2022/08/20 のログ
ご案内:「タナール砦」にディルノさんが現れました。
ディルノ > 「出張刻印屋ですよーっと…」

戦闘も落ち着いてきたであろう夜半に
相変わらず混沌としている砦にふらふらと寄ってくる男が一人
どうせ暇な身であるから、今砦を占領しているほうに商売でもしようとえっちらおっちらやってきた

「人の時がチョイと面倒か。まーいーや」

魔族相手なら技能を見せればある程度信用してもらえるだろうが
人相手だと少し難しいと男は思う

どちらにしても、結局は暇つぶしだ
誰かに話しかけられるまで堂々と砦の中へと進んでいこうと歩を進めていく

ご案内:「タナール砦」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 日中の魔族との戦いは痛み分け。
お互い大きな被害が出る前に引き上げた格好だった。
砦内で思い思いに過ごす戦士たち。王都の正規兵は天幕のなか。
雇われた傭兵たちはそれぞれ思い思いの場所に落ち着いてる。

砦を入ってすぐ、幾重にも重ねられた木の杭のバリケードの向こうで焚き火が焚かれていた。ぐるりと囲む人影の中に、冒険者ギルド経由で砦に応援に来ていた褐色肌の冒険者の姿があった。

鞘に収まった曲刀を抱えて寛いでいると、えっちらおっちら歩く男の人の姿。
砦の出入りに妙に慣れているようだ。
そして彼は特に大掛かりな武装をしているように見えない。
となれば、おそらく彼の正体は。

「こんばんは、イケメンさん!
……見たところ軍人でも傭兵でもなさそうだけど、……何か商売しに来た商人さん?
急いでなかったら、売り物か、サービスか、
僕に見せてもらえる?」

興味をひかれて声かける。
片手をひらひら、気さくに揺らす笑顔。

ディルノ > 魔法による強化がされていない防護が主な場合、男の経験上人が砦を持っている場合が多い
もしかしたら追い出されるかも、などと思いながらそれでも歩いて行く

表に居るのはいつも通りというべきか、死んだり傷ついてもあまり大きな影響のない冒険者
男にとって、彼らは良い商売相手になる
安い値段でいい刻印をしてやれば、それで戦功を上げ…その実績で得た金でまた男を訪ねてくれることが多いからだ

(不安そうな奴にでも声かければ、と…?)

手ぶらで歩いているのが視界に入ったか、かわいらしい冒険者であろう少女がこちらに声をかけてくる
当然応えないという選択肢はなく。
男も…およそ戦場に似つかわしくない布の服を纏ったまま、手を上げて挨拶を返す

「やあ、ちみっこい少女もここに来るんだ
仕事熱心なことで。まあ、別に急いじゃあ居ないから構わねえよ

…ただ、見せるには少し難儀なサービスでなあ…。
嬢ちゃんなら、そうだな。ちょっとこっち来てかるーく足を触らせてくれたら、見せられるぞ」

自信たっぷりな少し尊大な笑み
ちょいちょい、と手招きをして誘い…
少女が来てくれるなら、さ、とその場にしゃがみ込みしなやかな片足を一撫で

施すのは回復力強化の刻印
今日一日、魔族相手に立ちまわったであろう少女の疲労を、空気中から取り込んだ魔力の残滓で癒す刻印だ
1時間ほどで効果は切れるが、刻印が施されていない片足と比べて疲労が軽くなる程度の効力はあるだろう

もし警戒されるならそれはそれ。別の手段を考えようと思っていて

タピオカ > 「あはは、これでも雇われ兵士なの。剣の腕には自信あるんだー。
そっか、良かった!
ここじゃお店もないし、娯楽とお買い物に飢えててー」

彼の物言いにからから笑って。
砦という野戦場だ、多忙で相手にされない可能性もあった。
気軽に手を上げる様子に嬉しそうに立ち上がり。

「へえー?
それって、ヒーラーの治療だとか?
いいよ、はい!
――ん、……っと。……。
あれ?……これ?
……すごいすごい……!
一瞬で足が軽くなったよー!
怪我を治す魔法は知ってたけど、これは初めて!」

睫毛を弾ませて小首を傾ぐが。
好奇心のまま、巻きスカートの裾から褐色の腿を晒してみせる。
触れた指先の心地に小さく吐息の後に、戦に立ち回った足の重さが取り除かれている事に築く。
思いもよらない技に、その場で軽く小躍りするよなステップ。

「これがお兄さんの商売なんだね!
今みたいな術の他には、どんな術があるの?」

スカートの裾を揺らして喜びつつ。
彼のサービスに前のめり。
珍しい術を施せる能力に爛々、青緑の瞳を輝かせて。

ディルノ > 「へぇ。そりゃあすごい
ああ、だろうな。と…俺ぁディルノだ。嬢ちゃんの審査は通過かな?」

今は戦闘していないようだし、娯楽に飢える気持ちもよくわかる
戦いにおいては、メリハリつけて適度に笑ってる方が勝つのはよくあることだ
く、く、と笑いながら自己紹介を添えていく

