2022/02/03 のログ
ご案内:「タナール砦」にアークさんが現れました。
アーク > 夕暮れのタナール砦。
冷えた空気が体から体温を奪うが、庭で警戒のために焚かれている篝火の傍に寄ればパチパチと時折爆ぜる音が響きながら揺れるオレンジ色の明かりが暖かい。

今は人の勢力によって抑えられた砦のなかの中庭に立ち、小さな影を立てに伸ばしながら体を焙る様な明りにほぅっと一息漏らしている。

日も沈み、意気揚々と帰ってきた戦士や冒険者たちを相手にした商売もひと段落ついての休憩時間。
食事になり、酒が入って口と財布がゆるくなったらまたアミュレットや薬を売ろうか等と考えながらも篝火の揺れる炎をぼんやりと眺めている。

アーク > それとも給仕の仕事でもしてみようか。
食堂や、慰撫の為の酒保なんかで働いてほしいとお願いされたこともあったなぁと考えつつも、今はとりあえず冷えた体を温めようと篝火に手のひらを向けたり、背中を向け焙ってみれば安物の服はあっという間に熱を通し冷えた体を温めていく。

アーク > それとも、誰かとおしゃべりしたり、戦で疲れた心を休める手伝いなんて言うのもありかもしれない。
如何しようかな、と考えながらも、まだ何となく篝火から離れる事が出来ずに篝火を背に砦を見上げる。
幾つかの窓から漏れる光をぼんやりと見上げながら、離れた所から聞こえる陽気な声に耳を傾ける。

アーク > 体も大分温まって来れば、お腹も元気に動き出す。
下の方からくぅっという腹の虫の鳴き声を聞けば、その声に素直に頷きのんびりと賑やかな方に脚を向けかけるが、
この間食べた薄くて硬い自称ステーキを思い出せば酒のつまみの方がまだ食べ応えがありそうだと、酒保へと今度は足を向けてみる。
酒と軽食だけであるせいか、兵士たちの姿は少ない。
まだ静かな時間帯なのでカウンターへと進み、腸詰のソテーやら乾きものとミルクを注文してみる。
苦笑いをしながらも席に座るように促されればコクリと頷いてから、自分のお腹の位置辺りにある高いスツールにひょいと飛び乗り足をゆらゆら。

アーク > 出てきたのは鉄板の上で胃を刺激する香ばしい匂いを放つ腸詰のソテー。 じゅうじゅうと音を立て、油を僅かに跳ねさせるそれをフォークで一刺し。
皮にナイフを立てればパリッと小気味のいい音を立て、中の肉を切ればじゅわりと広がる肉汁。
熱した鉄板の上でぱちっと知育爆ぜる音を響かせる。
そんな音と匂いを満喫しながら小さく切り分けた腸詰を一口。
歯触りの良い皮と、口の中に広がる肉汁に柔らかい中の肉。 むぐむぐと口を動かせば幸せの味。
其れを満喫する少年の表情は何処までも幸せそうに緩んでいる。

ご案内:「タナール砦」からアークさんが去りました。