2019/06/15 のログ
ご案内:「魔族の国」に刀鬼 紫沙希さんが現れました。
■刀鬼 紫沙希 > その日、鬼は初めて魔族の国へと足を運んだ。
タナールの砦を通過し、すぐ傍の平野へ。
「さあて、どんな物があるか楽しみだな。」
顎に手をやり、不敵に笑う鬼。
好奇心に駆られ魔族の国への侵入を実行したわけである。
護衛役も雇い、万全の状態で挑む鬼。
さて、護衛役はどんな相手だっただろうか。
■刀鬼 紫沙希 > 「よし、揃ったな。」
雇った護衛は2~3人。
皆ギルド推薦の強者ばかりだ。
鬼は全員の顔を眺め、満足そうな笑み。
「これなら何が出てきても問題ねえな。
よし、行くぞ。」
鬼を先頭に魔族の国を進む一向。
狙いは何でもいいが珍しい物。
酒なら一番だが、それ以外でも面白ければ何でも良い。
ご案内:「魔族の国」にサヤさんが現れました。
■サヤ > ある日ギルドで仕事を探しているときに紹介された仕事。
報酬は良かったものの魔族の国にまで行くという内容に多くの冒険者や傭兵は二の足を踏んでいた。
自分も少し悩んだものの、久しぶりに剣の腕を試せるかもしれないし。
まとまった金が手に入るのなら娘たちにいいものでも買ってやれるかもしれないと決断しここに来ていた。
「ところで、魔族の支配地域まで何をしに行くんですか?」
今回の依頼主である相手の声とともに国の奥へと進んでいく途中。
相手の横に並んで歩きながら声をかけ。
■刀鬼 紫沙希 > 「おう、良い質問だなあ。」
雇った護衛の中でも腕利きの傭兵と並んで歩く鬼。
どちらも剣の腕を頼りとしている組み合わせであり、鬼が今宵背を預ける相手である。
「そうだなあ、珍しい酒や食い物が手に入ればって所だな。
ついでに入手ルートも手に入れば御の字だ。
俺は国取りには興味なくてな。
そういうそっちは何か欲しい物あるのか?
ボーナスとして考えてやるぜ。」
鬼は嬉々とした表情で今回の目的を伝える。
そして、サヤと名乗った護衛に顔を向ける。
■サヤ > 「そうですか……」
酒や食べ物のために命の危険を冒してまでここまで来るのだろうか。
些か疑問を感じつつも相手の声は嘘をついているようには感じられず。
「いえ、私は傭兵ですので。
約束の報酬さえもらえればそれ以上は何も望みません」
相手の提案には小さく首を振って答え。
■刀鬼 紫沙希 > 「なんだ? 俺の考えが可笑しいとでも思ったか?」
不敵な鬼は、ケタケタ笑うと魔族の領内を先陣を切って歩いていた。
道中、翼竜や小型の悪魔の襲撃を受けるも全て白鞘でなぎ倒す。
サヤを始めとする護衛にも何度か助けてもらいながら。
「面白い物を見つけるのが旅の醍醐味ってもんだろ?
危険を恐れて縮こまっていたら発見は手に入らないぞ。」
鬼の探し物には当然、酒や食い物以外も含まれてはいた。
しかし、そんなものはたかだか一回の旅で見つかるとは思っていなくて。
「それにな、たまには実践も経験しないと腕が鈍って仕方ねえ。」
■サヤ > 「いえ……旅の目的は人それぞれであるべきだと思います」
不敵に笑ってみせる相手とは対照的に小さく首を振って答える声は冷静なもので。
話ながらでも仕事は忘れておらず。
雇い主と護衛たちで襲撃を凌いでいく。
「そうですね、実践は大事だと思います。
私もいろいろあって剣の握れない時期があったのでもとに戻すまでは大変でした」
相手の動きを見る限り、腕が鈍る傾向にはないように見えるが。
単純に闘争を好む性格でもあるのだろうかと、雇い主がどんな人間なのか知ろうとして。
■刀鬼 紫沙希 > 「随分と大人しいが大丈夫か?
