2018/07/19 のログ
■紅月 > 「いやまぁそうだけど、そうなんだけど…!」
あーもー遠回しじゃダメそう…うーん、うぅーん。
いやでも、下手に突っついて敵対されても困るし…!
内心修羅場である…というか、もはや苦悩がダダ漏れて豪快に頭抱えてる。
上から下までジロジロ見られてる事にも気付かずに。
「…んぁ?
あー、奴さんら一般人には手を出さないらしいから、大丈夫じゃないかなーたぶん。
いやぁ、戦闘狂らしいから近付かないに越したことはなかろうけど~…」
はた、と一度苦悩の姿勢のままピタリと止まると…フリフリ、仮面の前で軽く手を振って。
これは己も気になって個人的に魔族領の町で聞いた話だから確かだろう。
…いや、彼が一般人に見えるかと問われれば限りなく黒に近いグレーだが。
「…んあーもう、ラチがあかん。
なぁソレ、その腕の!アンタあっちの国軍の人だろ!
……それも、第七師団、だったりしなぁい?」
ぼりぼりと後頭部を掻いて、ビシッと効果音が付きそうな程にキリリと…彼の腕章を指差す。
いやまぁどうみても『王国軍第七師団の腕章』で間違いないんだけどさ、タナールでよく見たヤツだし。
…行動が一々コミカルになってる?
知るか、こっちは今すんごく必死なんだ。
■ゼロ > 何やら悩んでいる模様。そりゃあ、仮面を被っていれば表情もわかりませんし、遠まわしでわかるように言わなければわかりませんよ。
仮面初心者さんは、身振り手振りという手法が足りないらしい、こちらは警戒してるからあえて身振り手振りしてないだけなのですが。
「ふむ。根城とかは……判らないかな?
近づくなと言われても、根城分からなければ近づくも何もないと思うんだけど?」
近づくなと言われる、近づくんですがね、ええ。
それに、こんな重武装の一般市民がいたら、マグメールは戦闘民族ですかと言われかねない。
魔族とは違うんですよ魔族とは。
「うん。第七師団を知ってる。
じゃあ―――敵だね?」
思いっきり、第七師団の腕章もしてる、突っ込んできたので、少年は腰のナイフに手を伸ばす。
第七師団――「タナール砦方面軍、対魔族戦線担当の部隊」と言われる、ヒャッハー集団の集まり。
少年はその中でも、珍しく温厚な方と言えるのである。
敵地で魔族を目の前に情報収集してるのが良い証拠であろう。
第七師団を知っている魔族というのならば、当たったことがある―――敵と判断する。
「知ってること、全部吐いて逃げるか。
痛めつけられて、全部吐くか。
好きな方、選んでいいよ?」
言葉に感情はなく、其処にあるのはただ平坦な声。
路傍の石ころ蹴るぐらいの無感情で少年は問いかける。
■紅月 > がっでむ…!!
あーあーやっぱりこうなるぅー…!
「あーのーなー…っ!!
そりゃあね、手合わせして遊んでくれんのは嬉しいけどさぁ…その気があるなら上から見付けた時点で、挨拶代わりに魔法ブッ込んでるってばよぅ」
がくーんと脱力、声色はげんなり。
相手が武器に手を触れようと、こちらはあくまでも戦闘の意思ナシを貫く。
…いやまぁ本当に無いんだからしょうがない。
「フルでゲロる以外の選択肢は無いんですかねぇ…?
…や、とりあえず『多少のお喋り』ならする気もあるからさ、ピリピリしないでよねー」
後ろ手に組んで、道端の小石を爪先でチョイチョイ弄りながら話す。
仕草も声色もユルい…のんきなものである。
「…つっても。
こっちが知ってんのは翼ある獣じゃなく…第七師団の今、の噂だけど」
爪先で遊ぶのをやめて、鎧の方にきちんと面を向ける。
梟の面の穴から見える紫も、真っ直ぐに鎧の白い面を見据えて。
■ゼロ > 「それはそちらの理由、だろ?」
攻撃するも、攻撃しないも、そちらの理由であり、こちらがそれを気にする必要はこれっぽっちもない。
こちらは、敵と判断するなら、排除して進む。それだけの事である。
ここは敵地なのだ、魔族に攻撃を仕掛けようとも、それは当然のことである。
単なる遭遇戦となるだけであるのだから。
それに、目立てば向こうから来るかも知れない、自身が囮でもある。
「ん?ボコられてゲロるという選択肢もあるじゃないか。
変態的な魔族にはとってもご褒美と聞くけれど。」
はっはっは、何を言ってるんだとばかりに乾いた笑いをして見せよう。
のんきな相手にのんきに返答しながら腰のナイフを引き抜こう。
「聞く耳持たんねそんなこと。
こちらの聞きたいことだけ言いなよ。
魔族から流れる噂、どうせ戦意低下の嘘でしかない。」
こんなところで聞く自国の噂など、敵から放たれるのが正確性があるわけがない。
任務に忠実、忠誠心厚く真面目な存在とは、裏を返してしまえば。
それに凝り固まった狂人であり、狂犬でしかないのだから。
魔族の国の情報を求めるのは、指針がないから嘘でも本当でも確かめに行けばいい。
そこで改めて情報収集すればいいから。
国の件に関する言葉は、重大な懸案があれば国から何がしかの連絡があるはずだ、逆に戻ればわかるのだから、任務を優先すればいいだけだ。
そんな思考を持つからこそ、師団の状況には耳を貸さない。
これが、人であり、同じ部隊であれば話は違うだろうが――――その場合でも、上司でなければ少年を止めることは敵わない。
少年は、踏み込みから、彼女の首を狙い、右手のナイフを純手に持って突きを放つ。
その速度は、布切れを身にまとっているかのように軽やかに、踏み込みは鋭く地面が陥没し、その反発力とばかりに迫る。
■紅月 > 「そーうーだーけーどー…ああっもう!
