2017/04/21 のログ
ご案内:「魔族の国」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 魔族の国の外れ――緑の若木と色とりどりの魔花が咲く春の世界、丁度魔族の国との境界のあたりだろうか、そこに小さな姿一つ。赤子のように小さな体躯に、全く似つかわしくない巨大な大剣を方に担いだ少年が、その大剣の重さを全く感じさせない軽い足取りで、とてとてと歩いている

「魔族の国…うん、とーちゃーく! でも、あんまし他の国と違わないなぁ」

その世界はまだ、というべきか、境界線のようなもの。だから人も、魔族も、獣も訪れる。まだスタートラインに立っただけなので世界観がかわったようには到底思えない。無邪気にぶんぶんと、左手を回して

「よーし、いっぱい倒すぞー!!」

そう、元気よく気合を入れて、魔族の国の中心へと歩き出す

シャルティア > 神様(正確には大天使様だけど)はこう言った【魔族をいっぱいっぱい、この国で倒しなさい】【いっぱいいっぱい倒すまで、帰ってきちゃだめだよ】
だから、少年は剣を握る。ただ素直に、神様に褒められたいがために、はて

「ん?んー…」
最後に褒められたのはいつだろうかと、ふと首を傾げる。最初は、魔族を倒せば倒すほどにいっぱいいっぱい、周りの天使は褒めてくれたけれど

「まぁ、いっか!いっぱいたおしてはやくかーえろ、と」

朗らかに笑う幼き子、愚かなまでに天界を信じてる様子。時々、見たこともない花に目を取られたり、美味しそうな果樹に手を伸ばしてつついてみたりしながら、境界の中へと、足を踏み入れていく

シャルティア > 「――――お?」
歩を進めれば、草原としては珍しい大樹が見えてくる。物珍しさと、流石に長時間移動に疲れからか、今日はあそこで休もう、と翼を広げて、宙を舞う。少年の背の翼は小柄な体躯に似つかわしいとても小さなもの。それをぱたぱたとはためかせて、大樹の根本へと降り立って

「お~…でっかーい!すごいすごーい!」

嬉しそうに、天界でも余り見たことのない巨木にはしゃぐ。心地よい疲労感を感じた少年は、ひょいっと、またがるように土から盛り上がった根にまたがり、背を巨木にあずける。ふぅ~っと息をついて

「いっぱい歩いたなぁ…つかれちゃった」

満天の空を見上げる。紅い月…零れ落ちそうな程大きくて綺麗な紅い月は、天界では見たことがない。その月に見とれながら、今日はここで野営もいいかなと、思って。

シャルティア > 「まっかなまっかなおつきさま~。まんまるまんまるおつきさま~。」

少年は紅い月を見上げながら歌う、天使の歌声は聖歌のように、満天の空に響いて。さて、と少年は立ち上がり、ひょいひょいっと指を動かす。土と草の精霊に呼びかけて、作り出すのは土と、草で出来たベッド。今日はここで野宿しようと決めたらしい。ぼふん、とおとを立てて、即席のべっどに身体を放り投げて、すぅすぅと、すぐに寝息を立ててしまう

ご案内:「魔族の国」からシャルティアさんが去りました。