2022/03/04 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」 深部」にタツミさんが現れました。
タツミ > 八卦山の深部、強力な魔獣等が闊歩するそんな場所で、四つ腕の熊がごとき魔獣と対峙する青年が一人。
髪も瞳も赤く、額からは長くのびる龍の角、髪は後ろで一本にまとめ、その長さは肩を超える程度。
その髪の下には逆向きに生える逆鱗を表出させているが、髪で見えてはいない。

本来であれば、龍人としての解放状態、この姿の時は全身が鱗に包まれていたのだが。
今の青年にその様子は見られない、代わりに熊魔獣との素手での殴り合いの最中相手魔獣の爪があたった瞬間。
その爪が当たった場所に赤い鱗が形作られて爪が当たると弾けて消えていき、爪による傷が浅く残る。

「鱗を隠す方は、順調だな、もう片方はっと!」

四つ腕の魔獣と、拳と爪の殴り合いを繰り返す。
本来であれば、二本の腕しか持たぬ青年が手数で撃ち負ける所。
それを補うのが、青年の技の一つ魔力で作られた腕、数本を同時に操ることが可能なそれを。
魔獣の爪に合わせ二本分の魔力をより合わせて、強化した魔力腕で、はじき返す。

それでも幾度か爪を食らうが、先ほどと同じように鱗が飛び散り、受けるのはかすり傷。
そうして戦いながら、自身の調子を見るように、魔獣と正面からの殴り合いを繰り返していく。

タツミ > 熊型の魔獣と殴りあう事、数分…時間がたつごとに青年の動きの速度が上がり、受ける傷の大きさも小さくなっていく。
相手の動きに慣れたという事もあるが、実際に速度が、膂力が、防御力が上昇している。

「こっちも、時間はかかっけど、負担はほぼねぇな…五行相生:活性、良い感じだな」

青年が使う独特な術に五行術という術があるが。
その中の五行相生という考えを元に作り出した、五行相生:活性。
自分の基礎属性である火を元に、火生土、土生金、金生水、水生木、木生火の順に体内の魔力をゆっくりと自動で練りあげる。
およそ3分ほどの時間をかけ、1割程度の基礎能力全般を上昇させる、スロースターター気味な強化術。
戦闘に入るという自身の精神状態を元に、自動で発動継続するというのが売りである。

その効果を確認した後で、熊型の魔獣を、手刀型に揃えた指先の爪を伸ばすと、相手の首を落とす。
どうと、倒れる魔獣の体から、使えそうな素材と、肉などをはぎ取って血抜きなどを済ませていき。

「『炎浄』……さて、飯にするか」

東方の言葉で一言唱え、白い炎で魔獣の残りを灰にするとともに、浄化していく。
今倒したばかりの熊の肉を、炙っていくと、軽く潮と胡椒を振りかける。

「うんっ、くっそまじぃ…あー、倒した相手は食えるなら食うって決めた奴殴りてぇ。
自分だから意味ねーけどっ」

その肉を口得h運び、自分の血肉にしながら、ぐちぐちと文句を垂れる。

タツミ > 「ってと、もう少し慣らしと修行といっとくかね」

肉を食らいきって、立ち上がると身に付いた土をぱんぱんと軽く払っていき。
指同士を組ませ、その状態で腕を前から上まで、ゆっくりと上げれば。
肩や背中から、バキバキと音が響く。

同じように、体を左右に倒していけば、腰からも音が響く。
その後で、足を延ばし腰を落とす等、柔軟的な動きも行っていき。
熊型の魔獣との戦いの後、食事をしている間に固まった、体を解し終える。

