2019/02/11 のログ
■アクラ > 「うん!」
謝ったので許してやる
自分は寛大だと本気で思っているのだから質が悪い
「びりびり…びっくりした」
動きがまだ鈍く光の玉の爆発に巻き込まれ壁を破り外に落ちていく
だが…下を覗けばもぞもぞと動いているのが見えるだろう
少しすればまた回復して立ち上がりそうに見えるが…同時にうめき声を発して苦しそうだ
■リリー > 「チェーン!」
女は城壁に出来た穴から身を乗り出し、すかさず次の魔法を発動する。
地面に突然現れた光の鎖で異形の全身を雁字搦めに拘束させる。
人間を喰い散らかす脅威なのだが、言葉を交わした相手をそのまま殺せる程の度胸は
女にはなかった。
「…よっと。」
穴から女も飛び降り、城壁を伝って異形の元まで近づき、顔を覗く。
「あなた、人以外は食べられないの?」
女は基本的に甘ちゃんであった。
ついさきほどまで命の危機を感じていたのに、苦しんでいる姿を見せられると止めをさすことができない。
■アクラ > 「くっぅ……いたい…」
電撃にゼロ距離での爆発、その上魔法でこれでもかと拘束され動けずにいる
人以外は食べられないのかと聞かれれば何でそんなことをと思いながらも
「たべられる…でもおいしいのはにんげん…」
弱弱しく答える
身体が痛くて思考がいつもより鈍ってはいるが意識はまだはっきりしている
良くも悪くも正直なのである
■リリー > 「じゃあ、食べないでよ。
同じ素材の食糧なら私が用意してあげるから。」
女は異形の前に腰掛けると、穴が開く程顔を覗き込んでいた。
まるでお面を被っているような顔から表情は伺えないが、弱っている事と
この異形が悪意が無いように女からは見えた。
(…前衛を任せられるような相棒が丁度欲しかったのよね。
この子ならなってくれるかしら。)
女なりの打算もそこにはあった。
■アクラ > 「おなじ?おまえにんげんたべさせてくれるのか?」
用意してもらえると聞けば俄然話に興味が湧く
自分で狩らなくても食事が用意される、そんな夢のような環境があるなら食いつかないわけがない
「よういしてほしいぞ。たべさせてくれ」
もっと詳しく話を聞く気になったらしい
もうおそいかかってはこないだろう
■リリー > 「人間じゃなくて、同じような食材だけどね。
錬金術師だし、それ位はなんとかなるわ。
但し、あなたも素材集めとかにちゃんと協力するって条件が必要だけど。」
異形と言うより、小さな子供と話しているようだった。
女はそれまでの緊張が抜け、へなへなと地面に座り込む。
もう目の前の相手を拘束しておく必要もないだろう。
鎖の魔法を解いた。 ついでにもう一つ。
「ヒールレイン。」
銃口を自分たちが先程まで戦っていた場所に向かって魔法を放つ。
道端に倒れていた兵士達で傷の軽い者はこれで回復するだろう。
「私はリリー。 王都に住んでる錬金術師よ。
あなた、名前は? そもそも何者なの?
うちに連れて行くかはそれから決めるわ。」
回復魔法を唱えた後、用が済んだ銃を消去する。
これで体力も魔力も一般人レベル。
■アクラ > 「てつだいか……まぁかるよりらくそうだしいいぞ」
それ位ならと承諾する
鎖が解かれ動ける様になれば少ししてまた立ち上がる
「アクラはアクラだ。」
それ以外はよく分からない
種族なんて聞かれても答えられないので答えない
なので自分でつけた自分の名前をはっきりと答えた
兵士を治してるのを見れば再度襲ったりはせず大人しく隣に立っている
■リリー > 「そう、良かったわ。
あなたもその方が良いわ。
私もせっかくお話しできた相手を殺したくないし。」
まともな戦闘はまだ二度目の女は膝や服が汚れるのも気が付かない程にへたりこんでいた。
だいぶ痛めつけたはずなのにもう立てるようになっていることに少し驚くが、どうやら襲ってくることはない様子。
女は息を吐いていた。
「アクラね。 アクラは他に何ができるの?
