2022/04/25 のログ
■アマーリエ > 発破めいた魔術行使のあとに数度、上空では夜の闇を忘れたかのように幾つもの光が瞬く。
それは長く伸びて大気を灼く竜の吐息であり、行使される攻撃魔法が生み出す炎や雷、魔力の光弾の炸裂だ。
そして、それらの後に勝利を告げるように大気を震わせる咆哮が睥睨するように響き渡る。
「……ああ。イヤな流れだわ、これ。
ダメと感じたら直ぐに退かせる手際も見切りもいい。うっかり仕損じたら、長引きそうな雰囲気満々だわ」
幾頭の竜たちが放つそれは勝利宣言ではなく、威圧めいたもの。
味方として聞けば恐ろしくとも頼もしく、敵として聞けば咆哮に混じる魔力は恐慌さえも感じかねない。
にも拘らず、敵はこれ以上の侵攻は無意味であると二者択一で判断したかの如く、梯子やら破城槌なども放置して逃げてゆく。
遠隔で意識共有、あるいは支配の術でも使っているのだろうか。
部下たちから、指揮官らしい個体の姿を見かけたという報告はない。盤上を支配できる戦争巧者でも、向こうにいるのか。
両肩をすくめるように息を吐き、剣の汚れを取りだした布で拭って腰の鞘に落とす。
通信魔術を介して、上空の竜騎士に周囲の警戒と偵察を指示し、侍従を呼んでは負傷者の救護と状況確認を命じる。
状況の把握等を終えるまでは、しばらくは休めそうにあるまい。そう思いながら――。
ご案内:「タナール砦」からアマーリエさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にラボラスさんが現れました。
■ラボラス > (戦の香りが、漂い続けて居る
人と、魔族との戦いの最前線、奪い奪われを繰り返す歪な砦の主と為らんと
今も尚、血濡れた衝突が繰り返され、長い時間を経ていた
人間側の騎士団が、果たして"何番目"なのかは知らぬ
己が唯一真っ当に知る、七番目の騎士団で無い事は
己が軍団が参戦して居ない戦場にて、同胞たる魔族を未だ
砦から追い返すには至らぬ状況から見て取れる
防衛戦には参加せぬ、其れが己が軍団の役割
他の防衛戦力が間に合わぬ場合に限り、一時的な防衛を担う事は在るが
基本的に担って居るのは、強襲と襲撃――砦の奪還
故に、魔族側が今の所砦の防衛を果たせている現状では
静観の構えに徹する他に無い。
――退屈な物だ。 だが、かと言って今出しゃばった所で
彼の連中を蹴散らすには歯応えを感じないのもまた、事実では在った。)
「―――――……若過ぎる。」
(――最前線より、僅か離れた丘にて
戦況を見つめながら、そう、一言零す。
直属の幹部二人のみを連れ、独り言の様に響かせる言葉は
人間側の騎士団、其の部隊員の面々が皆一様に
未熟にも思える若さである事を指摘する物、で在ったか
理由は知らぬ、事情は在るのやも知れぬ。 だが、明らかに練度が足りて居なかった)。