2019/04/29 のログ
ご案内:「タナール砦」にアーシェロットさんが現れました。
■アーシェロット > ターナル砦
魔族との最前線であり、奪ったり奪われたりを繰り返す砦である。
現在は王国軍が奪取して維持しており、王国軍に籍を置くアーシェも、
その駐留軍の一員として、砦にとどまっていた。
■アーシェロット > 「しかし、ここはいつ見てもぼろいですね」
守りにくい砦ではないのだが、何せ城構えが狭く大量の兵士を駐留させにくい上に、
周囲は軍が展開しやすいなだらかな丘陵だ。ある程度の数の軍に攻められると守り切れないし、
奪い取りなおしたほうが早い。
そのため重要度の割にその建物はぼろかった。
■アーシェロット > 「ひとまず周囲の索敵に行って来ましょう」
竜の血が混じるアーシェは空を飛ぶことができた。といってもあまり長時間は難しいのだが……
瞬間的には飛竜と同じ速度で飛行できる彼女は斥候にも重宝された。
敵の偵察がないか、侵攻の前兆はないか、そういったものを確かめるため、彼女は空を飛び、周囲の索敵に向かった。
■アーシェロット > ターナル丘陵はなだらかな丘である。本来緑あふれる豊かな場所なのだろうが、
繰り返される戦闘により、あたり一面地面は剥げていた。
「さすがに侵攻の前兆までは見えませんね」
魔族軍がいる北の方で、大規模な動きは確認できなかった。
さすがに砦を落とすのに少数で強襲、というのは少ない。ひとまず砦を落とすような動きはなさそうである。
といっても、ある程度の数で浸透や、威力偵察があるかもしれない。
あるいは、王国側の悪意あるものがいるかもしれない。
一人周囲を見渡す彼女の危機は刻一刻と迫っている…… かもしれなかった。
■アーシェロット > そう長くは飛んでいられないアーシェは地面に降り立つ。索敵の大部分は徒歩である。
とことこと、戦場痕を歩き回る。
耳と目と風と匂いと、五感を使い索敵を続ける。
鳥の鳴く声、穏やかな風、若葉の香り、世はすべてこともなし、今のところは。
ご案内:「タナール砦」に竜雪さんが現れました。
■竜雪 > 魔族の国方面より 黒尽くめの仮面付きフードを纏った存在が
単体でタナール砦へと続く道なき道を歩いている。
商人の様な格好でもなく、はたまた魔族の様な見るからに邪悪そうな気配を纏っているわけもなく、
ただ単に人でもない気配を纏わりスタスタと普通に歩いている。
丸腰でもなくただ一振りの少し長い拵えを持ち、フード奥底の瞳は暗く赤い。
■アーシェロット > 黒づくめの怪しい人物を見つけたアーシェは、すかさず誰そ彼する
「止まりなさいそこの人。ここは戦場です。あなたはどなたでしょうか」
敵の可能性も考えて、剣を抜き放ち、突き付けながら黒づくめの存在に尋ねる。
いつでも切りかかれるように、油断なく黒い人物を見つめていた。
■竜雪 > 黒尽くめの見るからに闇に紛れてあんさつしそうな存在は、
此方に声をかけてきた多分王国軍配属の角持ちの少女を視た。
「…ふん。羽虫が何を喚く。貴様に名乗るものでもない」
「剣を抜く者は 命が惜しいと思えぬのか?我が前に立つ事 後悔するがいい
引くのなら今ぞ? 羽虫の如き小者め」
挑発上等、人になったドラゴンだが、あからさまに剣を抜かれて怯える事とか出来ない。
少女は王国軍の騎士の恰好をしている、ならば少し付き合うかと拵えの柄へと手が伸び、
いつでも抜けるように腰を低くして構える。
■アーシェロット > 「っ!!」
明らかに敵対的な態度、何も答えないならば仕方ない。
これ以上何も言わずに一気に切りかかる。
奥義『一の太刀』
一つの剣、一つの体、一つの魔、一つの間、一つの機
全ての力と全ての魔力を一瞬にして込めた一撃を、上段から黒い存在へ叩き込む。
防御不可能のその一撃。
剣で受けたとしても切り裂き、最悪切り裂けなくても押し込んで顔面をたたき割るほどの勢いで、必殺の一撃が放たれた。
■竜雪 > 初対面で職務質問的な事をされれば嫌な気持にはなる。
あからさまに挑発して様子をみたが 見事に「釣れた」為、
よし、と内面思ったやる気に満ちた一介の人になっている竜。
「…哀れな。≪重力波≫」
目の前の重力の塊が濃縮される、辺りの重力磁場が乱れる。
濃縮しきって暴発寸前の重力の塊を弾丸として飛ばしダメージを与える。
周囲の重力と、高重力の塊との重力差で防具による防御を無視したダメージを与えるそれをカウンターで返す!
