2023/04/13 のログ
ご案内:「魔族の国・古城」にアマツキさんが現れました。
■アマツキ >
「──憤ッッ!!」
古城の回廊にズズン…という音と振動が響き渡る
裂帛の気合一閃、手にした大鉈による一撃で魔物の首を落とした雌鬼は大きく溜息を吐く
「やれやれ…誰ぞの城か知らんが広すぎる難解すぎる」
魔物の遺骸にどっこらせと腰を降ろして小休止
──九頭竜山から適当に山を降りて辿り着いたは魔族の国
嵐に遭い、適当にねぐらにできる場所でもないものかと見つけた古ぼけた城に潜り込んだは良いものの
道は狭いわあちこちぐるぐるまわって元の道がわからなくなるわ、魔物は大量に蔓延っているわ
「なんぞ目印でもつけながら歩くべきじゃったな…」
うーむ、と頭を撚るも時既に遅し、迷子である
幸い魔物も魔獣も大量にいるので飯に困ることはないが
■アマツキ >
飢えそうにはないといえど魔獣の肉ばかり喰っているわけにもいかない
いざとなったら壁をぶち抜いて直進していけばいずれは出れるか、などと頭の悪いことを考える
持ち主がいるのかいないのかは知らんが、難解な造りにしたほうが悪い
…まぁ、得てして城とは攻められることを想定して迷うように作られているものだが
「とりあえず穴くらい空けられるかどうかは試すとしよう」
細かいことを考えるのは不得意である
椅子にしていた魔獣の死骸から立ち上がるとコキコキと首を鳴らし、左腕をぐるりとまわす
得物はとりあえず脇に置く、鬼たるものまずは肉体のパワーで何事も試すべきである
「どぉぉぉー……っせい!!」
投球モーションもかくやという振りかぶった前傾姿勢
隻腕が唸りをあげ、轟音と共に埃が舞い、天井からパラパラと石片が落ちる音が続いた
埃が晴れるとそこには見事な破壊劇の痕跡、壁をブチ抜いた大穴が隣の回廊への道を繋げていた
「……うむっ。まぁ持ち主がおった場合は酒でも奢って誤魔化すとしよう」
満足気にうなずくと雌鬼はそのまま行き止まるたびに壁を破壊し、やがて名も知れぬ城からの脱出を果たしたのだった
ご案内:「魔族の国・古城」からアマツキさんが去りました。