2021/11/07 のログ
■ジギィ > ぬう、と鼻息と唸りと中間の音が漏れる。
バーに引っ掛けていた足を引っ込めもう片方の足も引き寄せて、木箱の上で膝を抱えて毛布にくるまりなおす。
かなり暖かい。横になれば眠れる。いや眠らないが。
「…♪―――Αθήνα Παρθενών…」
膝を抱え、月明かりの元で波打つ草原を眺めるエルフの唇から音が零れ落ちる。それは風に紛れる程度、うっすらと漂って何処かへ届くか届かないか程度。
「――Κι εγώ σ’ αγαπώ」
消えそうで消えない、途切れそうで途切れない音。
それを時折星を見上げ、また波打つ視線に視線を戻して紡ぎながら
女エルフは今宵も結局生真面目に、仕事を成し遂げるのであろう。
ご案内:「タナール砦」からジギィさんが去りました。