俺はわがまま言っても大丈夫な雇用主だぞ。」
淡々とした様子のサヤは仕事ぶりも冷静であった。
隙あらば血がたぎる鬼とは好対照。
気付けば鬼は全身から汗を流している。
魔族の国はモンスターが多く苦戦はしなくとも身体を使う機会は多かった。
そして、鬼は自分を伺うような視線に気が付いた。
「…俺は元々他所から来た者でな。
マグメールでは一家を率いている。
舶来品で欲しい物があれば相談に乗るぞ。」
さて、どこかで汗を流すところが無いかと探していると洞窟から湯気が上る所を目撃する。
匂いからすると天然の温泉だろうか。
「どうやら運が良ければ風呂にありつけそうだな。
サヤ、誰かいるか見に行くぞ。」
■サヤ > 務めて冷静にいるのにはわけもあった。
戦いの熱に興奮が高まってしまえば、自分の呪いがどこで暴れだすかわからないのだ。
まさか敵中で発情するわけにもいかないため常に意識は冷静に冷えさせておかなければならなかった。
「渡来品ですか……それではいくつか手に入れたいものがあります」
そういって相手に告げる品は東方の国で清算されている武器の部品。
今使っている刀の整備に必要なのだがこのあたりでは入手が難しく、代用品で誤魔化していた。
「風呂ですか、それは嬉しいですね。
汗だくのまま野宿になるのは避けたいですから」
相手の言葉に小さく頷く。
相手ほどではないが連続する戦闘で自分も額から汗が流れるし。
返り血や埃で汚れつつもあったのだ。
相手とともに偵察へと向かえば敵がいないか気配を探り。
■刀鬼 紫沙希 > 漸く本音を口にしたサヤの話しを静かに聴いていた鬼。
鬼が使っているのも白鞘と呼ばれる刀の一種。
当然、一家の拠点に戻れば幾らでも部品を持っていて。
「それならすぐに手に入るぞ。
生きて戻ったらうちに寄ると良い。」
敵が居るかもしれない洞窟なので、突入前に会話を終える。
足音にも気を付け、静かに奥へと。
が、すぐに誰も居ないことに気が付いた。
照明は灯されておらず、机や寝具は埃や砂を被っていた。
恐らく誰かが使っていたのだろうが少なくとも数日以上は戻ってきていない。
そして、洞窟の奥にある温泉は人が入浴するに適度な温度。
鬼が触っても特に異常は感じられなくて。
「良かったな、誰も居なかったようだ。
全員で一斉に入るわけもいかんだろうし、君らは入口で見張っておいてくれ。
サヤ、身辺警護も兼ねて一緒に入ってもらえるか。」
言うや否や岩風呂の前で着流しを脱ぐ鬼。
サラシを解けば、女性らしく豊かな胸が曝け出され。
下には何も履いておらず。
背中には昇り竜の刺青が。
■サヤ > 「わかりました。
準備しますので少しお待ちください。」
とりあえずここで汗を流すことにした相手の言葉にうなずき。
相手が服を脱ぐ音を聞きながら、荷物からランタンを取り出し。
それに油を注いで火を灯せば薄暗い洞窟内に明かりが灯り。
「すごい彫り物ですね。
故郷でもそれほど立派なのは見たことがありません」
自分も服を脱ぎ、一糸まとわない姿になれば相手とともに湯につかり。
程よい温度から身体の筋肉が弛緩するのを感じながら相手に話しかける。
■刀鬼 紫沙希 > ランタンの明かりと、排気口代わりの天井の穴から届く月明かりが周囲を照らす。
互いに生まれたままの姿になれば、掛け湯をしてから湯に入る。
肩までしっかり浸かれば、自然と今日の疲労が口から洩れる。
「興味あるか?」
上半身を湯からだし、背を向ける鬼。
「サヤも東方の出のようだが、どうしてここに?
それだけの腕があればわざわざこっちに来なくても食べて行けそうだがな。」
■サヤ > 「失礼します」
相手が背中を見せてくればそっと相手に近づき。
細い指で背中の入墨を確かめるようになで。
「父も母も戦で討たれたときに、滅ぶ國から私だけが逃げてきたのです。
それ以降、剣の腕を磨こうとこの国まで流れ着いてきました。」
時折相手の背中に湯をかけ、旅の疲労を和らげるように軽くマッサージしながらいきさつを簡単に話し。
■刀鬼 紫沙希 > 「おう、好きに触って良いぞ。」
女らしい指が触れれば、鬼は思わず笑みを浮かべる。
「なるほど、こっちとは別の理由だな。
こっちは時の政権に俺のような稼業が目の仇にされてな。
俺は子分を抱える身でおいそれと廃業ってわけにもいかなくてここへ逃げてきた。」
肩や背中を揉まれると、鬼は吐息を漏らしながら湯の中で寛いでいる。
刀を使っての戦闘は思いのほか身体に負担を与えていた。
「そっちはどうだサヤ、お返しにマッサージしよう。」
■サヤ > 「なるほど……お互いいろいろありますね」
色々あると一言で言えないくらい、この国では様々な出来事もあったのだが。
相手が振り返り提案してくれば自分は一歩後ろに下がり。
「ぁ……いえ私は……」
あまり身体を誰かに触られるのは得意ではなかった。
嫌というわけではないが、基本的に全身が敏感体質に変わってしまった身であり。
例え同性とはいえ、裸で触りあうとどうなるかわからないこともあり。
遠慮気味に掌を見せながら眉を下げ。