と、寸でで抜こうとしていた拵えは抜かずに後ろに少し下がり避けようとする。
防御もしていないが カウンター攻撃は繰り出して見せた さて…?
■アーシェロット > 「しゃああああああああ!!!」
裂帛の掛け声とともに、その重力の塊を切り捨てる。
あらゆるものを切り裂くという意志と歴史の込められたその斬撃は、重力すら切り裂いたのであった。
しかし、後ろに下がられたことにより、一撃は空振る。剣は地面にたたきつけられ、暴走した重力の塊と斬撃の衝撃で礫が周囲に舞う。
爆煙と轟音が響く中、礫で肌が切り裂かれるのも構わずに、瞬きの間の次に、アーシェは次の太刀を繰り出していた。
奥義『二の太刀』
二の太刀要らずなどと謳われることもあるが、そんな境地に至れるほどの腕は彼女にはない。しかし、流派には次の太刀は伝承されていた。
重力、地面に剣をたたきつけた反動、そういったものをすべて利用し、次の斬撃が竜雪を襲う。
その剣閃は一の太刀よりも速く、速く、速く。
竜雪に襲い掛かる。
■竜雪 > 「面倒」
重力の塊は切られた。もう一寸釣らねばならない。
後ろに後ろに 物理攻撃を全く繰り出さず繰り出すのは魔法攻撃だけ。
此処に来るまでの間に 色々と「仕掛」けて置いた。その釣り場までこの激高した少女を釣らねばならない。
では次に掛かろう。次は―グラビトン・サンクチュアリ。意味は重力聖域。
辺り一面の重力空間は無論、この身以外の重力全てを弄って周囲の重力を高くして相手の動きを阻害する。
目に見えて重力が増すので光が歪み自分の姿がぼやける。一般人は立っていられない位の重力場が発生する。
つまり これ以上重くすると 事象の地平面 が出来てしまう。
ギリギリの物理を超えた危ないサンセットの一つを惜しげもなく発動。
斬撃も反動も色々なものを落ち着かせてしまう シロモノを彼女へ!
■アーシェロット > 二の太刀をかわされ、後に逃げる竜雪を追いかける。
そして、ある場所に誘い込まれると、アーシェを重力が襲う。
剣先が重くなる。足はほとんど上がらず、すさまじい負荷がかかる。
しかし常人ならば動けないほどのその下への引力を、気合で一瞬だけだが踏み抜く。その踏み込んだ足元からは一気に氷の世界が広がり、足元から一瞬にして周囲を凍らせていく。
専門の魔法使いのものではない、力づくの魔法である。すぐにレジストされるようなものでしかなく、ダメージは全くないだろう。
しかし、一瞬でも竜雪の足は地面に縫い留められるれば…… そしてその一瞬こそがアーシェの求めていたものであった。
「ちぇええええええええ!!!!」
重力でさらに速く、重くなった斬撃が大上段から繰り出され、竜雪の体に吸い込まれていく。
■竜雪 > 全部 後ろに後ろに、とワザと釣っているような下がりよう。
重力聖域を発動させたが これもいまいちだと思う。
一般人ならば確かに効果は大だったろう、だが対峙している彼女は角持ちだ。
抜けれれば いかに重力聖域だとしてもただの磁場異常なだけ。
言葉はないが 一寸焦る竜雪。これもいかん 重力波はさっき使ったので二番煎じとして利用不可能。
瞬時に次の手を選択する さっきから近距離過ぎるので、片っ端から発動してしまおう。
べりっと凍った地面から引き剥がした足、気合でどうにか剥がす。
即座に離脱を試みる。間に合えば吉兆 間に合わなければ 残念だが掠りはしよう。
(≪グラビトン・ロード≫発動)
自身を一己の個体として重力の道を作り 超高速で離脱を図る。
距離が稼げればそれでよい 無理であれば… 物理攻撃に移りにかかる…!
