2020/11/08 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > タナール砦……そこは、何時如何なる時も戦場である、この国の中でも有数といって良い戦場、である。
数刻前までは、魔族がこの砦を支配していた。今現状は、王国軍が―――第七師団が魔族の軍を追い返し、占領をし直した。
未だ、近くに潜んでいる可能性を考え、第七師団は、砦に駐留している、そして、補給部隊や維持のための人員が来るまでの間、部隊はここを死守しなければならない。

当然、その中に、第七師団の兵士、ゼロも含まれていて、自分から、一番危険な場所、魔族の国方面の扉の近くに立つことにする。
少年は、仮面に、鎧に、治療の術が組み込まれているゆえに他の団員よりも継戦能力が高く、死ににくい。
魔族の軍が来たとしても、ネームドレベルが複数でこなければ持ちこたえることが、若しくは、撃退することが可能。
何よりも、融通が利かない。
魔族の二文字ある存在であれば、友好的だろうが、殺しに掛かる。

そんな少年兵だからこそなのだろう、誰も、一番厳しい所に行くことを止めることも無く、配置が通る。
仮面の下の顔は、無表情、感情も無く、揺らぎも無く。ただ、淡々と夜闇を、魔族の国の方を、見据える。

ゼロ > 「―――――…………。」

背後では、様々な喧騒が聞こえる。
防壁を修理する音、砦に応急処置を施す音、情報を交換しつつ、今の現状を確認する音。
死んだものを弔う音、死者に祈りを捧げて居る音。
様々な音が聞こえて、そして、それだけではないと、少年は考える。

何故ならば、全員が動いているわけではない、一部は休息し、体力を回復しているものも居る、治療を受けているものも居る。
自分と同じように、他の場所を見張りをしているものがいる。
食事をしているものがいる、休息時間を使い、遊んでいるものも居る。
砦と言うのも、一つの生活の形なのだ、となんとなく思い、だからこそ、それを守る兵士が必要なのだと思う。

正直に言えば、自分は―――と、思考を止める。
それは、今現状でいえば、意味の無いことだ。

思考を切り替えた。
今現状を考えれば、兵士は数が少なくなっている、成れば、補充要因は、どうするのだろう。
人間は無限ではない。
そして、戦える人間は、更に少なくなる。
上の考える事なはずではあるのだけれども、気になり、少年は、思考を這わせてみる。
無論、その最中であろうが、警戒は、怠ることなく、視線と意識は、闇へと向けられている