2016/07/07 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」にタマモさんが現れました。
タマモ > 今日は静かな日だったと思う。
のんびりと麓辺りに転がっていた岩の上に腰掛け、眼下に広がる帝都を眺める。
特にやる事がある訳でもないが、こうして手の空いた時間が出来たなら、少しでもやれる事を増やすのが一番だ。

「…とはいえ、今だ進展ならず、か」

周りにふわふわと漂う無数の小石、それを見遣りながら呟く。
別々の方向へと動かそうとすると、いまだに思った通りの方向に動かない。
このコントロールの腕、誰かしら喰らえば得られるかと思うも、そうは上手くもいかなかった。
そもそも、この重力を操る力は王都である魔族に教えられたもの。
それを別の者の知識でどうこうしようという考え自体が間違いだったかもしれないか。

タマモ > この地に来てから道士という連中をそれなりに喰らった。
幾つかの能力と姿と記憶を手に入れた。
だが、やはり魔族と比べれば魔力がそこまで高い者が居ない。
せっかく手に入れた魔法なのだ、色々と試したいし、その力を高めたいとも思っている。

そうなると、やはりこの帝都よりも、王都の方が良いのだろう。
欠点は、ここと違いあの子の力の方が強くなり、こうして長々と出る機会が減ってしまう事だ。

…まぁ、仕方なかろう。
すぐ手に取れる小さな魔力ばかりを喰らうより、手は届き難いが高い魔力を喰らった方が望みはある。
そう考えた至れば、軽く溜息をつき、立ち上がった。

タマモ > さて、王都へと向かうのは決まった。
また普段は沈んでいるような時間が来るのだが、ただそうなるのは癪である。
だから、少しばかり小細工を施しておこう…そう長くは持たないだろうが、どうなるかが楽しみだ。

距離はなかなかのものだが、今の自分には移動手段はあるから問題はないだろう。
ふわりとその場から浮き上がる、今までは跳ぶ事しか出来なかった事を考えれば…十二分に助かるものだ。

「王都の方角は…ふむ、こちらじゃな」

浮いたまま、正確に王都の方角へと体を向ける。
そして、空を蹴るように体を舞わせ飛んでいく。
先ほどの小石のように複数でなければ、そう意識を向けずともこの程度は出来るようになっているのだ。
こうして、少女の姿は八卦山から消えていった。

ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」からタマモさんが去りました。