日頃はどういう暮らしをしていたのかしら。」
戦況はアクラが抜けたことで人間側が盛り返しているようだ。
もはや放っておいても魔物の群れは討伐されていくだろう。
「とりあえず、その恰好のままだと見つかって殺されちゃうわね。
他の姿に変わったりはできない?
無理なら一度ここを離れてもいいけど。」
■アクラ > 「そういうものか…」
そんなことを気にしたこともなかったのでそう口にした
「かりとたたかいだな。たべてねてはらがへったらかりしてたぞ」
狩猟民族の様と言えば聞こえはいいが本当に食べて寝てを繰り返していただけなのだ
文化的な所はローブの様な見た目なだけだろう
「ん……じゃぁこれで」
森の中で見つけた小さな栗鼠
その姿に変身しリリーの肩に乗る
重さも大きさも完全に栗鼠そのものでいくらでもごまかしはきくだろう
■リリー > 「そういうものよ。
本当なら、殺された兵士さんの敵討ちをしないといけないのでしょうけど…。
なんだか野生動物って感じね。 他に何かやりたいこととかはないの?
他人様に危害を加えるような内容じゃなかったら私が出来る範囲で付き合うけど。」
どう接したらいいのだろうか。
女は仮面のような顔を見上げながら首を傾げていた。
(とりあえず、私の所に来てくれるみたいだけど。
何をしてあげたら喜んでくれるのかしらね。)
他人とあまり共同生活をしたことのない女には何をすればいいかわからなくて。
「あ、可愛い。 これならいかにも使い魔かペットって感じがするわ。」
肩の上に載った小さなアクラの頭に指を載せ、毛並みを確かめることにした。
■アクラ > 「ない。おなかいっぱいたべたいぞ」
望みはどこまでもそれのみである
ただ沢山食べて食欲を満たす事
あとは周りの環境が快適なら申し分ない
「ヂッ!」
指を小さな両手で掴みペイっとする
栗鼠の生態で発声はできず本当の栗鼠とそう大差ない
■リリー > 「ちなみに聴くけど、どれくらい食べれたら満足なのかしら。」
今は小さく肩に載っているが、なんどか怖くなってきた。
女は何か恐ろしい者を見るかのようにアクラに尋ねる。
「とりあえず、もう少し会話できる姿になれない?
例えば、人の姿とか。」
触るなと言う事だろうか。
女は弾かれた指を残念そうに口に咥える。
■アクラ > 「ヂッヂッヂッ!」
手を3回上げる
要は3人らしい
タタタ…と床に下りればまたグネグネと姿が変わり…
「んー…これでどうだ?無害っぽいか?」
ローブを纏った白髪の少年にも少女にも見える姿に変わる
表情もきちんと在り先程までよりも声もはっきりとしている
■リリー > 「3体も用意しないといけないの?
できないこともないけど、結構大変そう。
私も頑張るからアクラもちゃんとお手伝いしてね。」
予想通り、いっぱい食べるんだあっとため息をつく女。
意外に食費がかかりそうで先行きが不安になる。
足りない時はどうなるんだろうかと、ちらりと横目で見てみたり。
「ああ、いいわね。 ちなみに私は女の子の方が好きだわ。」
白髪の子供は最初の仮面の姿に比べればかなり、可愛らしい。
顔つきも女の好みの範疇であった。
女は両手を伸ばすと、中性的な姿のアクラを抱きしめる。
「ん~~~♪ 可愛い可愛い❤」
スキンシップに飢えていた女は、頬を擦り合わせたりとやりたい放題。
■アクラ > 「小さくなってればその分少なくてもいい。別に常に満腹じゃないとだめじゃないぞ」
3人は通常時で満腹になるまで食べた時の量なのでそこまで気にしなくてもいいらしい
ただ食べられないのが続くと問題だが…
「そうか。女ってお前みたいなのか?」
顔を変えようとしたが抱きつかれたのでやめる
無抵抗なままぎゅっとされれば大人しくしたままで…
「かわいいのか?」
色々と見た上で平均的な形を作ったのでそうなのかと学ぶ
まだ何も分かっていないのでこれから覚えていくことは山ほどあるだろう
■リリー > 「それじゃ日頃は小さくなっててもらえる?
