2019/10/22 のログ
ご案内:「タナール砦」にアマーリエさんが現れました。
■アマーリエ > ――いつまで、この砦を保持できるか。
麾下の兵たちやら、雇った傭兵たちやらで時折そのような話が飛び交うことを知っている。
先刻もそんな話を聞いたばかりだ。
兎に角この砦の生死を伴う名物?として、まるで遊び札の表裏をひっくり返すが如く、立ち位置を変えることが挙がる。
少なくとも師団を名乗る規模の軍を束ねる身としては、少々頭が痛くなる話だ。
時は夕刻と過ぎて夜に差し掛かる頃、外は昼間から止まぬ雨の中となれば暇を持て余した兵たちも戯言に興じる。
「……分からなくもないけれど、小耳に挟む側としては頭が痛くなるわね。ホントに」
そうぼやく声が、このタナール砦の大食堂の片隅で零れては喧騒に紛れて消えてゆく。
貴族の身であり、兵を束ねる指揮者となれば仮とはいえ一人部屋を与えられている。
だが、そうしないのは偏に面倒であり、者によっては飽食過ぎる食事が嫌いであり、兵たちを眺めながら食う方が良いと思うからだ。
故に、入れ代わり立ち代わる兵を眺めつつ、皿の上を突こう。
出されている食事は乾燥肉を戻したものが主だが、野菜の色どりやぱさつかない麺麭が単調な食事に慣れがちな舌に有難い。
補給隊のローテーションと、腐らずに調理できる頃合いを思うと、出来る限り喰わせてしまえという意図か。