2021/03/13 のログ
ご案内:「タナール砦」にイリーナさんが現れました。
イリーナ > タナール砦を見下ろすことができる小さな丘。
腰ぐらいの高さまである草に身を隠しながら、一人の女が砦の様子をうかがっていた。

「あーぁ……随分と捕まっちゃって」

砦内には戦勝に浮かれる魔族たちと、弄ばれる人間たち。
男達は戯れとばかりに傷つけられ、女達は砦のあちこちで嬲られる。

兵士、貴族、傭兵分け隔てなく囚われの彼らは魔族たちにいいようにされている。

「さーて、依頼のお嬢様は……」

砦の奪還という大仕事は正規軍のお仕事だ。
自分のような雇われ者はその下準備――砦の様子と、囚われた救出対象の無事の確認程度で充分である。

月明かりと、支給された遠見用の道具を頼りに魔族たちに囲まれている女の顔を一人ひとり確認していくか。

イリーナ > 「ゴブリン……。」

小鬼たちが金髪の女騎士を囲いこみ、そのきれいな素肌を白濁まみれにしている。

「オーク……。」
屈強なオークが背面座位の態勢で両手が拘束された修道女を突き上げている。

「……指揮官も当然いる、と。」

砦内を闊歩する巻角の女、あれが指揮官だろうか?

「単身救助は無理……ね。 ああはなりたくないし」

遠見の道具から目を離し、周囲を警戒。
いくら戦勝に浮かれているとはいえ、警戒線を敷いていないはずはなく。

「数で来られたら敵わないし……っと」

魔族というものはつねにこちらの想像を超えてくるもの。
――砦からひとっとびで突然に目の前……なんていうこともあるのだから。

「さっさと見つけたいところだけど」

嘆息しながら呟けば、再び遠見の道具を使って砦の……犯されている女たちをひとりひとり眺めていくことになるだろう。