2015/11/02 のログ
ご案内:「魔族の国」にメイファン・リーさんが現れました。
■メイファン・リー > 太陽が沈んだ山中は月と星空を除けば、まさに暗闇だった。
魔族の国とマグメール国の境にある山脈。生気を吸われて痩せ細った木が立ち並んだ中に唯一の灯りを灯す廃屋がぽつりと建っている。
「ふーん……ここは元々人間が使ってた駐屯所、みたいなものだったのかな」
軋んだ扉を抜けた家屋の中、灯りをつけた美凰は、眠たげな黒い瞳で辺りを見渡した。
生活感というものを失った家屋は辺り構わず散らかり、軋み、腐敗が進行している。
しかし、夜風を凌ぎ日が昇るまでの凌ぎとしては十分だ。
幸いベッドの類も残っている。埃が積もり、変色して、黄ばんだシーツは生理的にとても休めたものではなく、
その有様にげんなりと眉を顰め、美凰は指を鳴らす。
淡い光が瞬いたかと思えば、今にも軋み、崩壊してしまいそうなベッドは新品同然の形に復元され、
その乗り心地を確かめるべく腰を落ち着かせ、満足そうに微笑んだ。
「うん、これでいい」
■メイファン・リー > 「ーーしかしまさか…。この辺になるとここまで瘴気が濃くなっているとは、それだけ近いってことね」
息苦しさを覚える重たい空気は、人間の手が及ばず、生気を吸い上げる瘴気が漂っているのだと当たりをつけ、
掌に頭を乗せて仰向けに身体をベッドに預け、崩れそうな天井をぼんやりとした眼差しが見つめる。
地方や信仰によって変わる魔術の知識を深めるため、幼い頃から様々な世界を渡り歩いてきた彼女は、
現在この広大な国の周辺を後ろ盾無く、独自で調査を続けていた。
そしてもう一つ。この国に来てからあまりにも目につく、獣人族に対しての差別意識。
過去に一体どういう歴史があり、どんな確執を産んだのかという興味を抱いていた。
国の連中に聞いても知らぬ存ぜぬの一点張り。
「ーーま。考えても仕方ないか……」
北方に在る魔族の国にでも行けば、そういう類の情報も生きているかもしれないと、進んできた道中。
足もなく、来てしまったのは少し無計画すぎたかと、更に眉根に皺を寄せ、黒い瞳を仕舞い、時間が流れるのを待つばかりで。
■メイファン・リー > 次第に遠のく意識に身を任せ、うつらうつらと揺らぐ視線が明かりの灯ったランタンを視界に収める。
面倒くさそうに伸ばした指から、淡い光がもう一度瞬いた。
ーーふっ。と山中にぼんやりと浮かんでいた光が消える。
朝日が昇るまでの時間。もそれ以上の光がこの暗闇から漏れることは無く、
彼女の意識も、それまでは意識を暗闇に委ねていった。
ご案内:「魔族の国」からメイファン・リーさんが去りました。
ご案内:「魔族の国」にマチルダさんが現れました。
■マチルダ > 自分の魔術にも大分慣れてきて日夜修行に励んでいる
「はあっ!」
気合と共に荒野をかければ常人には視認も困難なほどのスピードを出して
「たあっ!」
パンチ一発でその衝撃が一帯を覆うほどに
この短い期間で急激な成長を遂げていた。
キルフリート城では全力を出すと色々と迷惑がかかるので
最近はもっぱら修行は外に出て行っていた
ご案内:「魔族の国」にロトさんが現れました。
■ロト > キルフリート城から 酒造りの為暫しお暇を頂きます と残してから数日経過している。
転移魔法でも何でも移動手段はあるが、暫しそれらを使わずに巨大黒毛狼に乗って荒野を疾走。
「…何かが蠢いております、が」
遮るものがない荒野だから 目の前に広がる事が良く見える。
とある人影が 人離れしている動きとか威力を行使しているのが。
狼の足が止まった、あれは何ですか、と跨っている少女に視線で問う。
問われた少女は あれはいったい、と無言で見定めようと暫し。
■マチルダ > 魔術による肉体強化
短い期間でよくここまで完成したものだと自分でもびっくりしている
闇の魔術で作られた漆黒の鎧と手甲
マチルダの魔力を身体強化と防御、精神防御に全振りした結果
器用な搦め手はできないが近接能力ならその辺の魔族にも負けない力を持つに至った
「…これで、終わりっと!」
目の前の自分と同じぐらいの岩を掌底を押し付けて衝撃波を直接叩き込む
それから一拍置いて岩が砂のように崩れ落ちた
■ロト > …狼共々呆然と見ていた。
目の前の とてもじゃないが有り得ない光景を。
色々と強化していると思う闇の魔術による武具、
魔力で強化と精神防御とか割り振ったらあれになるのでは、と
