2022/05/18 のログ
ご案内:「タナール砦」にホウセンさんが現れました。
■ホウセン > 夜の砦、その近隣。
現在の領有権が、王国側にあるか魔族側にあるかは、”今に限っては”どうでもよい。
遠目に見ても赤々とした松明が焚かれているのが分かるから、どちらかの陣営が駐屯しているのは間違いないのだろうが。
砦を拠点とした側が哨戒に勤しむであろう警戒エリアから、僅かに外側に位置する雑木林の一つ。
平素、王都やら歓楽街やら開かれた都市部に現れることの多い小柄な人外が、ポツンと。
商会の経営者として振舞うなら、ほぼ必ず連れている護衛の類もいない。
「誰ぞ酔狂な戯けが誘われると好いのじゃがな。」
真夜中の紛争地帯に、毛並みの良い童が一人佇んでいるというだけで既にホラーの親戚を名乗れるだけの奇妙な話だが。
かなりの無理筋ながら仮に迷い込んだとしても、欠片たりとも怯懦を見せていないのも異常であろう。
だが、真に異常であり超常であるのは、普段の猫被りを解いて、人外としての気配を滲ませているということ。
魔王クラスの、砦一帯を覆うような埒外のものではない。
こういった気配に敏感な者の注意を引く程度。
王国や魔族の国では、本当の意味での同類を引き当てることは難しかろうが、人ではないモノか、人ではないモノと対峙する人間か。
そういった輩を誘引して”遊ぶ”為の網を張っているに過ぎない。
■ホウセン > その夜、思うような獲物が掛かったかは――
ご案内:「タナール砦」からホウセンさんが去りました。