2018/07/31 のログ
ご案内:「魔族の国」に古竜シュトルムさんが現れました。
■古竜シュトルム > …少し寝ていたらしい。
身じろぎすると、ばたばたぎゃあぎゃあと鳥か魔物かその他がざわめいたり飛び回ったり。
目を開くと そこは変わりもしない深い深い森の中。やれやれと首を持ち上げると、
素早くもなくされどゆらりとゆっくりでもなく頭を動かして眠気を飛ばす様に動かす。
(…変わりない。さてさて。)
深い深い森の中に端が赤くて黒いおおきなおおきな竜が人…いや魔族知れずに漸く一時の眠りから起き上がり始めた。
欠伸位はしても問題はない気がする、勢いよく吹き出したら つい此間は殺す息を噴射してしまったから。
そーとそっと はふぅ…。
■古竜シュトルム > 暫くぼーっとしてから 気分を落ち着かせると魔族の国であるから
魔族に分類される…絶対違うと言われそうであるからして、面倒な事に巻き込まれる前に動くかと思案。
(しかし 動くと 色々と問題が生じ…あ)
バッキと何か木々かそこにいた魔物か薙倒した尻尾、地上で休むのも問題があると
竜の姿で眠ってしまった此の身が悪いのだが、眠気には勝てぬと、薙倒してしまった何かを確認しようと、
死角ない頭で見下ろそうと視線を動かす。
(魔族の国 森が鬱蒼し過ぎて見え難い…普通に)
■古竜シュトルム > 特に見えなかった気がする。森の木々だったら正直すまない気がする。
が、長居は無用と思うのと、娘たちに用件を伝えて報告も聞いていないので帰るかと、
古竜は辺りを見渡してから 翼を広げると羽ばたきもせずに徐々に浮き上がり
ある程度の高さまで上がってから ゆっくりと羽ばたいて魔族の国を後にしたという。
ご案内:「魔族の国」から古竜シュトルムさんが去りました。
ご案内:「魔族の国」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「やれやれ……ったく、人使いの荒い――」
夜。
タナールの砦を人間側が占領し、魔族の軍勢が退いてから暫く――男は魔族の国に居た。
とある事情で、人間側の勝利に大きく貢献「してしまい」、特別な恩賞を得た――というところまでは良かった。
しかし、斥候としての能力を過大に評価されたのか、今度は魔族の国への潜入を命じられた。
元来、こういう仕事は得意ではあったが――それにしても。
「一人で、ってのは無茶が過ぎらァ――ま、受けるオレもオレだが」
傭兵風情には破格の報酬を提示されていた。
丘陵地帯を抜け、深い山中へ入ったのが数日前――段々と、周囲の植物や出くわす小動物、獲物として狩猟する獣までも、王国とは異なっていく。
そういう様子が恐ろしくもあり――楽しくも、あった。
傭兵という、職に就いている以上、地位も名誉も興味はない。
無論、金は必要だが――それ以上に、一度魔族の国というものをこの目で見てみたかった――常に仮面を被る風習を持つ魔族に変装している関係上、おいそれと脱ぎ去るわけにはいかなかったが。
「おお―ー」
そろそろ、深い山からも抜け出せそうである――行く手に舗装された山道や、砦の灯りが見えてきた。
さて、思案のしどころである。
このまま一気に忍び込むか、ここらの地理をつかめただけで良しとするか――
異様な形状をした巨木の枝の上に立ちながら、少し仮面を上げて顔をさらし、灯りを眺めている――
■エズラ > 「……まっ、今日はここで野営――」
でもすっか。
そう、ひとりごちようとした瞬間、不意に自身の足元が揺れた。
「?!」
あっという間に落下――しかし、途中の枝に掴まり事なきを得る。
「ナンだってんだ、急に――!?」
その、掴まった枝も――独りでに蠢き、激しく振るわれた枝の勢いのまま、宙に放り出される。
巧みに受け身を取りつつ着地し、巨木を見上げる――頃には。
同じく、巨木の皮のそこかしこに開いた無数の――目が。
そのすべてが己を見て、枝――ではなく、それに偽装した触腕を、激しくしならせながら揺れていた。
■エズラ > 「こいつぁ驚いた――ローパーか」
おそらくは、その亜種であろうか。
幾度か見かけたり、戦ったこともあったが――これほど巨大なものは初めてだ。
おまけに、眼球――と考えて良いのか――は、単眼のものしかお目にかかったことはない。
自分が今、対峙しているのは、大小様々な目をそこら中に浮かび上がらせた、異様な姿。
表皮も樹木そのものであり、実際に動き出すまで全く気がつかなかったという有様である。
そんな分析をしているうちに――
「うおおっ!?」
横薙ぎに振るわれた巨大な触腕が迫る。
とっさに地に伏せ、回避――続く上段、袈裟懸け、横薙ぎ――触腕は一本ではない。
転げ回り、時に跳躍しながらそれらをすんでの所で回避していく――そう、男には未だ、傷一つなかった。
■エズラ > 「ったく、好き放題やりゃあがってこの木!」
何度目かの豪腕を身を反り返らせて躱し様に抜剣。
続く攻撃を防御。
衝撃は凄まじかったが、長年連れ添った愛剣の強度は伊達ではない。
続いて正面から大上段の振り下ろし攻撃――
「ふんっ!」
それを、真っ向から同じ大上段で受け止め様、一気に唐竹割り――
木に偽装した表皮がはじけ飛び、その内側の軟体の触腕が強かに断ち割られ、どす黒い体液が飛び散った。
くぐもったうめき声のようなものを響かせ、怪物が怯む――
■エズラ > 触腕を縦に断たれた怪物――怒りに狂い、縦横無尽な攻撃を仕掛けてくるかと思えば、そうではなく。
怯んだままこちらの様子をうかがい、他の触腕を右往左往させている。
剣は構えたまま、その様子を怪訝に眺めて。
「……なんだ、こねぇのか?」
こちらを捉えていた無数の目も、今はあちらこちらをくるくると不気味にうごめくばかり。
――考えてみれば、獲物と思った相手に手痛い反撃を食らったところなのである。
いや、ひょっとしたら眠っていたこいつをこちらが無理に起こしてしまっただけなのかもしれない――
そんな風に考えると、なんだか申し訳なくすらなってくる――
「お、おお……いや、なんだ、その、すまん」
――気づけば、巨木の怪物に対し、何となく謝罪。
ご案内:「魔族の国」に紅月さんが現れました。