遠方からじっと魔術解析をしていたが、 その人影最後に掌底を岩に叩き込んで―終わったっぽいので、
狼に念じるとマチルダの方へと近づく様に頼み、狼はてふてふてって、と小走りで少女を乗せたまま近づこう。
「お見事な腕前で御座います」
遠方から拝見しておりました、と狼の上から ひらりと降り立つと深々と頭を下げて会釈としたい。
■マチルダ > 修行に夢中で全く気付いていなかった
声をかけられれば慌ててそちらを振り替えって
「え?あ、あの、見てたんですか?すみません気が付かなくって」
ぺこりと頭を下げる
外見から察するに人間ではなさそうだ
ひとまず安心して魔術を解いて
「あの、どちらに向かわれるのでしょうか?」
こんな何もない場所で人に合うとは思わなかったのでとりあえず聞いてみた
■ロト > 狼の方を見て「待機」と命じると 狼は大人しくその場でお座りをして待機。
そうしてから、マチルダの方を再度体の向きを変えて見下ろすと、
改めて闇の魔術による鎧やら手甲を見定めたい。要は観察ともいう。
「あれだけの威力、掌底による衝撃派を叩き込んで岩を粉砕 までを遠方より見ておりましたが、その腕前は素晴らしく」
率直に 素晴らしいのです、とぱちぱちとその場で拍手を送りたい。
拍手をやめるとその手は自然と前で組むように下して
「私は、これより酒造りを致しに参ろうかと。国に戻る身です。少し離れた所ですので 此方は通りかかりです。」
魔族の国でも東の果てに近いので 途中で転移しますが、とさらりと高位魔法を使う事を仄めかし。
■マチルダ > 鎧は漆黒のオーラを固めて全身を固めて鎧の形を作っている
手甲がかなり大型で肘の辺りまでおおわれている
「いえ、まだまだですよ…まだ修行中の身ですので」
恥ずかしいのか謙遜して拍手も何か恥ずかしく感じて
「はあ…お酒ですか」
自分は子供なので縁がないものだがロザリア様はワインをよく飲んでいるなと思い
「はあ、随分遠い所から来てるんですね、転移魔法なされるんですね…あなたも随分すごい魔法の使い手じゃないですか」
転移魔法は難しいことは書物で分かっている
自分も鍵がなければこんな所まで来れはしないのだから
■ロト > …前に自身でもやって居たがフルプレートを闇の魔術で作り出す技能か、と一瞬過ぎったが、今はとてもじゃないがその技能は出来ない。
観察終了。視線をまじまじと見ていたモノから普通の主に顔へと注ぐモノへと変えて置く。
「まだまだ伸びしろでしょうから、修行は毎日続けるとよいですよ。」
日々鍛錬あるのみです、て付け加えて彼女を見て やはりまだまだ成長しましょう、と感じ取ろう。
「ええ、米酒、焼酎、洋酒しか造っていないのですが、此度ワインを造り始めようかと
ワインを造るにあたりそれを造る際に必要な葡萄の目星がつきましたので、国に戻って造り始めようと思いまして」
主君にまず捧げて何ぼだろうと思うので 急いで帰国せねばと思う。
「ええ、キルフリートからここまでは、この子(狼)に乗って移動し暫し過してから…超遠距離を移動する場合は必須でしょうから、身に着けたものです
…魔術を極めると 身につきますので 無理をせず頑張って下さいね?」
微笑みを浮かべて 極めると転移魔法は身につきますよ、と告げておきたい。
主君からは契約の証は頂いているが 鍵というのは頂いていない。関係が浅いからだろうと思うのだ。鍵がない割には困った素振りはない。
■マチルダ > 疲れるので鎧と手甲は解除して普通のミレー族の少女の姿になって
「はい、毎日ちゃんと修行してます…ロザリア様のお役に立てるようにならなくちゃ」
お酒のことはよくわからないが、よく考えたらこの人お城にお酒を持ってくる人だったことをようやく思いだして
「あ、そういえばよくお城にお酒持ってきてる人でした、えっと、お名前なんでしたっけ?」
まともに話したことがないので名前を知らずここで聞いてみようと
■ロト > ミレー族に偏見の視線はない、特に何もない。
彼女が鎧とか無くしてその姿を晒しても特にそれに関して何も言わない。
「最近……ロザリアさま?主君の名ですね。」
何か言いかけた口、彼女の口から主君の名を聞くとコテリと首を傾げ不思議そうに見てから、
問われた事には 再度 胸元に右手を添えて会釈を一つ。
「ある時は杜氏、ある時は従者 ある時は公爵。私の名はロード・タウルスベルクと申します。ロトとお呼び下されば幸いです」
その内 公爵は返上してしまうし、名前は名乗ったがそれは本名ではない。魔族だからか。