね」
そう言って、イルゥは微笑みを残して店から去って行った。
その内しっかりと彼女を味わいたいものだ、などと思いながら。
『紅竜の舞踊亭』へと帰っていくのであった。
ご案内:「平民区域 カフェ「ペティット」」からイルゥさんが去りました。
ご案内:「ある小さな村」にルシエラさんが現れました。
■ルシエラ > 場所は小さな村にある宿屋、その一階にある小ぢんまりとした酒場。
店主らしき男性と、カウンターに座った少女、後は数人の村の者が居る程度である。
少女の前には所狭しと料理が並べられていた…ほとんどが肉料理である、そして酒の入ったジョッキ。
今回の仕事はこの小さな村に被害を及ぼしている魔物の討伐、さすがにこれは出来だろう?と寄こされたのだ。
まあ、うん、色々とやってたけど失敗続きだったからね、仕方ないね。
当然、力の差は歴然としておりあっさりと片付け、報酬を受け取って仕事終わりの夕食タイムであった。
「あー…そういえばさ?最近、今度は魔族側が取ったらしいねー?
…なんだっけ…何とか砦?」
もっちゃもっちゃと肉を頬張りながら、前に立つ店主に話しかける少女。
その通りである事、それに、そうなるとまたこの村にも何かしらの被害が起こる可能性がある事。
そして…砦の名前はタナール砦だと、その問いに複雑そうな顔をして答える店主。
「ふーん…こんな美味しい料理がある場所、あんまり暴れて欲しくはないものだーねー」
はふん、溜息をつく少女。その手は変わらず肉を掴んでは頬張り、ジョッキを傾け酒を喉に流し込む。
■ルシエラ > 料理を食べ続ける少女に店主は話を続ける。
そうでなく、人間側が取った時にもそういう事が起こる時があるのだと。
偶然なのか、村が全滅する機会だけは避けてきたのだが…
最近は更に激しさが増してきているのだと、周りの街や村から戻ってきた者達が言っていた。
そんな調子では、いずれこの村も時間の問題かもしれない、と。
「そんな深刻に考えてても仕方ない、来ないかもしれない、ってのもあるでしょー?
そっちに期待してのんびりゆったりやってれば良いと思うよー」
悪い事を考えるよりも良い事を考える、それが一番。
どちらで考えてたって、どうせ先に起こる事は変わらないのだから。
はむっ、大き目の肉を口一杯に詰め込み、もぐもぐもぐ…ごくん。並んでいた料理はそろそろ半分消えそうだ。
■ルシエラ > …と、不意に外から聞こえる大きな爆発音、続いて村人のものだろうと思われる叫び声。
方向は…村の入り口か?更に数度、同じ様に爆発音が響く。
とりあえず、近くの建物に地下に通じる避難通路がある、そこへ逃げ込もう…
慌てた様子で伝える店主に、少女は荷物があるから先に行ってて、と伝えて先に行かせる。
人の居なくなった酒場、少女は料理を食べる手を止め、立ち上がった。
ゆっくりとした足取りで入り口に、扉を開けて外へと出れば、音のした方向へと顔を向けた。
その間にも爆発音に続き、何人かの犠牲になった哀れな村人の声が響く。
…叫んでるのは男性のみか、女性は…まあ、目的は何となく分かった。
さて、と…
視線を向けた先、あきらかに逃げ惑う者達と、それを追う者達。
追っているのは…魔族だ。
■ルシエラ > 悪い方向に流れる考えは悪い流れを生み出すものだ。
言ってる側から起こるとは思わなかったけど…
変わらぬ足取りでその方向へと歩いていけば、当然暴れている者達と正面から向き合う形になる。
人数は…5人か、後は襲うつもりだろう捕まえた人間の女性が一人居る。
大方、砦を取れたから調子に乗って近くの村程度なら襲ってやれとか考えて来たんだろう。
悠々と歩いてくる相手に警戒していた魔族達だが、それが同族、しかも少女と分かれば警戒を解いた。
…どころか、側まで近付いてこれば、馴れ馴れしい態度で誘いの言葉をかけてくる始末だ。
「うん、君等は誰の配下なのかなー?
これってその人の指示だったり、そうじゃなかったりー?」
誘いの言葉はスルーをし、にっこりと笑顔を浮かべて問う少女。
各々、こんな場所のこんな状況で何を聞いているのか。とか、そんな事よりも場所を変えて一緒に楽しもうじゃないか。とか、あっちはあっちでこちらの問いを流すつもりだ。
はふー…いつものように、深々とつく溜息。そして…
■ルシエラ > まるで瞬間移動をしたかのように、1人の魔族がその場から消えた。
次いでどごんっ!と離れた建物から響いた音と振動。
気が付けばその魔族の居たところには笑顔のまま薄黒いオーラを纏う少女、片手がその音が響いた方向に伸ばされている。
一斉にそちらへと顔を向ける残った魔族達、その先には建物の壁に叩き付けられ、地面にぴくりとも動かず転がった魔族の姿。
その壁はかなりの衝撃を受けたのだろう、ひび割れて今にも崩れそうになっている。
「ね、こんな馬鹿げた事をやってる暇があるならさー?
何だったっけ?何とか砦に引き篭もって、次の戦いの準備でもしてれば良かったんじゃないかなー?
