2018/08/02 のログ
ご案内:「魔族の国」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 魔族の国の中、少年は一人で道を往く。彼から請け負った任務を果たすために。
 未だに遭遇もしなければ、見つけられることもなかった。
 どうしたものだろう、魔族の国の各地を転々と歩いているのだが見つからないということは、拠点を持たずにあちら此方に移動しているタイプなのだろうか。
 そうだとすると、この広い魔族の国の中見つけるのは難しいのではないかと思う。
 とはいえ、だ。難しいは辞める理由にはならない、お子様のお使いでもないのだ。
 軽く息を吐き出して、仮面の下の顔を引き締める。
 さて、と、少年は魔族の国の道を進む。目的は大きな街である。
 この国で一番大きな街はどこであろうか、そこになら情報があるはずである。
 ハズという希望的観測でしかないが、行ってみないと判らない。

 なので、少年は前に、前にと進んでいく。

ゼロ > ざく、ざく、少年は道を進んでいく。襲いかかって来る魔族などは悉く返り討ちにしている。
 その上で、少年は進むのだ、目立てば向こうの方も嗅ぎつけるのではないか、と。
 たった今も、目の前に立ちはだかる魔族、少年は面白くなさそうに鉄の槍を引き抜く。
 踏み込みからの横薙ぎで、魔族の首を刈り、そのまま跳躍し、残った体を上から下まで串刺しにする。
 着地するときにグリーブでぐしゃり、と魔族の頭を踏み抜いて殺害し、やりを引き抜く前に、ナイフで左胸のあたりを叩き切る。
 それでも安心せずに両手両足を断ち切り、投げ捨ててからようやく槍を引き抜き、少年は背中に戻す。
 仮面で魔力が全くなくなっていることを確認してから、魔族の死体の脇を抜けて少年は進んでいく。
 この国に来て、何百回と行っている作業のようなものになりつつある。

 ――――ずっと歩いているから、地形とかのメモが大量になってきたなと、少年は思う。
 それでも、翼のある獣、それの本拠地が見つからない。

ゼロ > 周囲を見回す、人間の国とは全く違う風景。
 とは言っても、陸続きであるから、マグメールと同じ植物も生えているし、山もある。
 魔族の国というのではあるが、普通の隣国―――異種族の国という感想もある。
 魔族が支配している国であるという時点で普通ではないが、位置な感覚はという意味である。
 だからこそ、補給がなくてもなんとかやっていられるというのもある。
 動物は普通に居るので、倒してしまえば肉になる。水も湖や川があるので、煮沸すれば飲めるし。
 あとは根気よく探すだけなのだ。

 と思ったら、ハラが減ってきた。
 今日の分の食事をとるか、と少年は周囲を見回す。
 休憩に使えるような森とか茂みとか林とかそういったのを探す。
 街道から外れ、歩き始めた。

ゼロ > 「……あった。」

 ちょうどいいところに、ちょうどいい感じの場所を発見する。
 森というべきか、それとも林というべきか、は別にどうでもいい、ある程度隠れることのできる場所という意味であれば十分である。
 こういう木々が生い茂っている所には、大体動物がいるだろう、川とか湖があれば最高なのだけれどそれはまあ……欲張りすぎである。
 幸い水袋に水はまだ残っているし、食事には問題なかろう。

 ということで、少年は早速その木々の生えている場所へと入り込んでいく。
 サクサク、とその木々の中を歩き回り、ちょうどいい広さの場所がないか探し回ることにする。
 人一人が横になることのできる……あと、焚き火ができるぐらいの場所があれば最上だなと考え。
 最悪なければ作ればいいか、という思考。
 少年は、すすんでいく。

ゼロ > しばらく歩いていれば、少年は少しばかり開けたところに出てくる。
 それなりに広く、休憩することができそうだ、草とかは生えていなさそうだ。
 ここならば、中央部に焚き火を作って、そこで肉を焼いたりすることもできそうだ。
 よし、とうなづいて、この場所を休憩する場所に決める。
 取りあえずは、焚き火の準備だけするようにして、少年はそこから離れる。
 荷物を置かないのは、まだ安全だと確定できたわけでもないし。盗まれたら大変である。

 森の中に戻り、少年は歩く。
 今度は動物を見つけて狩らないと。食事にありつけない。
 一食二食位ならともかく、数日食べられなかったら問題だ。
 然程時間もかかることなく、猪を見つける。
 大きくて食いでがありそうだ、少年はにやりと仮面の下で笑う。