2021/08/14 のログ
ご案内:「タナール砦」にグァイ・シァさんが現れました。
グァイ・シァ > 朝から続いた戦闘がようやく双方撤退の様相を見せたのは夜半も近くなった頃。
砦に続々と帰還するのは泥まみれ、汗まみれ、或いは血まみれの者たち。
負傷者たちは救護部隊の待機する部屋へ、その他のものは英気を養うため、或いは食堂へ、或いは娼婦の控える部屋へ、或いは自分の寝床へと、それぞれに散って行く。
変わらないのは高揚した雰囲気。数日戦局の硬直が続くなか誰もが明日の自分を憂う事などない。まるで、砦の『何か』がそうさせているかにも思える。

最早宴会場と化している食堂に、独りやや場違いな、黙とした雰囲気を醸す女がひとり。先に戦場から戻ったばかりなのだろう。甲冑や服や顔まで泥と血に塗れて、憮然と食堂の入口に立っている。

人波に従って流れ着いたそこは、女が紛れ込むには活気が溢れすぎたらしい。誰もが女と同じように泥塗れ汗まみれだが、委細気にせず酒を飲み、供されたものを喰らい、笑い、語っていた。一部ではお遊び程度の喧嘩まで起きている。