2019/09/11 のログ
シュティレ > この国は、色々な国が一つに集まっていると言える……私はそう思います。
一人の力ある魔族が、城を作り街を作り、そして、国となる、それがいくつもいくつも集まり、一つの魔族の国と言うもの二なる、と言う形でしょうか。
ずいぶん歩きましたが、此処はどの魔族の領域なのでしょう。
いきなり襲ってこないので、恐らくは……穏便な方なのだと思いますが。
国の見分け方などは解りませんし、街もまだ見つかっていませんし。
私は、しずしずと歩き進んでいくのです。
その気になればもっと早く移動もできますし、蝙蝠などに変化して移動することもできますが。
月の夜の下を歩くのは好きなので、この、黄色い月を見ながら、進むことにしています

シュティレ > しかし、私は思います。私はこの国に友人と呼べるような人はいないのです、誰に相談するべきでしょうか。
いと高きお方……は、一度お会いしただけであり、このような悩みを打ち明けるような関係ではありませんし。
近しい者―――は見かけなくなって何年か経っています、会いたいときに会えないのでさみしく思っています。
相談するような相手が居ないので、どうしたものでしょうか、と悩んでしまうわけです。
一人で考えていい案が出るくらいなら、そもそも、既にこの角を何とかしているわけでもありますし。

どうしましょう。
うーん、と首を傾げながら、私は誰かいないだろうか、と期待を込めて周囲を見てみました。

ご案内:「魔族の国」にクロナさんが現れました。
クロナ > 「――――ほぅ、新入りか」

周囲を見回す紅玉に応えたのは、頭上より投げ落とされる淡々とした声音。
台詞回しは大仰で、強者感の漂う代物なれど、そのトーンの高さは誤魔化しようもなく可愛らしい子供のそれ。
彼女が上空に目を向けたなら、肩幅に開いた純白の細脚がはためくワンピスカートの奥にすけすけの黒ショーツも丸出しに偉そうに両腕を組んでいる様子が見えるだろう。
そしてその小躯はすー…っと羽ばたきの音もなく彼女の正面に降り立って

「――――っ!?」

一拍遅れてばさぁっと降りてきたマントに頭部を隠されじたばたした。

シュティレ > 「――――」

上から降ってくる声は、子供と言っていい声音で、耳に心地の良い音色だと思います、背伸びをして、低く発音して見せる所がとても子供らしくほほえましく思えます。
視線をそちらに向ければ、腕を組み中空に浮いて居る少女が見えます。
外見の年齢は幼く見えますが、実際の年齢はどうなのでしょう、魔族と言うのは良く判りません。

「さ、どうぞ。」

コロン、と言う音が響いたような気がするくらいに転がる少女。
私はそっとその近くにしゃがみこんで、彼女のマントを外して見せる。
目の高さがあっている所に、にっこりと微笑みを零して見せます。

「こんばんは、先輩様。レディ、とお呼びして、宜しいでしょうか?」

私は、小さなレディに問いかけてみることにしました。
新入りと言うなれば、彼女の方が先輩なのは、確かなので。

クロナ > 「むぅ~~っ、むぅぅ~~~っ!!」

しばらくわちゃわちゃと長マントと格闘し、角に引っかかったそれを見知らぬ新入りの協力も借りてどうにかこうにか背に落とした正体不明は

「――――名乗りを許……ん、ぉ? ええと、ん……迷う……」

ばさぁっ!
先の失態などなかったかの様にマントをはためかせて愛らしい声音で偉そうに告げ―――ようとした所で先手を取られ、おちょぼ口を噤んで考え込んだ。

「クロナ先輩……ちがう、ちょっとよわい。レディ……マイレディ……レディクロナ……、っ!」

俯いた小顔がしばらくぶつぶつ言っていたかと思えば、茫洋たる無表情をぱぁぁっと輝かせて見知らぬ娘を見上げ、改めてマントの端をちみっちゃい手指でつまんで

「我の事はレディクロナと呼ぶがよい」

ばさぁっ!
今一度マントをはためかせた。
肉付きの薄いお尻の向こうで、鏃状の先端を有する細尾がくねくねしている。

シュティレ > 可愛らしいと、思います。小さな子、特有の背伸びも、ほほえましくて私は只々、笑みをこぼしてしまいます。
凄く頬を緩ませているのでしょう、とろとろになっていると思います。
このままでは、いけませんね。気を取り直しませんと。
一度、こっそりと息を吐いて気合を入れて見せました。