■アーシェロット > 「っ!!」
おそらく何もなければ、躱されていただろう斬撃。竜雪の重力を利用していた分、剣速のほうが勝った。
剣が仮面にあたり真っ二つに切り裂く。仮面だけであり、中までは切り裂けなかったが、仮面を傷つけることだけはできた。
しかし、そこまでであった。
相手は逃げていただけ、こちらは全力で切りかかりながら時に反動も受けていた。
重力に逆らってはいるが、これ以上の追撃は難しく。
息を弾ませて、後ろに下がる姿を見送るだけしかできなかった。
間合いを取らせれば、魔法使いである竜雪に勝てない。しかし、間合いを取らせてしまったのだ。
■竜雪 > 仮面は消耗品だ が、あれは面を見られないようにする為の小心者自身の壁代わりの代物だった。
仮面が割られた以上 引き締めて自重を辞める事とする。つまり、奥義とか秘奥義とか自重せずに使おう。
距離は稼ぐ事が出来た、仮面を割られてフードもかなり引き裂かれて、割れ落ちた仮面。
少し俯き 距離をある程度稼いだところで 発動。
…少し力む口を開き ドラゴンブレス!(ちょっと大きめ)
魔法ではなく純粋なドラゴンブレスを人のなりのまま噴射してある程度焼こうと吹き続ける!
■アーシェロット > 「ふおおおおおおお!!!」
その斬撃はすべてを切り裂く。それはブレスでも例外ではない。
しかし、切り裂いたとしても熱全てを流せるわけではない。
魔法も使い防御するも、徐々に体力も魔力も尽きていき、ついに膝をつくのであった。
■竜雪 > 噴射完了。燃やし尽くすと辺りが焼け野原になってしまう。
これは自重しなければならないし やってしまうと母と家族に迷惑が掛かってしまう。
今回は角持ち少女周辺のみに限って ブレスを噴射して力尽きるまでやってのけた。
焼け焦げたりはしなかったが―その辺は防御面有るのだろう、膝をついた感じの彼女へとゆっくりと近づいていき そして。
「負けを認めるか?」
適度な距離を保って そう問いかけよう 仮面がないので先程よりは顔立ちは見えやすい筈。
■アーシェロット > 「……」
隙をついて、翼を広げ一気に飛び上がる。
そもそも任務は索敵なのだ。戦う必要などなかったのに、戦った時点で間違いだったことに気付いたのだ。
そのまま一気に飛び上がりながら砦まで逃亡をする。不審者がいることを伝えるために。
■竜雪 > 敵は逃亡をした。他愛も…いやいやいや大変だったあかん、
魔法以外物理攻撃のスキルが足らんどうしよう次遭遇したら勝てる自信がない!
…などという独り言を心の中で思って居た黒尽くめの存在たる竜雪。
飛び去って行く彼女を後追いせずに こちらも離脱するように砦を遠回りするように、重力道でどこかに去っていく―。
ご案内:「タナール砦」からアーシェロットさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」から竜雪さんが去りました。