2019/04/01 のログ
ご案内:「魔族の国 国境の山中」にホアジャオさんが現れました。
ご案内:「魔族の国 国境の山中」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「魔族の国 国境の山中」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 昼間に下からここまで辿り着いたものの、お昼の腹ごしらえ後疲れ切ってすぐに寝入ってしまったらしい。
冷たい空気に起きたときはもう日暮れで、慌てて薪を集める始末。
傍らの焚火にかけていた鍋から湯気が登ってくる。
それに気付くと女は鍋を火からおろして、中を持っていた木杓子でかき回す。
うっすらと香る、強飯に出汁だけのおかゆだが、暖かいそれは今ここで何よりのごちそうだ。
■ホアジャオ > 火から下ろした鍋を焚火とは反対に据え置いて、またぼおっと天を見上げる。
のんびりできるのも明日まで。
何やら故郷のほうと王都の方とで色々あったようで、放蕩を楽しんでいた自分もとうとう目を付けられた。
「暫く、王都へ缶詰になりそうだなァ……」
紅い唇を尖らせてぼそっと呟く。
不満と諦めがないまぜになった表情をして、溜息とともに視線を下ろした。
急斜面のこととて目の前を遮るものは何もない。
夜空の下見渡して、ぼんやりと灯りが見えるのはタナール砦だろう。
その隣、黒く聳え立つのが九頭龍山脈…
■ホアジャオ > 王都はどこだろう?
透かすように見つめてから首をひねって、傍らの鍋の温度を確かめた。
…大分落ち着いた温度になっている。
温もりに思わず笑みもこぼれる。
投げ出していた足を引き寄せて、小さな鍋を膝の上に置く。
顔を近づければ出汁が香る。
木杓子で掬って、一口。
「热的(熱)……」
はふはふと口から湯気が漏れる。
涙目になりながら、それが空に昇っていくのを眺めた。
■ホアジャオ > ごくん。
飲み込んで、ついた吐息がまた白い。
今度は慎重に鍋を掻き回し、そおっと唇を近づけて熱を確かめて、ようやく口の中へ。
口中から鼻へと抜ける出汁の香りに目を細めて、また視線を夜空の下、遠くへと投げる。
■ホアジャオ > そうして食べ終えると鍋を水で濯いで、桜の木の下、木々の間に作っておいた寝床を確かめた。
風は入ってこなさそうだ…
焚火に土を掛けて消すと、毛布にくるまって寝床に丸くなった。
見上げれば、黒い夜空を背景にちらちらと舞い降りてくる桜の花。
それに目を細めると、すとんと眠りに落ちた。
ご案内:「魔族の国 国境の山中」からホアジャオさんが去りました。