2018/09/27 のログ
ご案内:「魔族の国」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 魔族の国の一地方、少年は一人彷徨い歩いていた。
 その格好は、かの魔導機兵を彷彿とさせるような白銀の鎧に、無謀の白い仮面で、違いのある場所といえば、頭部が、兜のようになっておらず、黒い頭髪が露出している。
 あとは、本来のそれと比べて身長が低い位であろうか。
 知らぬ者が遠目から一見すれば勘違いしても仕方がないかもしれないが、れっきとした人間であり、王国の兵士の内一人である。
 擦り切れたマントを羽織り、バックパックに、荷物を入れた少年は只々魔族の国の中を歩き回る。
 正確な地図も何もないその場所を歩き回る理由は、彼の任務にあり、その任務を遂行している途中なのである。
 幾つもの街を進み、状況を確認していた、しかし、目的のものはいまだ見つからず。
 任務が撤回されるまでは、補給に戻ることはできても、帰ることはできない。
 そんな状況のままに、少年は今日も探すのだ。

 翼ある獣という魔族の師団。
 オーギュスト団長死亡直前に遭遇した謎の存在。

 手土産としては、散々に歩き回り、作り上げている幾つもの、魔族の国の地図か。

ゼロ > 「……本国の状況、どうなっているのだろう。」

 補給として戻ったのは一回のみ、任務を受けてからずっと魔族の国に居る。
 故に、いま国が、軍がどんな状況になっているかは知りえないのだ。
 しかし、任務があるので、そうそう戻ることも出来ない、故に情報が枯渇し、枯渇するから気にはなる。
 は、と気を紛らわすように吐息を吐き出してから、少年は仮面を向けなおす。
 此処は、平野で特に何があるわけでもない少し先に林か、森か……そんな場所がある。
 そういうところに隠れ里でもあるのかもしれないと思ったので、足をそちらに向けることにする。
 あればあったで調査するし、無ければ無い、でそこを休息の場所にすればいいのだ。
 森は良い、隠れる場所が多いし、食料となるものもふんだんにある。
 森があるということは、水辺もあるということでもある。

 ―――城下町や、街に見つからないなら、森の中に拠点があるのやも知れぬし。

ゼロ > 森に近づいていく、特に周囲に気になるようなものはない、聴覚は問題がなく、視角については、仮面が夜の闇を昼間のように見せてくれるので、問題はない。
 それに、周囲の魔力を感知して教えてもくれる、故に、待ち伏せはすくないだろう。
 とはいえ、それを欺く隱業の使い手がいるやも知れぬ、それは警戒すべきであって、気は抜けない。
 少年が近づいていけば、それは……森、なのだろう、ぐるりと回っているわけではないが、それなりの大きさでもあるのだし。
 それならば、と少年は森の中へと入っていく。
 毒蛇などに恐怖はない、大概の毒には耐性ができているし、そもそも、全身鎧だ、噛み付かれることがない。
 蛭とかそういったものに関しては、少年の体自体が毒の塊のようなもので、血を吸おうものながら直ぐに死んでしまうのを知っている。
 そして、仮面と鎧が傷や病をもをすぐに修復してしまうので、すぐにどうにかなるわけではない。

 なので、さくりさくりと森の中を進み、探す。
 まずは水場、である、水の補給が最初、次に食料という順番で少年は進んでいく。

ゼロ > 森の中、勘を頼りにしばらく進めば、其処には……泉がある。
 周囲を見回す、草の生え方や、動物の足跡などを確認することにする。
 草はしっかりと生えていて雑草もある、動物の足跡もいくつかあり、ここで水を飲んでいる様子が伺える。
 この湖の水は大丈夫そうである、少年は、今日の野営の場所にすることにした。
 幾つかの道具を並べて、少しばかり広めの場所に焚き火の準備をする。
 寝袋と毛布を取り出し、火を熾す。
 焚き火を完成させて水を汲んで煮沸して。

 ――――少年は休憩したあと、森の中の探索に入る事にする。

ご案内:「魔族の国」からゼロさんが去りました。