2019/01/13 のログ
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 数度訪れたからか、内装は意外と――といえば失礼かも知れないが――普通のもの。
王都の貴族の屋敷の一室、と言っても過言ではないだろう。
此処まで人間の調度品をせっせと集めた魔族達の努力を思うと、幾分愛着も沸くというもの。
尤も、それは出来の良い家畜に向けるかの様な愛着ではあったのだが。

「次は、使いやすい書類机でも頼んでみるかな」

最初に訪れた時は、人間と魔族の奴隷が数人裸で用意されていたなあ、としみじみ思う。
今は、好物の甘味や果実酒。魔族領で採れる珍しい果物等、此方の気に入りそうなものが並べられている程度。

王都の大商人達よりも余程良い待遇だ、と思いながら、その身体は寝台へと倒れこんだ。
数分の後、着替えもせずに寝台で熟睡する少年の姿があったことだろう。

ご案内:「魔族の国」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。