2020/07/11 のログ
ご案内:「タナール砦」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 人と魔族の戦争――その要であるタナール砦。
その正面口を、悠々、黒いローブを着た肥満漢が潜った。
中は、既に制圧されている――配下の魔獣や、彼が奴隷に堕とした女達によって、だ。

「うむうむ、皆ご苦労。堅牢な砦と言えど、警戒外から、中と外から攻められれば、脆いものよ。
内偵をこなした者には、後で褒美を取らせよう」

この肥満漢――魔族は、今回のタナール砦戦における、指揮官を努めていた男だ。
強大な呪術と召喚術、そして配下の人間を使った謀略。
今回は、それがうまく嵌り、殆ど犠牲も出さずに勝利してしまっていた。

「男は身包みを剥がして、ひとまとめにしておけ。後で魔族の国に連れ帰るからの。
女は――何か『良さそうな』女が居れば、此処に連れてこい」

男はそう言うと、手近な所に豪奢な椅子を"召喚"すると、どっかと座った。
ぐふぐふと肥えた頬を波立たせて、舌なめずり。
今日は、男の眼鏡に叶う者――『美しき心』を持つ者は現れるだろうか。