2023/01/24 のログ
ご案内:「タナール砦」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
 タナール砦。その地下の牢屋。
 そこで彼は捕らえられて……いるわけではないがそこにいた。
 魔族の強襲。とてもじゃないがこちらの戦力で耐えるのは不可能と判断。彼は捕まったふりをして牢屋の中に逃れた。
 牢屋の中に生き残りがいるか、なんて探す事などほとんどされないだろうし、牢屋など後回しになる事が多い。実際後を楽しみにしていろと何人かの魔族がこちらを嘲笑することはあれど直接殺しに来る奴はいなかった。

「……つってもどうするかな」

 一応剣などはその時に持ち込んだが、だからと言って脱走できるわけも無し。流石に魔族の砦の中を突っ切っていけると豪語するほどの力はない。
 とりあえずしばらくは捕まったふりをしておこう。そんな感じで牢屋の中で壁を背にしてボーッとしている。

クレイ >  
 せめて他に戦力になりそうな仲間でもいればいいが……大体の騎士は捕まるぐらいならと死にに行く。生き残ったのは非戦闘員が多い。戦闘員もいるが、今度は武装解除されてる。
 まぁ自分から捕まったふりして牢屋に飛び込むなんて延命処置をする奴はほとんどいないだろうから仕方がないが……運よく自分は二刀流。良い腕の剣士がいれば1本貸せば戦力になる。

「あんまりゆっくりするのもな」

 とはいえ、遅すぎると当たり前だが魔族のお楽しみが始まる。拷問も短時間ならともかく、数日も続けられればこちらも体力が持たない。
 そうなると今必要なのは、脱出するチャンスを探しながらもいかに長生きするかだ。長生きすれば人間側の反攻作戦も始まる。そうなれば脱出するチャンスも増える。
 何日位だろうか。早ければ1日もせずに始まるだろうし、遅くとも2,3日後には始まる。もしかしたら斥候部隊くらいは既に侵入してるかもしれないが。

クレイ >  
 男を狙うタイプが指揮官ならば助かる。それなら媚びを売れば生き残るのは容易だ。逆に女にしか用が無いタイプが指揮官だと最悪だ。下手すれば拷問すらカットして即処刑ルートに進む。
 いっそ自分の戦闘能力を魔族に売りだしてみるか? もしかしたら興味を引けるかもしれない。
 しかしそれをしてしまうと今度は街に帰れなくなる可能性があがる。

「……運に全てを任せるしかねぇなぁ」

 結局はそれだけだった。
 今はまだ何もできない。ここの指揮官がわかるまでは、敵の規模の全容がわかるまでは。人間の攻撃が始まるまでは動けない。
 こういう時間苦手なんだがなぁなんて思いながら天井を見上げる。