コレだから軍人って奴ァ、ほんっと頭の固いっ!!
そりゃまぁ戦意も何もな話だけどさ、ホント聞いといた方が…っおっふぉお危ねっ!!」
またも頭を抱える。
そしてジト目を向けつつ訴えるが、首を狙われば…大袈裟に叫びつつ、最低限の動きでかわして。
…ハラリ、と、数本の髪が柘榴石のように煌めきながら宙に舞って地に落ちた。
「アンタん所の師団、もうヒトの国に引いてて…何か面倒に巻き込まれてるぞ、と!」
反撃も出来ようが、ここで殴ったらそれこそ…ひとまずは次の攻撃にそなえ、トトン、トトン、と広めに距離を取る。
「大体、アンタ自軍に現在地知らせてんの?
お手軽に連絡届ける方法、今の人間にあったっけ?
…この魔境で、ヒトの国には魔境の地図もなく、アンタが報せを向けねば迎えも連絡も出来ないんじゃあねーのん?」
鎧に向かって指差し、あくまで会話を試みる。
■ゼロ > 頭を抱える相手に対して、少年の方は既に無言。
彼女の言葉を耳にするだけ耳にして意識からシャットアウト。
仮面の下でどんな表情をしようとも判らない、逆に言えば、こちらの表情だって、彼女は見えないであろう。
避けられれば、そのまま更に踏み込み、加速。
ドン、ドン、と地面が一歩ごと、グリーブの形に踏み込まれて、速度が上がっていく。
鉄の塊がそのまま重量のある兵器と化す瞬間。
彼女が下がる動きに追従するようにダッシュしていく。
差し出された指、その奥の手首を狙うように少年の右ナイフが翻り、上から下への切落しを狙う。
■紅月 > 「……っ!…おー、こわ」
黒爪を伸ばしてクルリと手首を返し、手を下げながら保護することで腕を守る。
そのまま踏み跳び、目の前の勢いがついた鉄塊の肩に空いた掌をついてクルリと上を飛び越えようと。
上手く飛び越えたらもう一拍様子を見るし、上手くいかなければ両腕を発火させ焔を纏った爪で防ぎ威嚇としようか。
…今はまだ、積極的に攻撃はしない。
■ゼロ > ナイフは爪に当たりそのまま衝撃も受け流された模様、その状態で自分の肩に彼女は手を伸ばして来た。
軽い重さを感そのまま飛び越えてしまう相手。
振り向くことはなく、これ以上情報は取れないと少年は判断する。
あとは世迷言しか言わないだろうということがわかったし、目的は戦闘ではない。
それならば、と背後に感じる魔力に、相手の戦闘態勢。
それを向き直ることなく、加速してその場から撤退。
直ぐにその銀の鎧は闇夜に紛れ消える――――
ご案内:「魔族の国」からゼロさんが去りました。
■紅月 > 「ありゃー…行っちゃったよ。
まるで銀の弾丸だな、ありゃあ…」
鎧の背を見送る…何だか嵐のようだった。
早い早い…戦闘中も思ったが、鎧装備なのに軽業師を相手にしてる気分だった。
さすが7の師団の生き残り。
「…ってか、夜回りさん第七師団だったのか。
……、…どうすっかねぇ、コレは」
7の師団は苦労してると、積極的に関わっていなくてもわかる。
何せ己はタナールに出入りしているのだ、噂は嫌でも色々聞く…聞こえる。
ただ、それを表に出してしまえば…根無し草である一介の冒険者の末路など、もはや『消される』一択だろう。
仮面を外し、夜風に素顔を曝す…紅の髪が舞う。
空を見上げて月を眺めて。
「…上手くやってくれそうなのはバルベリトの兄貴か、それともゲイゼリク兄やんか。
私が人でないの気付いてるのはヴェルム君だけど…いやしかし、なぁ」
治癒術師なんかやっていれば、おのずと軍人の知り合いは増える。
しかし、自分の性格の為か穏健派が多いのだ。
『第七の生き残りとバトっちゃった★』なんてトンデモ話を流せるか、というと…聞いた彼らのその後を思うと気が引けるというか。
…あっ、胃がいたくなってきた。
■紅月 > 思わず胃を押さえれば、黒天馬が心配して近寄ってくる。
「ハハッ、大丈夫ダヨー」
なんて笑ってみせつつ撫でてあげて。
「とりあえず、一旦戻って…戻りながら考えるかね、うん。
…あー、着替えもしなきゃ。
折角の巨大ドラゴンちゃん丸呑み対策衣装、また出しやすいとこに仕舞っとかないと」
がくり、と項垂れる…というか、天馬の黒翼に埋もれる。
君が今唯一の癒しだよハニー、なんて言ったら叱られそうだから黙っておいた。
ご案内:「魔族の国」から紅月さんが去りました。