そして、問いかけは少しばかり蛇足であった模様、彼女の言葉を遮る結果となったようで、ああ、少し拗ねてしまっているように見えます。
でも、何かを考えこんでいるようにも見えますので、今はただただ、静かに眺めていることにしましょう。

「はい、では、レディクロナ。
私は、シュティレ。シュティレ=ズィゲルトーア。別の国ではありますが、伯爵に封じられておりますわ。
どうぞ、お見知りおきを。」

マントをはためかせる彼女に、私は一歩下がり。
そっと、礼をとり、挨拶をば。
正しく名乗ることは、自分を表す第一歩、ですから。

「時に、レディクロナは、このような所で何をされていたのです?」

彼女が、私を見つけたのは偶然でしょうけれど、此処で何かしらを行っていたはず。
このテリトリーの主だったのでしょうか、私は深紅の瞳でじっと、彼女を見つめます。

クロナ > 「んふーっ❤ くるしゅうないぞシュティレとやら。我はクロナ、地獄の7界を統べる闇の覇王にして、星砕きの魔槍を操るええと……、とにかくすごい」

舌っ足らずな声音が伯爵という彼女の身分に負けてなるものかと凄そうな肩書をでっちあげるも、途中で訳が分からなくなったのかふんわりと着地させた。

「ん、よくぞ聞いた。クロナはええと……ちょっと見に来た」

別に何か目的があったわけではない。
この間魔族の国を見てきたとか言えば、きっと双子の妹は尊敬の眼差しを向けてくるだろう。そんな風に考えた思いつきで、王都からここまでひとっ飛びにやってきただけなのだ。

「それで、シュティレの方は何してる? まいご? あと、おっぱい揉んでいい?」

こてんと倒した小顔が、無骨に天付く竜角も斜めに傾け絹糸の如き黒艶髪をサラリと流した。どこか眠たげな紅瞳で彼女の見上げる様は、小躯に見合った子供じみた風情で、先程の大物感は完全に霧散している。
左の細腕が握る黒槍の禍々しい形状や、硬革鎧を彩る銀の縁飾りはこのちびっこが只者ではないかの雰囲気を匂わせるも、その身が纏う"雰囲気"は一欠片のプレッシャーさえ彼女に与えない。
実力を完全に隠すことの出来る桁外れの強者か、見た目通りのただの子供か、眼前の娘にそれを見抜くだけの眼力があれば、あっさりと後者であると気付くだろうが、果たして…。

シュティレ > 「それはそれは、素晴らしい御方。星をも砕けるほどの御方。」

地獄には階層が有るらしい、彼女の言葉を真と受け止めるならばの話ですが、其れに関しては――――私は問う事はやめておきます。
何故ならば、地獄に関しては私も知らぬことなので、それが真か偽か確かめようがないのですし。
あと、子供のいう事に目くじらを立てるほど、幼くないつもりでもありますので。

「ちょっと、見に、来ました、と?
何を、見に来たのでしょう、私も少し見てみたく思いますわ。」

何か有ったのだろうか、それともあるのだろうか、彼女の不明瞭な言葉から私は意味をつかみ取ろうと問いかけてしまいます。
可愛らしいこの子は、何を見に来たのでしょう、服装はそれに見るのに必要なのでしょうか、凄く簡素にも見えますが。
その前に。

「私ですか?ええ、角が生えたので、どうしたものか悩み、解決方法を考えながらさまよっておりましたわ。
迷子と言えば迷子ですし、おっぱい揉んで……?


