2016/10/08 のログ
ご案内:「魔族の国」にアデラさんが現れました。
アデラ > 魔族の国のとある町、その目抜き通りを
奴隷商の馬車の列がゆっくりゆっくりと進んでいる……。

「う、うぁ……あ……。」

先頭を進む商人や護衛の乗る馬車が過ぎれば、後は『奴隷』の乗る馬車が続き……。
そこでは、タナール砦をはじめとしたマグメール国境付近での大小さまざまな戦闘で捕虜になった者たちが
檻の中で魔族たちに対して半ば晒し者にされていた。

ある者は、反抗でもしたのか徹底的に身動きを封じられ……またある者はまるで生きているかの如く蠢く、
触手生物にその身を犯され矯正をあげ、またあるものは檻の外を恨めし気な視線を送る。

その中の一つの折に、半ばこわれかけた機械人形が入れられているのに気づくものはいるだろうか。
精巧な造りで、一見人間にしかみえないが、破損した腹部や腕部から内部の機工が露出しているのが見て取れるその人形は、
見る者によっては面白い遊び道具と映るかもしれない。

『おい、そいついくらだ。その右の女。』

『……はぁいお客様。あぁ、この奴隷でしたら――。』

時折、奴隷商人の列に声が掛けられ奴隷たちが買い取られていく。
金さえあれば、奴隷をこの場で取引することも可能らしい。

アデラ > やがて、馬車は町を過ぎ次の町へと向かっていく……。この後、あの機械人形をはじめとした、奴隷たちの運命がどうなったかは定かではない。
ご案内:「魔族の国」からアデラさんが去りました。