2018/07/11 のログ
ご案内:「魔族の国」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 魔族の国……ここが彼らになんと言われているのかは判らない。
 しかし、それなりに栄えている場所だということは判る。
 今宵も又、翼のある獣、謎の一団を目的として捜索の旅をしている少年は、軽く息を付く。
 目的の情報が手に入るだろうか、手に入らなくともこの町の状況や魔族の詳細などを手に入れておこう。……そんなふうに考えた。

「まずは、図書館、か……」

 謎の一団は、図書館というキーワードが少年の手にあった。
 真偽もわからないし、しかしてほかに有力な情報もない、図書館があればそこで手に入る情報も十分に有用だ。
 そう考えて、少年はその街の中へと入っていく、仮面は周囲の状況をつぶさに把握し、魔族の少ないところ、いない所を選びながら歩く。
 ボロボロの姿、それでも少年は、無言で気を張りながら、潜入し、街の中をぐるりと歩く。

ゼロ > 魔族の国と、言っても幾つもの領地、幾つもの街があるようだ。
 その事前知識はあるのだけれど、ここがどこで、誰の領地か、なんという名前の街なのか……までは判らない。
 ということで、仮称魔族の国・西の街という所にしておこう。西の方にあるから。これで更に街が見つかったらその時は西の街2とか。
 思考がずれた、今この街の中なんというか、よりもどんな町並みなのか、どんなところなのか、を探索しなければならない。

「……第七師団は大丈夫だろうか。」

 命令を受けて、別れてから連絡もなく、連絡もせずタナールニ戻らずに追い続けていた。
 今頃、どこかを襲撃して勝鬨を上げているはずなのは間違いないが、戦局がわからないのは少しばかりの不安もある。
 早く情報を手にし、合流して伝えねば、と心を新たに、少年は街の中を簡素な地図をかきながら進む

ゼロ > 外周からぐるりと周り、円を描くように、螺旋を描くように中央部に向かい、進んでいく。
 ぐるぐる、ぐるぐる、と円を描くような動きであれば、漏れはあるまい。
 ここにこういう建物、あそこは大きい建物、少年は地図を作っていくが、そこまで正確ではなくて、だいたいどんな形でどんなものがあるか、というものである。
 当然建物の中身までは把握することはできない、入ることができないからである。
 万が一見つかったら大毎になる故に、少年はゆっくりと隠れながらめぐるのだ。
 それでも絶対ではないし、見つかることもあるだろう、その時は逃走か闘争か、考えなくてはなるまい。

「………」

 一度立ち止まり、周囲を確認する。
 誰か、見ていないか、尾行されていないか、確認するために。

ゼロ > 「気のせい……か。」

 誰もいないし、何もない。軽く肩をすくめて、少年は息を吐き出してみせる。
 それならば、進むだけである。
 地図をメモに作り、道を進み、周囲を確認する。
 図書館なるものがあるかどうか、ぐらいは、窓の外からでもわかるだろう。
 窓を覗き目的の場所かどうかを確認。そして次、と少年は進んでいく。

 そして、それはそのまま。闇の中へと―――

ご案内:「魔族の国」からゼロさんが去りました。