2019/05/04 のログ
■ダグラス > 「はぁ、さて……いつまでも見張りばかりしててもつまらん。
部下でもしごいて身体動かすか」
めっきり暖かさが増してきた夜風を浴びながらため息を吐き出し。
コキりと首の骨を鳴らしてから城壁を降りていく。
ご案内:「タナール砦」からダグラスさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にミリーディアさんが現れました。
■ミリーディア > 此処は人間の国と魔族の国の境として知られるタナール砦。
何時もの様に連絡も無く現れた少女の姿に小さなざわめきが起こる。
今日はどの様な実験を行うのか、其れとも調べもので現れたのか。
少女が此の場所に現れる理由としては大概其の二つなのだ。
『これはこれは、ミリーディア様。
今日はどの様な御用件で?』
少女を迎える隊長クラスの相手を前に、少女は事も無げにこう返す。
「先日の件だ。
襲撃の前に現れた魔族についてと、周囲を警戒していた騎士を襲った何者かについて、だったか?
適当に調べて帰る、あんまり気にせん事だ」
其れだけを伝えれば、後は単独行動をするからと戻らせた。
其の侭、少女は先ず屋上へと向かう。
■ミリーディア > 屋上へと到着すれば何やら小さく呟いて。
其の周辺を見渡せば、ある一点へと向かい歩み寄った。
足を止めれば目を細めて少しの間其処を見詰める。
「……自己責任だと云っただろうに。
まあ、此の程度為らば問題として扱う必要は無いだろう」
そう呟けば、其処から今度は魔族の国の方角を眺めて。
先程と同じ様に少しばかりの間を空ける。
「……そう、問題は此方だな。
確認していた位置情報から云って間違い無いだろうとは思ったが。
本当に自分の立場も考えず動いているな」
大きな溜息を漏らす。
個人的な立場だけを持つ者が問題を起こす為らば、大した事とは思わない。
責任を負うのは其の個人一人だけなのだから。
だが、他人と共に背負う立場が在る場合は大きく異なる。
其の者が問題を起こせば、共に背負う他の者達にも影響が及ぶからだ。
今回の場合、前者は前者、後者は後者で在った。
「リス君も大変そうにな。
こうも問題ばかり起こされては堪らないだろう」
今や彼女は人竜と化してはいるが、根っこの部分は人間である。
立場も性格も在って彼女自身は何ら大きな問題は起こさないだろうとの確証があった。
幾度か会話を繰り返し、其れなりに理解をしているからこそではあるのだが。
だからこそ、其れに対する対応を行う相手が相手為らば、脅迫の一つをされても仕方の無い今の状況を難儀に思っていた。
■ミリーディア > 「リシェラ君も気に入っていたからこそ、放置も出来ないか」
長い間も在るが、其れ以上に長い付き合いの在る吸血鬼の娘。
今話に在った前者の者だが、同じくした関係を持つ者同士だ。
「とは云っても、監視対象が問題を起こしたのは…
其の鼻っ柱を一度叩き折らんと静かに為らんかもしれんな。
然し、リス君の事を考えると其れも難しい。
……本当に、子供と云うのは厄介な存在だ」
結局は彼女に任せるのが一番なのか。
そうは考えるも、彼女一人に負担を掛け続けるのも考えものだ。
少女にしては珍しく、頭を悩ませ続けていた。
遠くを眺め乍に無意識に唇が動き、何やら呟いて。
■ミリーディア > 「王都の貧民地区にも妙な反応が在ったらしいね。
面倒だが、其れも戻り次第に調べよう」
踵を返し砦の中へと戻って行く。
再びやって来る相手には、調べものが終わった事を伝える。
途中で何処かに寄って甘味でも買って帰ろう。
そんな事を考え乍、少女は帰路に付くのであった。
因みに貧民地区での出来事も問題無しと判断される事と為る。
其方に関しては、逆に相手が被害者で在ったのだから。
ご案内:「タナール砦」からミリーディアさんが去りました。