それはさておき。
刻印とは言うが、目立った印は一瞬しか輝かず、後は少女の褐色の肌に紛れていく
満足げな様子に、男も嬉しそうに笑う
人間が好きな彼としてはその笑顔だけで代金になり得るほどだ

「そんな良い反応されるとサービスしたくなるなぁおい
他は…筋力やら持久力の強化、鼓舞に鎮静。
後は体の敏感化、積極性の強化とか『楽しめる』もんも揃えてるぞ」

青緑の目をはっきりと興味に輝かせる少女に手を伸ばし
上からその銀髪を撫でようとしていき
これだけ興味ありげにされれば、男としては少しからかいたくもなるもの

少し意地悪気な笑みを見せながら
こういう場ではたまに起こりうるであろう下世話なことの手助けもできると伝えていく

タピオカ > 「ディルノ。僕はタピオカだよ、よろしくね!ディルノ!
もちろん。優良って羊皮紙に大きく○をつけてあげる!」

伝えられた名前を舌の上で軽やかに繰り返し。白い八重歯を浮かせる笑顔。
徴税人や商人が手元のリストに羽根ペンを走らせる仕草を真似て、
自分の気をばっちり惹いた事を知らせる。

施術ほどこされた片足で片足跳びや一回転。
そのうちに、自分の肌にまぎれていく刻印を物珍しそうに見つめる。
顔を上げると笑う相手と目があって。笑みを深めて。

「なるほどー。どれも、戦う時に有利になれそうだね。
さっきので実力はわかったし、僕もディルノの顧客になりたいな!
……楽しめる?それってとっても面白そう!
ねえねえ、僕にそれかけてほしいなー。
ディルノのおすすめ、僕にしてみせてー?」

短い銀髪が、さらさらと彼の指先に滑っていく。
くすぐったさに肩をすぼませつつ、心地よさそうに瞳を細め。
楽しめる、と際立った言葉に身を乗り出した。

「ああでも、お金が居るよね。
今は持ち合わせないから……、うーん。
代金は、僕の身体!なんてー、どう?
ディルノが試したかった術とか、僕で試してみていいし!」

ふと自分の懐具合に気づくと、そんな事を言った。
施術の実験台になれば、施術代を賄える。
そんな取引持ちかけて。

ディルノ > 「ありがとさん、タピオカ」

夜にも関わらず太陽のような笑顔を見せる少女に気を良くしつつ
大袈裟な羽ペンを走らせる仕草にはにやりと笑って答える

「そりゃあ嬉しいね。さっきのなら片足2ゴルド、後払いありで請け負うからよ
…って、おいおい…」

効果に対しては安いとは思うが、魔族であり通常の食事をしない男に金はあまり必要ない
どちらかといえば少女のように喜びを表してくれる方が嬉しいのだ

そして、天真爛漫な少女が少しでも顔を赤らめることを狙った意地悪は肩透かし
それどころか、してほしい、とせがまれる始末だ
諫めようとしたものの、次に続く言葉にまた意地悪な笑み

「へーぇ。それなら構わねぇ
『おすすめ』が終わったら、明日もきっちり戦えるように強化の施術もしてやるよ
…なら早速適当な場所…っと、ちょっとこっち来な」

わざとか天然かわからないが、そこまで言うなら仕方ない
男としてもかわいらしい少女に対する嗜虐心が湧かないわけではない
おすすめに加えて、戦場で有利になる強化もタダでしてやろうと提案し。

バリケードのあまりの大きな木材が横たえられているのを見れば、それを椅子に見立てて座り
少し開いた自分の足の間を指し、そこに座るように手招き
触れることが重要な男にとっては少女の全身をくまなく触れる体勢の方が都合がいいからだ

人通りも視線も多少はある場所で愉しもうと、切れ長の目に子供のような光が宿っている

タピオカ > 「たったの4ゴルドでブーツに羽根が生える気分!
施術師ディルノの神の指ー!」

自分の足に起きた不思議な出来事に、まるで舞台上のピエロのように良い広め。芝居ぶった口調で遊びつつも。
どこか、自分の反応が意外だった様子の相手をきょとんと見上げる間を挟み。

「へへ。やった!交渉成立だね!
明日になれば強化タピオカが武勲を立てて出世してー、ついには百人隊長になれるんだねー!
――うん!よろしくお願いしまーす!」

相手がきっちり戦えると太鼓判を押してくれるのなら、と大船に乗った気になって。楽しげに大口を叩く。
余った資材に座る相手が施術台になった。
ぺこりとお辞儀をした後に広げた足の間にぽふんと座って小柄な身体が収まった。短い銀髪の細い首筋が彼の前に見える。

時折通りかかる人影に軽くひらひらと手を揺らしつつ。
足を揃えて施術を無防備に待ち。