私も毎日3体分の肉を作るのは難しいわ。
その代わり、戦闘とか手伝ってもらった時はちゃんと奮発するからね。」
食費を抑える手段もあるようで、女は明らかに安堵した。
(…これなら、私の財力でもなんとかできそうね。
はぁ~、よかった~~~。)
「そう。 私みたいなのを女って言うの。
あなたがさっき食べちゃってた人たちは男なの。
身体の感じが違うでしょ?
ええ、とっても可愛いわ。」
髪を触ったり、身体の感触を伝えようと身体に自分の胸を押し付けてみたりする。
相手は人間の事をまるでわかっていないようだ。
(色々教えてあげないとね。 あ、そうだ…。)
女は嬉しそうにアクラに抱きつきながら、う~~んと空を見上げたり唸ったりしてから口を開いた。
「…アクラは、セックスとかって興味ある?」
同居する以上、女にとっては大事なことで。
内心子供相手に何を言っているんだと言う自分も居て、顔が赤くなっていく。
■アクラ > 「ん、分かった。戦闘をしたときは豪勢だな。」
うんうんと頷いている
戦った時は追加の御褒美、それを聞いて笑みが浮かぶ
「女はちょっと柔らかい。男は硬くて噛み応えがある。」
感想が食感ばかりである
髪を触っても胸を当てられても特別な反応は無し
殆ど初めての小さな人間の体の感触を確かめるのに必死だ
「セックスってなんだ?戦いか?
…どうした顔赤いぞ?」
その言葉の意味も、行為の内容も意味も何も理解していない
いきなり顔が赤くなったので毒かと心配する
周りを見回してもそんな魔法の気配はない…うん?と首を傾げ頭を悩ませる
■リリー > 「そういうことになるわね。
これからは危ない所に行くことになると思うからその時はちゃんと助けてね。」
今まで一人で仕事をしていたので集めたい素材も集められなかった。
これからは強い相棒が出来たので一安心。
アクラの笑顔を嬉しそうに見つめていた。
「そうなの。 女の子の方が体が柔らかいわ。
う~~ん、噛み応えまでは聴きたくなかったかな。」
女は自分がされたらその気になる様なアプローチをしてみたのだが、
相手は単なる食べ物としか認識していないのか反応がなく。
一瞬、自分の身体が魅力がないのかと肩を落とす。
「セックスって言うのは、人間同士でやるコミュニケーションの一つなの。
…大丈夫。 顔が赤いのはどこかが悪いからじゃないの。」
女も辺りを見渡していた。主に人の目がないかを気にして。
どうやら誰もこちらを見ていないようだ。
となると、もうやることはひとつしかない。
女は自分より小さいアクラの耳元で次第に息を荒げ始める。
そして、アクラの薄い唇に自らの重ねる。
「…どう? 何か感じた?」
■アクラ > 「ん、任された。ご飯くれるならちゃんと守るぞ。」
目的が食事だがそれでもしっかりと守る。
たとえ相手が人間でも、そこは変わらない
「そうか……コミュニケーションってなんだ?」
かなり知識が偏っているせいでそんなことまで言い出した
そしてリリーのアピールにはそれらしい反応が一切ない
と言うよりも性欲があるかどうかも怪しいものだ
「ん、息がしにくいぞ。これがコミュニケーションか?」
そう言って自分からも唇を重ねる
本当に重ねるだけでキスと呼べるかも少し怪しいが…
■リリー > 「ありがと。私あまり強くないからそこんとこ気を付けてね。
…この場合は、相手と仲良くなることって言うのかな。
アクラちゃんもこれから人がたくさんいる場所で暮らすんだし、
他の人と仲良くしたりすることを覚えて行こうね。
少なくとも私とは仲良くしてね。」
いつの間にか、呼び名がちゃんづけになっていく。
女の中では完全に童子を拾ったような感覚へ。
「キスって言って、好きな人同士でする挨拶なんだけど…。
アクラちゃんにはまだ早かったのかな。」
性的な欲求がまるでない相手にアプローチするのは流石に空しい。
女は唇を離した後、カクっと首が折れていた。
「どうする? 今日はもう仕事にならないし私の家に行く?」
熱くなっていた身体も流石に冷えてくる。
膝や足に付いた泥を払ってから、腰を上げた。
アクラが付いてくるなら家へと向かったことだろう。
その後は寝る場所を整えたり、家でのルールを教えたりがあったとかなかったとか…。
ご案内:「タナール砦」からリリーさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からアクラさんが去りました。