…まあ、うん、でもね…もう遅いから」
気迫の欠片もない気の抜けたような言葉遣い、しかし、魔族達を震え上がらせる程の怒気を含んでいた。
それでも、何もしなければ自分もやられる…そう思い、武器を構えようと、魔法を唱えようとする。
だが、少女の言葉の通り、もう遅かった。
それを行おう、その動きをする前にもう3人の体はその場から同じように消えてしまい…
ごっ、が、ずどんっ…最初の一人の上に重なり合うように、意識を失っている3人が落ちていった。
残り1人は…その首を少女の手に掴まれ、膝を折るようにして座り込む姿勢になっている。
ご案内:「ある小さな村」に魔王アスタルテさんが現れました。
■ルシエラ > 「本当なら、今すぐに何とか砦にいって全員叩きのめしても良いんだけどさー?
それだと、後々面倒になりそうで困るんだよねー
…だから生かしといてあげる、君はお友達を連れて帰りなよ、ね?」
ぎちり…掴む手にわずかに力が篭るも、ぱっと手を離せば、その魔族はぺたりと尻餅をついてしまう。
下手な行動は止めた方が良い、そう判断したんだと思う、そのまま動かずに項垂れていた。
さて、女の人はー…と、視線をそちらに向けてみる。
怯えた女性の姿を想像していたが………うん、気絶してた、ある意味助かったかもしれない。
ぐるっと見渡し…目に留まった荷台。
近付き、それに転がっていた4人の魔族を並べて乗せると、引いて項垂れている魔族のところへと再び戻っていく。
…その間に薄黒いオーラは消えていた。
のろのろと荷台を引いて去っていく魔族の姿を確かめてから、倒れていた女性を背負う。
さて、避難通路………近くの建物?
考えてみれば、そんな抽象的な言葉で分かる訳がなかった。
うん、これは困った、と固まる少女の姿。
■魔王アスタルテ > (そういえば、アスタルテ率いる魔王軍の末端の者達がタナール砦を制圧したという報告あったかな。
組織の末端なので魔王直々に指示を出したわけでもないが、先日人間に魔族の村を焼かれた怒りで士気が上がっている。
多くの同胞が無残にもやられた事で、部下達も気合を入れてタナール砦を制圧したわけだ。
さらに怒りの矛先は近辺の村に向いた。
その村あたりなら制圧するのもさして難しいものでもないはずだったが、
そんな法則は、たった一人の強者の手で潰されるものである)
(アスタルテがタナール砦近辺の村を通りがかった時、部下の魔族達が一人の少女にやられていた。
その少女もまた、魔族であった。
魔王は連れの四天王と共に、建物の屋根に陣取って五人の魔族をそれぞれ一瞥した後、ルシエラを見おろす)
「この光景を見ると、君がやったようにも見えるから不思議だね、ルシエラ。
最近見かけないと思ったけど、やっとお目覚めというわけかな」
(数百年前、破壊の限りをつくしていた危険な魔族だった。
当時の魔王軍にもある程度、その被害が及んだものだ)
■ルシエラ > 肌にぴりっと軽い痺れがくる感覚、はて?どこかで感じたような…?
そんな事をふっと思いながら、かくん?とその原因である方へと顔を向ける。
見覚えは…覚えてない。…覚えてない?
知らないではく、覚えてないという記憶。多分、忘れただけ。
そんな相手からかかる声、その言葉に自分の名前は含まれていた…相手は、私を知っている。
「不思議も何も、まんま私がやったんだから仕方ないねー?
だってほら、こんな料理の美味しい村を襲おうなんてさー?」
相手が何者か分からないからといって、別に気にする事もないだろう。
そう思ったからこそ、目の前に立つ相手がどれだけ巨大であろうとも普段の調子で言葉を紡ぐ。
もっとも、その相手が分かっていても、同じ調子だったかもしれない。
とはいえ、その後ろに更にもう4人。
もう一悶着となってしまうのは少し困る、だってここでは本気で暴れる訳にはいかないし…背中に女性を背負っている。
■魔王アスタルテ > 「少し言い方が悪かったね。
村の惨劇を見ると、君がこの村を襲っているようにも見えるという事だよ。
そっかぁ。
この村の料理は、そんなにおいしいんだね」
(不敵に、だが愉快そうに笑ってみせる。
なにせ目覚める前のルシエラは何もかも破壊しつくしていたわけだからね)
「君はもう以前みたいに、破壊の限りを尽くしたりはしないのかな?
あの頃は何でもかんでも破壊していたよね」
(ルシエラと話しながらも、彼女が背負っている女性を一瞥する)
■ルシエラ > …なるほど、確かに入り口付近に数ヶ所、爆発のような跡がある。
あの5人の魔族の内、魔法を使おうとした者がやったものだろう。
「あー…そっかそっか、それは勘違いされると困るなー
そそ、まあ、私が食べてたのはお肉だけどねー?」
その言葉を聞いてちょっとは安心した気がする、やりあう事は…無い、かもしれない?
違う違うと手を振ったジェスチャーも加えながら言葉を返し、相手の笑顔ににこーっと笑顔を返す。
「そんな事をずっとしてたら、美味しい料理も楽しい相手も見付からないからさー?
…まあ、それでもやっぱりたまにはこっちで遊んでみたいとも思ってるんだけど、なかなかねー?」
美味しい料理も良い、意気投合出来る相手との出会いも良いものだ。
そうは言うが、次いで出る言葉は、多分相手の知る少女に近い言葉だ。
握られる小さな拳、本当に本気で力を揮える場所がないのはどこか物足りなさを感じてしまう。
相手の視線が背中の女性に向けられると、彼女がどうかした?というように首を傾げて。