2022/11/23 のログ
ご案内:「魔族の国」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 魔族の国の中でも、秘境と呼ばれるような場所にある彼の城。
淫堕城という直球そのままの城の、執務室に彼は居た。
いっそ、嫌味な程に豪奢なこの執務室で、彼は通信を行っていた。
その内容は、彼の部下や内通者に対する定時連絡だった。
魔導機械のモニター越しに、魔族や人間の顔を見ながら、

「うむ。ハムサレド侯爵の一件については、私も承知している。
対処は任せるが、まだ事は荒立てるな。販路が一つ二つ潰されるぐらいなら許容する。お互い、無駄に出血を広げたくはないだろう」

「ダイラスに対する事業は……ふむ、予想以上に難航か。
まあ、王都と違ってあちらは海千山千の強かな商人が多い。手古摺るのも解る
……が、そろそろ進捗と成果を確認させて貰うぞ。
私は"文字通り"、何時でも君たちの前に顔を出せるという事は忘れずに。

……宜しい。追加の予算については、半月以内に渡そう。期待している」

指示は的確であり、硬軟を織り交ぜた物だ。
決して彼は、人間を侮ってはいない。その上で、彼の強大な魔力を最大限活かして、少しずつ影響力を増やそうとしている。
人間というモノを、彼は理解している――或いは、人間の理解できなさこそを、理解しているのかもしれないが。

と、話し合いはいよいよ終盤に差し掛かり、彼らからの懸念事項を話し合う段になって。

「……何?人間を捕まえた?」

彼は、眉を上げた。
どうやら、何かのきっかけで、人間を一人誘拐したらしい。
魔族や魔物に与えるか、それともロブームに上納するか。
それを迷っているらしかった。

「ふむ……取り合えず、"鍵"を使って連れてきてくれるかね。
ああ、扉は直接執務室に繋げる。君自身は来なくても良い。
あまり、長居したい場所でも無かろう」

そう言うと、彼の机の前の床に、扉が現れる。
ロブームの"鍵"により、空間を超えた扉が形成されたのだ。
その中から、誰かが現れる。
さて、その人物は果たして――

ご案内:「魔族の国」にロブームさんが現れました。
ご案内:「魔族の国」からロブームさんが去りました。