2020/09/20 のログ
■エミネ > 「どんな浮き名よ…まぁ別にいいけど。…で、その声で今までどれだけそうやって人をたぶらかしてきたのかしら?楽師さん?」
エミネはにやにやと笑う。既に頼んだものは食べ終えていた。
「神獣族は国内なら神々の加護があるから、そういうのはあんまり効かないのよ?」
まぁ、あんまりである。流石に精神が参ってる時とか、あるいは既に相手に恋い焦がれている時に聞くとかすると効いてしまうのだろうが。
エミネはにやにやどころかけらけらと、頬杖しながら笑う。
「それに私は面食いなのよね。顔も見せてくれないんじゃどうにもね」
しかし、その表情は拒むというよりはいたずら気で。
エミネは2階へ上がる階段を横目に見て、それから上を指さして。
「ここで明かせないなら宿ではどうかしら?」
そう提案し。
■リート > 「ここでは語り尽くせないほどにはかな、何分自在に封じたりは出来ぬもの、いやころりと転んでくれたら嬉しいな、と思っていたのは事実だよ、そこは残念だね」
焼餅をひとつ。楽しみながら自分の声の正体を見抜いてみせた彼女は苦笑い。そう容易くない相手だと思っても引くことはなく、彼女が提案するとこくこくと二度頷いた。
「追い払われないようにこの顔と歌がきみの眼鏡にかなうといいんだが。神獣殿に侍るのも素敵な経験だ。きみはいろいろと激しそうだし、そういう気分といえばそうだな」
茶を楽しむというよりは一気に飲み干した。彼女の誘いに乗るつもりで、そうして色々な羽振りの良い貴族や武官に取り入って夜を過ごしてきた。シェンヤンに舞い戻ったのは別の理由もあるが今日の宿を求めていたのは本当のことで。
「ぜひご相伴に預かりたい。こういうことは初めてではない。初心な女が良かったというなら申し訳ないが…ではきみの寝所でぼくのすべてをお見せするとしよう」
提案には快諾した。
■エミネ > 「一晩楽しむのに初心な女なんて逆に興ざめよ。まぁそっちも随分経験に自信があるようですし、楽しみにしておくわね?」
そう言うと席を立ち、カウンターに向かい店員に何やら話し込む。
店員は鍵を渡し、それをエミネはくるくる回しながら、今度は先ほど見ていた階段へ。
「ほら、早くいらっしゃいな?それともまだ食べてたいの?」
にこにこと、階段の前に立ち手招きしながら。
■リート > 「どちらを賞味したいかと聞かれると、それはもう悩む事ではないね」
それが自分の代金に見合うかはこれからの彼女が決めることだと、楽器の匣を抱えてこちらも立ち上がる。背丈は自分のほうが少し上だが、しずしずと彼女に付き従う下女のふりをしてついていった。
いっそこうしてしまえば怪しまれまいと、その腕に腕を絡め、しなだれかかるようにして。
「とっても、とても楽しみだよ。どんな夜になるのか、なってしまうのか、ね」
ご案内:「帝都シェンヤン とある人気茶館」からリートさんが去りました。
■エミネ > 絡まり、しなだれかかる彼女の姿に、幾分か気分を良くしたようで。
「どんな夜になるのかは、アナタの歌次第よ?頑張りなさい?」
歩調を合わせゆっくりと、階段の奥に消えていく…。
ご案内:「帝都シェンヤン とある人気茶館」からエミネさんが去りました。