2022/09/15 のログ
ご案内:「タナール砦」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 砦を防衛するにあたり、敵を挑発するというのは意外と効果的な策である。
敵が無理に攻めて来れば、こちらはそれを迎え撃って大損害を与える事ができる。
そして、仮にそれに乗らない程度に指揮官が賢明であっても、相手に挑発され続けるという状況自体が兵士の士気を左右するからだ。

そして、挑発の方法は言葉とは限らない。
例えば、捕らえた捕虜を見せしめにするのも、立派な挑発の一種なのだから――
               〇
「いへへへへ!?やめて、くすぐ……ひひひひひ!
へいにこんなのみせひひひひいひ!?あははははっ!」

砦の頂上から、間抜けな声が響く。
魔法陣で四肢を大の字に拘束された女騎士が、擽られて笑い悶えている声だ。
彼女が持っていた鎧の内、脛や胴、腕を護るパーツはそのままに、肩や足のパーツだけを取り外されており、鎧下も擽る部位だけ切り裂かれている。
その為、傍目から見ると、鎧姿で笑い転げているようにしか見えず、それがまた彼女の羞恥を煽っているようだった。

見た目からすると、ただ滑稽に見えるだけだろう。
だが、それがただの挑発でない事は直ぐに解る。
強制的に笑わされる、その果ては。

「あへへへへへ!こほっ、ごほっ、息が、ひひひひひごほっ、もう、笑いたくあへへへへへ!おなか、いたっ……ひぃぃははははは!」

長く笑えば、それだけ喉は掠れ、体力は奪われ、何より呼吸が乱れる。
止められぬ笑いの果ては、気絶か、或いは笑い死にか。
彼女がその様な死に方をするのを、止めようと考える人間が出てもおかしくはない筈で。

ご案内:「タナール砦」からロブームさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
「クアァ……ったく、何時までやってんだか」

 騎士連中が被害確認だとか、残存している物資の確認とか、なにやら色々とやっている中。傭兵である自分は砦の中を歩きまわる。
 反抗作戦。それによって砦を奪い取った自分達だが、それ故か騎士は真面目に色々と確認している。
 別にやるのが悪いとは言わない。だが何度もするのは違うだろう。1回でしっかり確認しろと思ってしまう。

「ま、俺には関係ねぇけど」

 自分は明日にはお金をもらって終わりだ。今回だって隊長格を2人位ぶっ倒したんだ。文句は無かろう。
 さて、とはいえいつものこの時間だ。戦争中は色々と大変だが、終わってしまうと暇だ。
 警備の時間まではマジでする事がない。休憩時間が何十時間もあるようなものだ。真面目な奴は訓練とかするのだろうが……生憎そんな物日常的にしているので今更必要はない。
 そして散歩といっても外に出られるわけでもない。この砦はもう第2の家のようなレベルで来るのに慣れている。
 
「どうするかな」

 暇だ。ブラブラとあちこちを歩いている。食堂やら、訓練場、果ては牢屋まで。
 話し相手すらいない。真面目に訓練してるか飲んだくれているか。

クレイ >  
 もう少しすれば物資部隊の到着するだろうs、そうすればその中に本だとか暇つぶしの道具もあるだろうし、それが来るまでの辛抱だ。
 まぁそれ以前に魔族の反撃が飛んでくるかもしれないが。その時はすぐに動けるようにしてある。その為の酒断ちだ。

「つってもいつまで続ける気だ」

 実際はジリ貧だ。人間は育成に長い時間がかかる。いくら天才でも体が付いていかない。10代にはならないとまともに戦力として換算するのは不可能だろう。
 半面、魔族はやろうと思えば生まれた瞬間に戦力になる。そんな奴らもいる。そしてこちらの戦力は有限。
 いつか戦力不足になる時がくる。それまでに多少危険をおかしてでも大作戦を行うべきじゃないか?
 なんて考えた所で頭を振るう。

「ヤメたばからしい。俺はただ金の為に戦うだけだ」

 柄にもなくまじめな事考えちまったと愚痴りながら歩く。と同時、窓の外も見ておく。
 何か変化があればすぐに報告できるように。

クレイ >  
「お」

 そうこうしていれば物資を積んだ部隊が到着する。そうなれば時間を潰すのはいくらでもできるだろう。
 そっちの方へと歩いていけば、暇つぶしの道具をいくつか購入して、時間を潰すだろう。
 なぜ物資部隊から”購入”なのか。戦場では物々交換という方法があるわけで。
 そういう訳で物資部隊から物資を”購入”して次の仕事までの時間をすごしたのであった。

ご案内:「タナール砦」からクレイさんが去りました。