2018/07/17 のログ
ご案内:「魔族の国 暗き森」に紅月さんが現れました。
紅月 > ーーーざっ、ざっ、しゃら…

以前唐突に迷い込んだ森に、己は再び辿り着いたらしい。
と言っても、言うまでもなく『また』なのだが。
…そう、また妖精たちの暇潰しによりカッ拐われた。

「…まるで、本を栞から読み始めるみたいに、前回帰してくれた場所から開始なのね。
私はヒーローってガラじゃないぞー?」

突如現れたキラキラとした粒の集まり、光の塊が形を変え弾けた場所に立つ女は…困惑気味にポリポリと頬を掻いて、ふと思い付いたかのように木々に閉ざされた空に向かって言ってみる。
…返ってくるのは笑い声ばかり。

やれやれ、と、溜め息ひとつ。
片手で半面を覆うようにおさえて項垂れている訳だが…うん、私は悪くない、筈だ。

紅月 > じっとしていても仕方ない、とりあえず歩いてみるか。
一歩、踏み出す。

辺りには目新しい植物が山のように…然もありなん、稀人としてこの世界に落とされてからずっと人の国にいたのだ。
いっそ片っ端から採取して調べるか…なんて考えなくもないけれど、それを始めたら妖精たちの機嫌を損ねる気がする。
おそらく『つまんないから何かヤれ』的な理不尽な感じで。
以前それで、偶然近くにいたヘカトンケイルをけしかけられたから…なんというか、懲りた。

「…そのくせ、何やらせたいかは言ってくれないんだよなぁ……」

のんびり散策しつつ、困りきった顔で呟く。
目的さえ言ってくれたら方向性も決まるんだけど…もしかして、目的、ないのか。