―――ええ、どうぞ?」

可愛らしく傾げられる彼女の首筋、少しばかり美味しそうに思ってしまうのははしたなく、私は耐えます。
彼女も竜の眷属なのだ、と言うのは角でわかりました、私と同じ紅の目はルビーの光と言うよりもピジョンブラッドのような、美しさだと思います。
そして、胸を求める彼女に、なぜなのでしょう。
子供が母親の胸を求めるのと同じものでしょうか、と思い、私はどうぞ、と、両手を広げます。

彼女は、子供なのは解りました、その力も、彼女の年齢に沿ったものだと。
ただ、強い弱いには興味はありません。
その服装は見た目よりも豪奢なものであるという事は解ります。
何処かいい所のお嬢様なのでは、という事が推測されました。

クロナ > 「んふぅぅうう―――っ❤❤❤」

無表情の小鼻がふくらみ、尻尾のクネクネが心なし早まった。
恐らくはものすごく純朴なのだろう娘が、クロナの妄言を尽く信じ込んでくれるので、大変に気分が良くなっているのだ。クロナの中でのシュティレ株は爆上がりである。

「ん……? ん、っと……この辺?」

が、続く問いかけには悪魔尻尾もぴたりと止まり、傾げた小首を逆に傾け自信なさげな答えとともに周囲を見渡した。黄色い月光に照らされるのは多分一面の荒野。たまにかさかさーっとタンブルウィードが転がるくらいで、面白いものなど何もない。
普段は王都住まいのちびっ子なので、そんな光景もちょっと真新しいが、地獄の7界を統べる覇王がわざわざ見に来る必要は無さそうな景色であった。

「――――!!」

しかし、そんなあれこれなどどうでも良くなるような台詞が彼女の唇から発せられた。
がばーっ!
魔槍を地面にぶっ刺し空けた両手を小脇に構え、ちょっと布地をずらしてしまえば、豊満な丸みだけでなくその先端のピンク色も覗くだろうけしからんドレスの胸元に飛び込んだ。
純白の谷間に小顔を埋めてくんくんして、自重という言葉の存在しない幼い手指でたわわな乳肉をもみもみもみもみ揉みまくる。
ずぎゅーんっと伸びた竜角が、彼女の頬をぐいぐい押して微妙に痛かったりするかも知れないけれど、肩当て付きのマントから覗く首筋は無防備その物。ほんのりとミルク臭の混ざる甘酸っぱい香りが、吸血鬼の尖牙を誘う様に鼻孔を擽る。

シュティレ > 可愛らしい、仔ですわね、子犬が近づいてきて遊んでと強請っているような、そんなイメージが沸き立つ。
無表情、と言うには感情はしっかりと彼女の顔に表記されて、それを補助するように尻尾がくねる、うねる。
悪魔のような尻尾だけれど、子犬の尻尾に幻視してしまうのは彼女の力なのかもしれない。

「はい。」

この辺り、そう、差された場所に視線を向けてみるのですが、私には特に何かを見つけることができません。
かさかさかさ、と転がるタンブルウイードが哀愁をそっと表現していくぐらいです。
礼脈があるわけでもなく、魔術的な意味もなく。
はたまた、力があるわけでもなさそうで。

「―――きゃ?」

その動きは、騎士である私にも、見えませんでした。
魔槍が地面に突き立っていて、そして自分の胸元には少女の頭が埋まっております。
私の乳房はそれなりに大きいという評価をもらっております。
柔らかくしっとりとした重さに張りのある双丘、それはたゆんと揺れるだけではなく彼女の頭を包み込みます。
子犬の様に胸を擦り付けていただければ、私の匂いが判るでしょう。
彼女の指に揉み込まれる度に、乳房はぷるんぷるんと揺れて、指を受け止めてふにゃり、と歪むでしょう。
そして、白い首筋を見て、私は微笑みます。

でも、唇は寄せません、それはひそかなる愛の行為。
故に、初めて見る相手と契るような、はしたない女ではないのです。
それに、子犬のような彼女、むしろ、此方の方が良いでしょう。

