2018/11/29 のログ
ご案内:「魔族の国」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 魔族の国のうち、一地方……少年はとある山の上に居た。
 山といってもマグメールと、魔族の国を分断する山ではなく、魔族の国の中にある、奥の方の山である。
 その場所に来た理由としては、山であれば見晴らしがよく、見晴らしが良ければ魔族の国を見ることが出来るからである。
 登山をしている少年の格好は、顔を仮面で隠し、首元には赤いマフラー、全身を金属の鎧で包み込み、背中には大きなバックパック。
 右手には使い込まれているであろう、鋼鉄の槍が杖の代わりに握られていた。
 呼気を吐き出す事に、仮面の淵から、白く溢れて溢れて消える。
 標高は高いからか、周囲の気温は低く雪が降っていないのが音声だとも思えるぐらいの温度である。
 がシャリ、と、鎧を鳴らしながら少年は山頂に向かい歩き、その動きは鎧を着ているとは思えないほど軽快であった。
 ひょい、ひょい、と急勾配の山路を進み、登るのだ。
 そして、その山の頂上は、もう目と鼻の先にある。

ゼロ > 目と鼻の先であれば、たどり着くのには数刻もかからない……というか、今までさんざん登ってきたので、あと少しというところでもあったのだ。
 最後の移動と言わんばかりに跳躍し、頂上に到達する。
 山の高さは雲に届くとは言わないがそれなりに高く、だからこそ見晴らしがいい。
 月と、夜空を見上げて星の確認し、方角の推測をしてから、少年は背中のバックパックから紙とペンを取り出す。
 そこから始まるのは山を中心とした現在地の地図の書写。広く見渡すことができればそこからいろいろなものが見わたすことができて、故に書き込む量が増える。
 どこにどんな森があり、どこに街が有り。どこに川があるか。
 まあ、本当は翼ある獣が地面を歩いて見つからないから、上から見てわかるかな、と思っただけ、というのは内緒である。
 結局……それらしき動きはなさそうである。
 魔族の国はマグメールとは違い地方地方で、別々の国みたいなものである。
 地方ごとに全然違う特色があり、もう訳がわからなくもなってくる。
 地図の枚数が無駄に増えていくのだ本当に無駄に、何枚目であろう。
 途中で戻り、タナール砦から、本国の第七師団の兵舎にある自分の部屋に送った枚数も100は超えているはずである、数えてない。
 今回も只々、目的が見つからずに地図を書きためる結果になるのだろうか、とそんな気がする。

ご案内:「魔族の国」に古竜シュトルムさんが現れました。
古竜シュトルム > 魔族の国 て 人族の国よりも遥かに凶悪で色々と予想外の魑魅魍魎が跋扈する地でもある。
魔族の最果ての空から ずぅーーーーんと重苦しく何処か威圧感放つ数で言うと数頭によるドラゴンの群が通過してきたようだ。
その群の進む速さは速くもないが遅くもない。ちょうど見上げて 右から左へ、と目で追える位だ。
群の構成はひときわ大きい黒くて端が赤く、巨大な翼をもつ大きなドラゴンに、普通と言っては何だが、付随する様なドラゴン。
それぞれが足に括り付けられた綱と箱みたいなものを下げて、伝書鳩よろしくな飛び方をしている―

山のてっぺんにいる誰か(ゼロ)には気づいていないようだ。

ゼロ > 急に星空や月に陰り、それとともに、大量の魔力を仮面が検知する。
 何事か、と夜空を見上げればそこに――――


「―――――!?!?」


 漆黒のドラゴンがいた。古代竜でも、こんな大きさなのは見たことがないぐらいの、巨大な漆黒のドラゴン。
 それが引き連れるのは眷属なのだろうドラゴンたちで、こちらのことを一切気にしていないようだ。
 当然である、あれだけ大きい個体であればこちらのことを認識できるわけでもない。
 アリよりも小さなものに気を払うか、否である。
 眷属のドラゴンのうち一際小さな一匹がこちらに気がついているようだけど、別の個体に止められているようにも見える。
 何やら、箱で運んでいる模様。

 ――――翼ある獣か、と思うものの、いやと考える。
 それなら、竜を名前に入れるはずではないだろうか、と。

 小さな人は、ただ呆然と見上げているのみ。

古竜シュトルム > 悠々と我が物顔で飛ぶひときわ大きい古代竜―魔族の国では割と図体部門で名を馳せている?古竜シュトルムとその仲間たち。
外見は黒い色が多く占めているが、この竜の属性は意外なことに闇ではなく炎と聖属性。ほかの仲間たちはてんで色々な属性もち。
仲間たち―俗にそれは眷属ともいうのだが、おおきいのは特に気にせず、
ゼロの事は気にも留めず、その上空を悠々と飛び去って行く。
その行先は―遠視が使えれば別だが、遥か遠くの地、人の国がある地。
が、ひゅるるるるるる と音を立てて落ちてくる一本の酒(中身入り)。
無事に魔法か何かでキャッチできればそれはそれで良し。
ぎゃあぎゃあ言いながらだが 眷属のドラゴンたちも同じ方向へと飛び去って行った―

一瞬の嵐は去った。

ゼロ > たまさかの遭遇、という奴なのであろう。魔族の国は人外魔境、ドラゴンの生息地があっても可笑しくはない。
 とはいえ、アレはなんなのであろう、鉄の箱を鎖で吊るして―――。

 あ。なにか落ちてきた。
 ひゅるるるるるるるるるるという音はなにかの攻撃かと思いきや。
 瓶である。
 何かが書いてあるが流石にまだ見えない。
 落ちてきているのは、自分頭の上。

 なんなのか、と思いながら一歩下がり、キャッチする。
 器用に慣性を殺し、篭手の中に包まれたのは――――酒瓶だった。

 そういえば、魔族の国に酒を作ってるところがあるから、アレなのであろうと。
 なんか納得できて、行く先を思えば、確かにマグメールだ。
 ああ、あれが――――酒を運んでいるんだとおもい。

「おーい!落としたぞー!!!!」

 叫ぶが、無論届く訳もなく。
 悠々と飛び去っていくドラゴンに、軽くため息を。

ご案内:「魔族の国」から古竜シュトルムさんが去りました。
ゼロ > 「………さて。」

 ドラゴンが去って行き、そして、手元に残る酒をみてどうしようと言う気分が少年の中に残る。
 少年は残念ながら酒に酔うことができない、体がそう作られており、分解されてしまうからである。
 飲んでも意味ないものに、カネを払うことも無い、だから、飲んだことはあるが飲もうと思わない。
 つまり、自分には無用の長物であるのだ。
 それに、確かドラゴンの作る酒はとても高価に取引されていると聞く。
 それならば、これは持ち帰歩き、最初に出会った誰か……魔族とか敵は除く。にあげてもいいだろう。
 思い直して、少年は酒瓶をバックパックにしまうことにした。

ゼロ > 酒瓶をバックパックにしまい込み、割れないように布でくるんでから、少年は立ち上がる。
 書きかけの地図と、周囲の地形や風景を眺めて書き込みを行っていく。
 先程は一般通過ドラゴンにちょっとばかり驚いたが、それで任務や補助行為を止めるわけにも行かない。
 気を取り直すように周囲を眺めてペンで紙に書き込んでいく。
 しばらくの間、地図を作成するために地形を見て、書込んでを繰り返してから。
 あとは接近して細かく書く事になるだろう、地図を眺め、それをしまい込む。
 そして、鉄の槍を持って、下山するために歩きだし去っていく―――

ご案内:「魔族の国」からゼロさんが去りました。