2019/04/01 のログ
ご案内:「タナール砦」にルヴィルクインさんが現れました。
■ルヴィルクイン >
「あら?人間達が砦取っちゃってるじゃない」
ふわふわと、足を組み上げた姿勢で中空に浮かぶ、赤髪の女
砦を見下ろすと不満げにその眉を顰めていた
「魔族の国にはたくさん魔王がいる筈なのに、情けない。
このまま占領を許して豚ちゃん達がコッチに流れてきてもイヤね…」
すうっと重力が少しずつその身にかかるように、ゆっくりと地面へ降り立つ
それはちょうど門番の眼の前…その女の、一目で魔族とわかる風貌に、一様にざわめきだつ
「頑丈そうなのがいたら、持ち帰ってお姉様達にプレゼントしようっと…♪」
突然のことに対応が遅れた門番達を一瞬で巻き起こる炎が包む
夜深く、日の暮れたタナールの門を紅くあかく、炎が照らしあげる
■ルヴィルクイン >
「ほらほら、逃げ回りなさい?豚ちゃん達♡」
嗜虐的な笑みを浮かべ、
その掌から火炎を放ってあちこちに火の手をあげてゆく
完全に延焼させてしまっては砦として用をなさなくなってしまう
だから狙うのは、燃えているのは砦にいる人間だけだった
程なくして門が開き、武装した集団が目の前へと立ちはだかった
■ルヴィルクイン >
「やん、そんなに大勢で……私、戦うのはスキじゃないのに…」
困ったような表情を浮かべて、身体をくねらせる
下着同然の姿で情欲を煽るその女に生唾を飲む兵士もいた…かどうかは知らないが、
次々とその得物を手に、女を取り囲んでゆく
「もう…戦うのは好きじゃないって言ってるでしょう?
───ブタを屠殺するのは、だぁいすき♡だけど」
口の端が釣り上がる
兵士の一人が槍を手に、女へと攻撃を仕掛けた
それに追随するように、他の兵士も───
■ルヴィルクイン >
次の瞬間には、女を包むように灼熱の竜巻が巻き起こり、
取り囲んでいた兵隊は全身を焼かれ吹き飛ばされた
「いくら私が至高の芸術品が如く美しいからって、
軽々しく囲んで触ろうとしないでよね」
もちろん誰もそんなことは言っていないし、しようとしていない
ただただ高慢で、自信過剰な女の側面が漏れているだけである
全身に火傷を負って気絶した兵士へと歩み寄り、思い切り踏みつけ足蹴にする
何度も何度も、踏みつけ、踏み躙り…飽きると、もう一度その兵士に火を放った
■ルヴィルクイン >
残忍で、凶悪で、残酷で、残虐的
およそ人間の考える『恐ろしい魔族』そのものである女は、
門から向かってくる者、上から弓を射掛ける者、その全てを焼き尽くしてゆく
──聡明な指揮官だったのだろう、程なくして兵士達は撤退戦をはじめる
「…え、もう終わり……?
……雑魚ばっかり、こんなのに砦取られるとか、魔王も雑魚しかいないのかしら…」
はぁ、と溜息をついて、逃げてゆく兵士を後ろから追い打つように炎を投げかけ、砦の中へと入ってゆく
■ルヴィルクイン >
砦の中に逃げ遅れた騎士を見つけ、その足をまず燃やす
あがる悲鳴にぞくぞくとしたものを感じ、その凍るような瞳で見下ろしながら、
右手、左手、順番に灼熱を纏わせ、焼き砕いてゆく
じっくりと、じわじわと
嬲り殺しという言葉が的確に当て嵌まる、そんな行為
そうしている間に、砦の中の兵達のおおよそは撤退を終えたのか、
あれだけ騒々しかった物音がなくなり、自分の脚の下でもがく騎士の焼け焦げる音だけが無情に響いていた
「………ほんとに逃げちゃった? ぷっ…あははっ、情けない豚ちゃん達。──これからたまに来て遊んであげようかしら」
■ルヴィルクイン >
「逃げちゃったなら、いつまでも嬲っててもしょうがないか」
冷たい視線を、足元の瀕死の騎士へと投げかける
足先をその首元へと移動させて…思い切り、踏み捻った
鈍い音、そして生々しい感覚を女の脚へと返し、騎士は動かなくなる
「──ふわぁ…せっかくだし見て回ってから帰ろっと」
ぽい、と騎士の遺骸へ火種を放ち、背を向けて砦の回廊を歩きはじめた
■ルヴィルクイン >
「……なにこれ、兵糧?」
歩いていると、開けっ放しの扉を見つける
その中は倉庫のようになっていて、…撤退する時にいくらか持ち出したのだろう
散らばったいくらかの食料が箱から飛び出していた
「ふぅん…人間の国のモノかしら…。
ふふっ、お姉様達に持って帰ったら珍しがってくれるかもっ」
その場にしゃがみこんで、物色をはじめる
■ルヴィルクイン >
魔族の国では珍しい、人間の国の食料をいくらか取り分けご満悦な笑みを浮かべる
「さて…この後砦をどっちが制圧するのか知らないけどー…」
人間のものにさせるのは、気分が悪い
まぁ、人がいなくなれば魔物が入り込んで来るだろう
残っている食料なんかは食い尽くしてしまうかもしれないが…
「それより速く豚ちゃん達が戻ってこないとも、限らないもんねえ」
クスッと笑みを浮かべると倉庫の中へ燃え盛る焔を投げ込んだ
石造りのそこは延焼こそしないだろうが、食料は全て灰となるだろう
■ルヴィルクイン >
さて、あとは何をすれば人間が嫌がるかな、と
意地悪な思考をしつつ、回廊を歩いてゆく
「?」
やがて、一つだけ扉の造りが違う部屋を見つける
どうせ誰も残っていない、ノックなどせずに扉を開けば…
なるほど、この砦で指揮をとる者の執務室のような、少しだけ小奇麗な部屋だった
「なかなか綺麗な引き際だったものね。
うふふ、きっと豚の中でも毛並みの違う有能な豚だわ」
嘲りつつ、その椅子に遠慮なく腰をかけ、脚を机の上に投げ出しふんぞり返る
「…大していい座り心地でもないわね」
■ルヴィルクイン >
「ふぁ…飽きちゃったし、帰ろうかしら」
小さな欠伸、眠たげに瞼を擦る
座り心地が良ければ此処で一眠り…なんてのも冒涜的で面白いかも知れないけれど
つまらなさそうに腰をあげると、乱雑に椅子を蹴倒す
「また人間が奪ってたら遊びに来ようっと。
魔王ちゃん達もいまいち好き勝手してるだけで、頼りにならないのばっかりだものね」
はーぁ、と肩を小さくあげながらそんなことをのたまい、女は砦の中から姿を消した
ご案内:「タナール砦」からルヴィルクインさんが去りました。