「何かしら良い相手がいるってーと、いいんだけどな」

ちなみに、上半身裸なのは、攻撃を食らう事前提、素手での殴り合いという、今回の鍛錬に対する一種の答え。
攻撃を食らえば、普段つけている程度のハードレザーや頑丈な衣服程度は、吹き飛ぶ。
ちなみに、上着は熊型魔獣との戦い始めは着ていて、途中で破けて邪魔になったのを破り捨てたので、破けるのは経験談である。
新しく作った強化術と、鱗の瞬時展開によるその場所への防御力強化、その二つの習熟が目的なため、武器無しでの殴り合いという方法に落ち着いた感じであった。

魔獣の肉などは浄化して灰にしているので、匂いでおびき寄せは出来ない、なので深部である此処をそんな恰好で警戒しながら歩き回るという、他の人が見たらどうなんだという結果に落ち着いている。
ただ、あまり人が来るような場所でもなし、あまり気にしてもいない事も事実。

タツミ > 八卦山深部を歩き回ることしばし、見かけたのは人を捕まえ素に持ち帰るような習性をもつ大きな鷲。
見つけたはいいが問題は、こちらの龍人としての特質。
火属性の龍人である、青年の力は五行で言えばもろに火の属性。
象徴とする龍としては朱龍(紅龍)、…羽もつ者対する影響力が強く、今も現実問題として大きな鷲は此方を見て固まっている。

「はぁっ、とりえずいけっ、やる気のない奴にの相手をする意味はねぇ」

じろりと鷲を睨みつけ、そう言葉と怒気を送り付ける。
鷲は怯えたように、その場から飛びあがる、子供でも連れていればまた違った結果になったかもしれないが今の鷲は単独、恐らく番でも探していたのだろう相手、狂戦士というわけでもないこちらとしては無理して戦う意味が見いだせなかった。

「熊型の魔獣か、虎型、猪型なんかか、もっと強力な相手などがねらい目なんだけどなっ、ちっ。
最初ので警戒されたか、探知系は、あんまとくいんじゃないだがな」

視覚なら木行、聴覚なら水行の得意分野、どちらも五行相生では火からは遠く、効果の弱い探知術になるだろう、それでもしないよりましと考えて、水行で聴覚強化術を施す。
深部の真ん中で息を済ませて気配を探る青年が、いつでも動ける準備をしながら自然体の形で立ち尽くす。

タツミ > 「ん…この音は」

そうして暫くして、音に気づいたのか一方を見つめると、木行の術で視覚を強化し、その体を空へ浮かべていく。
龍人の基礎能力の一つ飛行である、魔力を使うため、普段はあまり使わないのだが。
そうして、空から音のする方を確認すると、一匹の下位竜を発見する。

下位とは言え、その強さは十分、最後の仕上げには良いだろうと、にやりと笑う。

「少し進めば、ある程度開けた場所にでるな、そこで奇襲…できれば、何処か部位一か所を落としたいがどうなるか」

地面におり、足音を出来る限りけしながら、開けた場所近くで、一気にダッシュするためにクラウチングの構え。
その足の裏には、小型の火球が今にも破裂しそうに渦巻いて。

下位竜のからだが開けた場所に入った瞬間、下ろされた腕へ向かい、火球を破裂させ、その爆風で加速一気に近づくと。
魔力腕の応用、魔力武器作成により、形作られた大型の、身長程もある斧を力任せに腕に叩きつける。

子の不意打ちは成功し、前足の一本を縛らくは動かせないほどに破損させる、ただ相手には再生能力がある様子で、少しずつ傷が治っている事を考慮にいれれば、苦戦は必至だろう、それこそ五行相生:活性の最大効果が試せる程の時間戦う事になるかもしれず。
そうして、それに対し青年は楽しそうに微笑んで、魔力武器を消していく。
苦戦結構、簡単に勝てる相手では鍛錬の意味がない、そんな考えからか、魔力を高め、今度も正面から殴りかかる。
先ほどと違うのは、鱗に任せる防御ではなく、相手の攻撃を相殺することを目撃とした行動が多い事。
時間は掛かるが、体力も魔力もおかしな青年の、持久戦が此処に開始された。

ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」 深部」からタツミさんが去りました。