2022/01/21 のログ
ご案内:「タナール砦」にサタナキアさんが現れました。
サタナキア > 醜悪な姿の男は砦の高所で、獲物となる雌を魔道水晶を手に探している。
水晶は一瞥すれば砦全域を見渡せる程の優れもの。
自らの手に堕ち隷属する雌を求めるこの男は、サタナキアという魔王。

自分の欲望をそそられる雌であれば、それが人間であっても、魔族であっても。
或いはそれ以外であっても良かった。

ご案内:「タナール砦」にフェリオさんが現れました。
フェリオ > 人間と魔族の領土争いが絶えないタナール砦。
砦より幾らか離れた木々の間から砦の様子を伺う一人の女がいた。

所属しているギルドの依頼により、偵察という名目で訪れたダークエルフの女は
気配を殺しながら、砦の所有権を人間が保持しているのか、或いは魔族が保持しているのか
それを調査していたのだった。

人の気配が無い離れた場所にも拘らず―――まさか、己を既に見付けている視線があるとは、
この時点ではまったく想像していなかった。

サタナキア > 「ふむ…気に入った。今日はあれにするか。」

水晶玉に映り込むのは稀少とされるダークエルフの雌。
それも特に胸が大きくこの男魔王の好みだった。
偵察に入り込んで気配を消しても、この男の水晶玉の前には無力。

フェリオの前に黒い霧が舞い、一点に集まると霧が広がり、そこから醜悪な太った大男が姿を現す。
そして、不躾なほどその豊満な肢体を舐めるように見つめてから口を開き低い声で話しかける。

「豊満な胸、綺麗な銀の髪、美しき瞳…くくく。やはりいい雌は近くで見るに限る。おい、俺様は貴様が気に入った。俺様の名はサタナキア。お前をこの俺様の肉奴隷にしてやろう。誇りに思えよ。さぁ、名乗れ。」

傲慢で下劣を極める言葉を投げかけ、隷属を求める。もっともそれに応じる者など誰もいないだろう。
まるで反抗心を煽り立てるかのような言葉で、答えを待つのだった。

フェリオ > 砦の篝火を遠目にしながら、もう少し様子を伺うと木々の間から身を出そうとした、その矢先。
突如として目の前に霧のような靄のようなものが行く手を阻んだ。
反射的に後退り、背中に背負った弓矢を両手に構え、その謎の現象を見詰めていれば、
あろうことかその霧の中から人が這い出てきた。

「なッ…!?」

突然の事に驚きの声を上げながらも両手の弓矢を引き搾り、突如として現れた醜悪な面をした男へ狙いを定め、

「な、なにを突然ッ…! 名乗る筋合いなどないッ!」

発した言葉の内容を考えれば、何を目的としているかはすぐに察することが出来る。
弓矢を構えながら更に数歩後退り、何とか間合いから離れ、この男からは逃げた方が良いと
逃げの一手を選択したのだが―――。

サタナキア > 「ふむ。なるほど…概ね当然な反応だ。だが、賢明とは言い難い。貴様は大きな勘違いをしているようだ。」

逃げ出したフェリオに指先を向ければ、そのままフェリオは逃げていたはずがいつの間にやら逆にこちら側に走っている。
この魔王の前では逃げる事すらも自由ではないらしい。
まるでこのあたりの空間でも捻じ曲げているかのような更に不思議な現象で。

「この俺様…サタナキアが目を付けた時点で、貴様に選択肢などない。
くくく…、分からねぇか。」

この魔王の悪名くらいは知っているかもしれない。
ひとたび目を付ければ執拗に追い回すが、興味がないものには目もくれない。
不運な事に、目を付けられたなら、どこまでも追い詰めてくることだろう、と

「ああ…こうすれば分かるか。まぁ…頑張って逃げてみても構わんがね。」

二人のいる一角に霧が満ち、逃げ場という逃げ場に黒い靄がかかってしまう。
どこへ行っても逃れる事は出来ぬと錯覚させるかのよう。

しかしながら、…絶対に逃げられないように作っているわけではない。
何かしら打破する手段があれば、黒靄を脱し逃れることも可能だろう。

フェリオ > 一歩、二歩と後退り、機敏な動きで後ろへと振り向き、森の奥へと駆け出そう。
背後から何か喋っているようだが、聞く耳持たず―――とばかりに逃げ出した。
何か更なる不可思議な現象を起こそうとようだが―――女はどうやらその現象に捕まる前に逃げ出すことに成功するのだった。

ご案内:「タナール砦」からフェリオさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からサタナキアさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にサタナキアさんが現れました。
サタナキア > 醜悪な姿の男は砦の高所で、獲物となる雌を魔道水晶を手に探している。
水晶は一瞥すれば砦全域を見渡せる程の優れもの。
自らの手に堕ち隷属する雌を求めるこの男は、サタナキアという魔王。

自分の欲望をそそられる雌であれば、それが人間であっても、魔族であっても。
或いはそれ以外であっても良かった。

ご案内:「タナール砦」からサタナキアさんが去りました。