2022/06/03 のログ
ご案内:「タナール砦の近郊」にイルゼさんが現れました。
イルゼ > 現在魔族の支配下にあるタナール砦、その近郊の森。
その木陰に一人、蝙蝠めいた翼の生えたいかにもな魔族の姿。

「毎日偵察ばかり…全く、いつになったら砦を超えて攻め込むのだ」

そう愚痴をこぼしながら、イルゼは木に寄りかかって休んでいた。
彼女に与えられた任務は、その翼を活かした偵察と警戒。
王国軍に動きがあれば真っ先に知らせるのが第一の仕事である。

「せめて人間どもも無謀な斥候でも寄越せば暇が潰せるというのに」

そしてもう一つ、相手が単独か少数の騎士や冒険者による斥候だった場合、叩き潰すのもその任務である。
他の魔族の視線も無く、甚振り殺すのも、捕虜にするのも自由であるので、
イルゼは楽しみにしていたのだが…。

「臆病者どもめ、そんなに魔族が怖いか。はぁ…」

イルゼはため息をつきながら木を離れ、また巡回に戻る。