2020/10/20 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 蒼い鎧の兵士は、タナール砦に立っていた。襲撃があったという報告を受けて、第7師団の遁所より、急行した次第。
報告の巨人は既にいなくなっている模様、其処には、人であったモノ――肉隗となり果てた人族、魔族、それ以外の何か。
肉隗になり果ててしまえばそれが何なのかは、判らない、気にするだけ無駄、というものになってしまう。

今、この場に立つのは少年と―――第七師団の精鋭。それも少年の足に追いつくことの出来る存在―――即席の小隊を組み、本隊が来るまでの情報収集を先ず行う事を決める。
少々の時間の後に集合することを決めて、それぞれが、別の場所への調査。
時間通りに集まれない場合は、事態を想定し、情報収集のための退却を、決める。
理由は、第七の師団兵は叩き上げが多く、実力主義。故に、王国軍でも実力者は多いので、それがどうにも為らないというならば、下手に戦力を浪費するよりも
確実な勝利のために、情報を優先することを考えた。
将軍がいれば、また別の思考もあるだろうが―――今は、数名の兵士のみ、高度な判断は分を超える。
ただ逃げるという訳ではなくて、情報収集をして逃げるである。

とりあえず、兵士たちは散り散りに別れ、ゼロもまた、割り振られた持ち場へと、向かう事にした。

ご案内:「タナール砦」にアリエルさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」からアリエルさんが去りました。
ゼロ > 「―――。」

銀色の鎧、少年兵は長い間魔族の国など、閉鎖的な場所にいたために、第七師団以外には、第一第二などの、番号付きの王国師団ぐらいしか知らなかった。
彼女らが持つ鎧の紋章、見たことあるだろうか、と首をひねるも。
彼女らの情感らしき人物に声を掛けられる、人間であることは判るし、貴族なのだろうと言う思考。

「は、自分は、王国第七師団タナール方面軍第一強襲部隊所属の、ゼロと申します。
 申し訳ありませんが、先程急報を受け、駆けつけた次第、上官は、この後、本隊より参ります。
 伝令をご所望であれば、自分が承ります。」

軍人としての、兵士としての返答。
いま、上官がいない状態での情報収集に当たっている状況。
上官自体がいないのだから、そう答えるしかない、上官に用事があるなら、伝えに行くが、という提案。

ゼロ > 「―――。」

上官に伝えられると、何か困るのだろうか、不審な銀の鎧の女たちは、そそくさと逃げるように去っていった。
魔族ではなかったが、盗賊とか、そういった類の何かだったのだろうか。こんな死臭漂う戦場、未だに戦場の修復も終わっていない所に来るのだから、何某かあるのだろう。
追うべきか、と思いはしなかった、理由は数だ。少年は、強いと言えない。確かに、一般の人間よりは強く。並みの兵士よりは強い。
しかし、だ。この国には、英雄と呼ばれる実力を持つものや、魔王と呼ばれるような存在もまた、居る。
兵士として訓練を受けているわけではない冒険者であっても、少年よりも強い存在などはいる。

有名な竜騎士団の第十師団の師団長、風の噂には、冒険者をしていたとも聞く。
故に、奢る事は良くないという自戒を持っている。
知らぬ者には警戒を、それが、心配し過ぎ、警戒しすぎと言われようとも侮るよりは何倍もましだ。
ジャイアントキリングの良く有る状況は、油断からくる反撃や逆襲なのだ。

見知らぬ相手こそ、最強の敵と思い、少年は、彼女ら、銀の鎧の兵士たちを見送ることにする。
本隊が到着し、情報共有をすれば、何かわかるかもしれない、其処から、対策を練るのも、在りだろう。

ゼロ > そんなことを考えて居た所、ちょうど、今回割り振られた場所へと少年はたどり着く。その場所もまた、惨憺たる状況だった。
肉隗となった何かが転がり、周囲もすべて血みどろになっている状況で。魔獣か何かか暴れたのか、それ以上の何かが出て来たのか、と。
魔族が隠れているとかそういう事はなさそうだ、生きている人がいるという事も―――また、なさそうだ。
今見て、判る事は、その位だろう。
詳しく調べる為に、少年は足を踏み出す、こんなにぐちゃちゃの肉隗になっているのであれば、ゾンビとなって、というのも無いだろう。
スケルトンにするにしても粉々になりすぎている。
この状態からアンデッドが急に沸くと言うのは考えづらい、故に少年は、足を踏み出す。
もし、アンデッドになると言うのならば―――その時はその時だ。
少年の両のナイフが、鉄の槍が、大きく振られて、砕くだけなのである。

それは兎も角。
少年は、しばしの間、生存者や砦の状況などを確認し。
仲間と習合したのち、遁所へと報告の為に、戻るのだった―――

ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。