私は、彼女の頭を撫でり、撫でり、と優しくなでるのです。

クロナ > 「くんくんすんすんくんかくんかくんかっ❤」

物凄い勢いでクネクネする尻尾は、興奮しすぎて知恵の輪みたいになっている。今その先端を摘んで引っ張れば、きっといくつか結び目が出来るに違いない。
そんな尻尾の有様にも気付かずに、たおやかな銀髪美女のおっぱいの匂いと感触を堪能する。
指に吸い付く様なきめ細かい肌質、指先をふんわりと包み込む柔らかさ、それでいて瑞々しく揺れ撓む弾力性。素晴らしいおっぱいだった。

「んふーっ! シュティレのおっぱいはいいおっぱい。120点❤」

黒艶の長髪を優しく撫でる彼女を、谷間に埋めたままの顔で見上げて褒め称える。その間も止まる事無くもにゅもにゅふにゅふにゅ乳肉の揉み心地を楽しむ淫指は、母性を求める子供の如き他愛のない代物の様にも見えて、淫魔の手管を十全に活かした卑猥な乳辱であった。
痛みを与える寸前の絶妙な力加減が、腰砕けになりそうな悦楽を乳塊の奥にずぐんずぐんと送り込む。乳首に密着する手のひらもさり気なく動かして、敏感な小粒をコリコリと転がし快楽電流を流し込む。
普段のクロナであれば、そのまま最後までいくどころか前もお口もお尻の孔までも召喚触手とふたなり男根でどろっどろのぐちょぐちょにしただろうが、眼前の娘のおっぱいの豊満さにも負けぬ器の大きさに免じてこれくらいで勘弁してあげてもいい、なんて事も考えていた。
もちろん、彼女が止めぬのならば、数十人に輪姦されたかの様などろぐちょの憂き目に合わせてしまうだろうけれど。

シュティレ > 「レディ・クロナは元気ですわね。」

尻尾がすごい勢いで動いているのが判る、匂いを嗅いで顔をこすり付けている動き、性的なそれに間違いはないのだけれでもほほえましく思えてしまうのは、彼女の人徳なのだろうかと、考えました。
よしよし、と頭を撫でて、息を吐き出してしまいます。

―――性的に触れられていれば、木石ではないので、快感を覚えてしまうのですから。
熱を逃がすように息を吐き出し、恐らく私はほんのりと赤らんでいるのでしょう。

「それは、とても光栄ですわ。でも、そろそろ、とめていただけると嬉しいですの。
レディ・クロナ。
レディを冠する者であれば、貞淑も必要と存じますわ。」

優しく頭を撫でながら、頬を赤らめ、少し熱くなる体に貪るように張り付く少女に問いかける。
痛みと快楽の狭間に走る電気のような痺れ、性的な快楽が強くなるのが判ります。
乳房だけでも、発情させられてしまっていることが判り。
そして――――。

少しだけ、はしたない匂いを、零してしまうのです。

クロナ > 「レディの二つ名は、今この時を持って捨てた。クロナはただのクロナになった。でも、シュティレの事は好きだから今日はこれくらいで許してあげる」

やんわりと嗜める様な言葉に返すのは、欠片の躊躇もなくお気に入りの称号を投げ捨てる潔さ。それでも、淫魔的には物足りなく後ろ髪引かれる物を感じつつ、乳辱にて血行を高めて弾力を増した柔肉から手を離したのは、この短時間でも彼女の事が気に入ってしまったからだ。
こんなえっちな格好でこんな荒野をウロウロしているという非常識はともかく、一般的な性モラルを有しているだろう彼女が、いきなりの乳揉みに応じて、可愛らしくも美しい白貌を朱に染める様まで見せてくれたのだから。
その上甘やかで上品な体臭の中に、ほんのりとえっちな匂いまで香らせてくれているともなれば、これ以上のサービスを望むのは欲張りすぎというものだ。

「んふー❤ シュティレ、大好き❤」

短く告げて、ふたたびぽふっと埋める顔は、今度こそ性的な意図のない親愛の情ばかりを示す子供のハグ。それでも程なくしてくんかくんかと雌フェロモンもにじみ始めた彼女の匂いを嗅いでしまう辺り、クロナはどこまでいってもクロナなのだった。

