2022/04/03 のログ
■ヴァレリア >
どうしてこんなことになっているかといえば
この砦で少女の晒した痴態が主な原因であったりする
魔王としての品位も尊厳も一切が見えぬその様子は、砦に巣食う魔族や魔物からの獣欲を煽りに煽り──
自身もまたそんな扱いを内心愉しんで報復どころか逃げずにいたために
砦を攻める王国軍や、魔族・他の魔族達の間では実しやかに地下牢で精液便所と化している魔王の噂が流れていた
「──ん、…でも」
じゃらり、鎖が鳴る
地下牢は静寂を保っていた
噂に惹かれて、あるいは既に真を知りながら自分を"使用い"に来る者が絶えないうちは良かった
そして魔族や魔物に犯されるのは人間相手とは違い見の危険を覚えるほどの刺激があった故に、好かった
──何も起こらないなら、退屈だし。此処に居続ける理由もない
■ヴァレリア >
──そんなことを考えていると
複数の足音と、気配、そして灯りが近づいてくる
地下牢の外の様子はわからない
人間がやってくるのか、魔物がやってくるのか
あるいは、何も知らずに訪れるのか
来客があるなら歓迎しよう
少女はくすりと、歪にその瞳と唇を歪めていた
ご案内:「タナール砦・地下牢」からヴァレリアさんが去りました。