2019/01/29 のログ
■アマーリエ > 「魔術を使える奴が幾つか居る、らしいわね。
……エンチャントを使ってくるなんてイイ度胸しているわ。調教した奴は縊り殺してあげたい位」
指揮官が頭が回る魔物なのか、それとも少なからず名のある魔族が来ているのだろうか。
籠城戦を決め込むような様子の備えの良さには、考えずにはいられない。
昨今の砦内の備蓄物資類に防衛用の大型兵器があってもおかしくはないが、有効活用するという知恵は並の魔物には望み難い。
故、魔物相手の戦闘には自師団としては徹底的に殲滅戦を心掛けている。
最上は痕跡を残さずに灰燼と帰すことであるが、戦線は広く、果てがない。敗北を学んだ魔物から知恵者も出得るということか。
「各員に伝達。
もう日帰りもできない頃合いだけど、交代で兵を休ませて十分に補給をさせなさい。先が長くなるわよ」
左手を振り、短い呪句で意識下に発動状態を保っていた通信魔術を活性化させる。
伝達する先は幕舎内に詰め、協議を続ける麾下の騎士や術師たちだ。『御意』という返答に頷いて、砦の方を睨む。
風が吹く。羽織るマントが風を孕んで翻る中、微かに聴く。砦内で宴会でも開いているのか。太鼓めいた音色が聞こえてくる。
いい気なものだ。城壁という防護があると、放埓になるのか。
ご案内:「タナール砦」にアクラさんが現れました。
■アクラ > 「たくさん…たくさん…」
上機嫌に城壁の陰から周囲を囲む兵士達を見つめる
魔物達が集まりもしやと待っていたらこの大当たり
若くて元気そうな人間達が大量にやって来てくれた
「いいか?もういいか?」
うずうずと自分を見下ろす者に尋ねる
この砦の防衛、その作戦立案者…変わり者のゴブリンに
「2人までなら良いんだろ?だろ?だろ!?」
ここに居る許可と収穫を条件に与えられた条件を繰り返す
行けとサインが出れば勢いよく城壁から飛び降りた
「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
高らかに嗤い兵士達の元へ駆ける
走る内にその姿は巨大な蜥蜴へと変わり巨躯に似合わない速さで地を這う
そして偶々近くにいた兵士2人を丸呑みし砦へと戻っていく
いきなりの異常事態、反応できる兵士は多くはない筈
■アマーリエ > 「!」
動いたか。今回の戦線については傭兵も幾つか雇い、第十師団と砦に配属予定だった兵士も交えた混成だ。
新兵もどうしてもいくらかは混じるが、不測事態に対しての反応、適応によってカバーできる。
そう弁えた上で布陣をしていていた。
だが、それでも砦に近い側に詰める兵士は少なからずリスクがある。そう弁えた上でも、なお。
「状況を知らせなさい! 動ける竜騎士は上空に挙がって、周辺警戒。防衛の陣を構えて!」
この位置でもなお、哄笑めいた奇声が己の耳に飛び込んでくる。
どういうことか。どんな状況か。通信魔術の起動状態を保ちつつ、丘から飛び降りる勢いで走り出す。
それに呼応し、上空を回遊していた白い翼が轟、と風を巻いて降下してくる。
己の騎竜たる白き竜だ。額に伸びた角で風を切り裂きつつ、近づく姿を見れば跳び上がる。鞍に捕まりながら幕舎まで進んで降りる。
そうする最中、聞こえてくる通信と口頭の報告を部下より受けて柳眉を顰める。
新兵と老兵が二人、一緒くたに喰われたと。
「手近な方から、小分けに攫いに来たということかしら」
ふむ、と考えて砦の方に歩む。護衛をと買って出る騎士達は無用と告げつつ、支援と監視を下命する。
その上で、先程兵が食われた辺りまで独り、否、竜を伴いながら進んでみようか。
■アクラ > 「まるのみ…ひさしぶり!」
なんて贅沢!と砦の中で腹に手を当て満面の笑みが口元に浮かぶ
普段は少し齧りながらが多いのに今日は一口で2つも平らげてしまった
目の前のゴブリンに従うのは正しかったと改めて確信する
「つぎいくぞ!つぎ!つぎぃ!!」
ドウドウ、とテンションの上がった状態から落ち着くように入れる
まだまだ食べられるから今は待て、と……
今すぐにでも飛び出して踊り食いをしたい、だが何度尋ねても今は我慢の1点張りなので渋々頷きその時を待つ