「ところでシュティレ、角が生えても悩む事は無い。クロナは産まれてすぐに角がのびのび生えてきたけど、困ったのはハグの時ちょっと相手に刺さりそうになる事くらい」

人とは異なる竜角と、悪魔を思わせる細身の尻尾、そうした趣味を持つ変態紳士が歓喜するだろう美少女顔、そんな危険な要素をたっぷり持ちつつ、それでも安穏たる日々を過ごしてこれたのは、トゥルネソル家という大商会の後ろ盾と、複数の竜と一流冒険者という暴力がクロナの背景に見え隠れしていたからこそ。
そんな背景事情など知らぬ子供は、世間知らずの純朴さのままシュティレの不安を否定する。そしてそれは

「だからシュティレも今度王都にくる。一緒に温泉入ったり、くしやき食べたり、一緒のべっどでくちゅくちゅぬるぬるせっくすする」

きゅっと小さな白手で彼女の手を握って告げる誘いを投げるため。

シュティレ > 「仕方ない御方ですわね、クロナ、レディの二つ名は、後々必要になると思いますのに。」

いっそ男らしい迄の清々しさに仕方がありませんわね、と私は思ってしまうのです。
彼女の可愛らしさに絆されて、だだ甘に成っていることは否定できません。
少しと言わず、物凄く切なくなっていて、私は性行為を行いたいと思っています、彼女の手業、恐るべし、と言う所なのでしょう。
もう少し彼女と触れ合ってしまっていれば、体を開いてしまって居たのでしょう。
それも、嫌とは思えないのは、彼女の魅力なのでしょう。

「うれしく思いますわ、クロナ。」

きゅ、と優しく抱き着いてくれる彼女に、その額の髪の毛を持ち上げて、私は親愛のキスを額に落としましょう。
ちゅ、とリップノイズのサービスも。

「ふふ、生まれつきではなく、後から生えてきたので、戸惑っていた所ですが。
そうですわね、では、気にしないようにしばらくしてみましょう。」

角を気にすることはないという言葉に、とりあえずはそれで過ごしてみましょうか、と言う気分になりました。
なので、私は彼女の言葉に乗りまして、角は気にせず、何か問題が起きてから考えてみましょう、と。

「はい、お誘いありがとうございますわ。後で行ってみましょう。ぬるぬるぐちょぐちょは……そうですわね。」

別の機会に、私は囁いて見せて。
手を握り、王都の方へと踵を返しましょう。
彼女の護衛代わりに、道案内を求めて、去っていくのでしょう。

ご案内:「魔族の国」からシュティレさんが去りました。
クロナ > 「自由にえっちが出来ないじんせいは、フルーツ牛乳のないお風呂上がりみたいなもの」

二つ名を投げ捨てたクロナに対する彼女の言葉に、ちびっ子淫魔が見せるのは叡智を湛えた賢者の如き静かな首振り。その人形めいて整った顔は相変わらず眠たげな無表情のままではあったが。
改めて見上げた彼女の顔は、その美貌に雌の気配を滲ませていてもの凄くそそるものだった。『あれ? これ、押し倒したらイけちゃうんじゃ…』なんて事も考えつつ、まぁ、それを試すのは次回にしておこうと初志を貫く事にした。

「――――ん❤」

そのおかげで額への親愛の口付けを落としてもらえたのだから、きっと正しい選択肢を選ぶことが出来たのだろう。それが素直に嬉しくて、クロナの尻尾がやんわりと揺れた。

「うん、王都でまってる。きっとあそびに来て。シュティレの匂いが近付いてきたら、多分わかるから」

おちょぼ口に非常に分かりづらい微笑みを浮かべたクロナは、繋がれた手に引かれるまま、いま一時の荒野の散歩に追従する。飛び上がってさっさと王都に飛び去らなかったのは、もう少し彼女と一緒にいたかったから。
―――――荒野にぶっ刺したままだったゲーリュケイオンに気付いて取りにくる事になったのは、それから数日後の事であった。

ご案内:「魔族の国」からクロナさんが去りました。