2015/10/19 のログ
ご案内:「魔族の国」にヨゾラさんが現れました。
ヨゾラ > (深夜。魔族の国の辺境、桜に似た、不気味な植物の並ぶ並木道にて。)

つまらない、嗚呼つまらない、つまらない。んふ…なぁにそれ、笑えて来ちゃう。

(物凄く不機嫌そうな形相で、ぶっすぅうという擬音語がつきそうな具合に心の俳句を読み上げて自分で失笑するのは、
凶悪ながら怠惰で、超常ながら適当で、狂気ながら天然な、黒い髪の死を司る者を騙る魔族。
暇になったり、やる事が無くなったりすると、大体こういう。
いや、厳密に言えばやる事がない訳ではない。「面倒」といってやる事は蹴っているのだ。
人間の三大欲求を満たせればいいのではと思うのだが、
何処にでもある魔力と土を食えば食欲は満ちる。睡眠欲についてはそもそも寝る必要はない。
じゃあ残った性欲はといえば、これがまぁ厄介で、性癖が馬鹿みたいに歪んでいる上、満たされない。
満たされたとして、偽りで。

適当に飲み物を啜りながら、この国の名物と言えば、ミレー族か姫騎士がどうのうとか言ってたし、
まっさかと思うが、この魔国に来ては居ないだろうか、あわよくば捕まえてぶっ壊してみたいーだなんて夢見がちな事の期待をして歩くこと七時間。
始めたころは、夕方だった筈だが、もう辺りは薄らぐらい。
といっても、別に魔族や魔物の数が減るかといえば、別段そうでもない。
随分この世界、この国も栄えているものだと思う。)

ヨゾラ > ううん、さっぱりだわ。やっぱりあっちの方へ行った方がいいのかしら、ねぇ…。

(山道の様な荒れ地が見えた。はて、どうでも良い散策に大分と時間をかけ過ぎた。
時間は捨てるほどあるし、捨てても捨ててもあるけれど、どうせ捨てるなら捨てて有意義な方が良い。)

あーあ、時間無駄にしーたわっ…と。

(退屈も退屈。当然ながら宝探しで宝が見つかることなんてなかった。
何をするのかといえば、憂さ晴らしに大量殺戮でもしようかと思ったが、何分興が乗らない。
桜は綺麗なものだけれど、こういう妖しい色合いの植物をぶっ壊したって面白くもなんともない。
醜いものは壊れて尚醜い。美しい物は壊れて尚美しい。いや、正確には壊す過程が一番良いのだが。
咲き誇る綺麗な花々を、掻き毟って抉り潰して引き千切る、そんな最後の最後が溜まらない。

今度、公然的に殺戮が許される場所で、暴れてみるのもいいだろうか。
結局それって楽しいのやら、面倒なのやら、全く分からないのだが。動かないと、なまってしまう。
不貞腐れた形相は最初のままに、拗ねたような形相を浮かべて表情を歪めて。

魔族の集う国から、跡形もなく姿を消した。)

ご案内:「魔族の国」からヨゾラさんが去りました。