2023/02/05 のログ
ご案内:「魔族の国・王国の国境の山脈の麓」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 王国と魔族の国の境は険しい山脈に阻まれて陸路ではまともに行き来は出来ない
しかしながら麓の一部は細い細い・・・それこそ2人横に並んですすめばギリギリのような渓谷を伝えば行き来できる。もちろんそこにメリットはない。王国側は険しい瓦礫と山道だし広がる荒野は斥候がいれば一目瞭然だ。
逆に魔族側に入ればそこもう魔性の森。多くの魔物や魔族が住まう豊かな森だ。

そもそもこのような渓谷にも満たぬ抜け道は地図にもない。
そんな森に好き好んで入り込むものなどいるはずもない

「はい♪もうちょっとだけお手々がまんしてね♪ おくすりぬってマッサージ気持ちいいね♪ ぬりぬりぬりぬり♪」

ーーいた。
魔族ではないーー王国にもいない別空間の異形ーー天使だ。魔獣の手をつかみなにやら軟膏を塗っている。どうやら走ったときに指の間に鋭い木の破片が突き刺さった様子。
偶然ーー『悪い魔族』を探しにきていた少年がみつけてーー力任せに抑え込み腕をわしっとつかんで無理やり薬を塗っているのだ。
最初は威嚇をし攻撃しようとした魔獣はーー脳天を拳で上から叩き落され脳震盪気味だ。この眼の前の天使ーーの子供らしい子がなにか怒ったようにどなっていたが何を言ってるか頭がぐわんぐわんで聞き取れるはずもなく。

むんず。と大型のトラほどの太い手、肉球にささった木を引き抜く。肉球をおして血を出し、破片も丁寧に取ってから血止めのなんこうを塗って

「これねーすぐ固まるからあるいてもべたべたしないよー」

ニコニコと微笑みながらお世話をする。元々少年はあまり天使悪魔という善悪がない。悪いひとは起こるし、やっつけるのは「悪い魔族」だーーー問題は悪い魔族は自分のことを悪い魔族などといわないのでいつも騙されてることぐらいだろう

「あとはパウダーぱたぱたしてー…愛、歩いていいよー♪」

魔獣はようやく開放され少年から逃げるように早足で去っていく。実力差が違いすぎる相手に喧嘩をうっては行けない。野生の鉄則だ。

「えへへー!いい子とした!」

目的は魔族を探すことなのにやりきったようにえっへん!と胸を張って

ご案内:「魔族の国・王国の国境の山脈の麓」からシャルティアさんが去りました。