…最初の襲撃から暫く後、部隊の警戒が緩んだ瞬間にあの笑い声が響く
「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
下品で良く響く笑い声
それが合図となりまた怪物は砦を飛び出す
今度は異常に腕が伸びまた近くに居た兵士2人を砦の中に攫っていく
周囲が防御陣形を敷けばすでに後の祭りだ
■アマーリエ > 「……――五月蠅い。
私に構うな。兵を引かせろ。術士隊は防護結界を構築しつつ、退避。
竜騎士隊は爆撃筒を装備しているな? 各自、自己防衛に努めながら機を見て投下なさい」
またか。また遣るのか。
またしてもかの哄笑が響き、兵士が攫われる。その有様に苛立たしげに眉を立てて認める。
務めて冷静に声を放ちつつ、指示を送る。
陣の前面、頭上に魔力の光が立ち上がり、容易な侵入や投射物を払う結界の存在を示す中、夜陰に紛れるように竜が飛ぶ。
それぞれがワイバーンではなく、高位の力ある竜だ。それらが胴に付けた樽状のものを抱えて、砦の上空を睥睨するように舞う中。
「トルデリーゼ。私が囮になるわ。
またアレが来たら、息を吹きかけなさいな。」
『うむ、心得たぞ。……うっかり丸焦げになってくれるなよ?』
長い金髪を靡かせた女騎士が一人、結界の光を背にして腰の剣を抜く。
右手に無造作に提げた一剣と軽装甲は一見すれば、先ほど攫われていった兵士たちよりも無防備に見えるか。
だが、同様に地に足を付けて踏ん張る白き竜の威容はどうか。口腔に火の光を溜めつつ、次来る瞬間を待つ。
■アクラ > 「こんどはげんき…おやつだな!」
収穫してきた獲物を運び終え満足げにおやつ部屋に転がしておく
今食べてしまうとまた我慢の時間がつらいのだ
上機嫌ん自分と違いゴブリンは険しい目つきで外を見ている
「なんだ…?つぎはあのおんなか?
ドラゴンがいるからたぶんむりだぞ?」
狙えと言われればやるにはやる
が、後ろで今にもブレスを撃ち出しそうなドラゴンを見れば近付く前に消し炭にされるだろう
それは分かってるのかゴブリンも頭を悩ませ…1つ考えを口にする
「んぁ?どうした?」
前から行けば確実に負ける
だから、戦いではなく狩りをすればいいのだ
先程と同じ位経った頃、城壁の上にまた奴が現れる
「ゲヒャヒャヒャヒャヒャ!こんばんはー!!」
城壁の上からまた現れたアクラは今までとは違い降りてこない
変わりに先程攫った兵士の1人の鎧を掴み見せつける
「こいつをいまからたべる!いやか?いやかぁ?」
耳を澄ますポーズをする仮面の怪物
どう見ても馬鹿にしている様に見える上耳障りな声も合わさり不快極まりないだろう
■アマーリエ > 「そう。……そうね。イヤな話だわ」
思考を巡らせる。左手を振り、通信魔術と探査魔術を併用で上空に展開する竜騎士たちの様子を測る。
目を遣るのは城壁の上、現れた哄笑の主と思しい影だ。
挨拶はしない。返す言葉もない。見せつけられるのは、引き剥がしたと思しい鎧だ。
故に、嗚呼、と。息を吐く。緩やかに号令を告げるかの如く、右手の剣を振り翳して。
「イヤな話だわ。
まだ生きているかもしれない人間を損耗として切り捨てながら、こんな指示を下さざるを得ないなんて。
――我が名を以て、告げる。――落とせ」
もう一度、告げる。刹那、かの影の上空に至った竜騎士の一つが抱えていた樽状のものを投下する。
中身は爆炎術の符を仕込んだ獣油だ。
時間を経て起爆する術を籠めたものが、黒いローブ姿の上空で爆ぜれば黒煙を伴う大きな火の手が上がる。
この状況で兵士の生死を諮る時間はない。
既に殺されているかもしれないと予測しうる状況である以上、余計な損耗を出さないために判断が必要だ。
命を切り捨てる判断もまた、然り。この炎のシャワーの如きものをかの姿はどのように動くか。
■アクラ > 「んん?なんかちがうぞ。」
ゴブリンの言っていた内容と違うなぁと思いながら上を見上げる
落とせと女が叫んでから何かが落ちてくる
樽?と思っていれば途端に爆ぜ、周囲を炎で包む
「うぅ…ドラゴンにほのおにあぶないやつ!」
グジグジと黒いローブに赤い血が滲んでいる
ゆっくりと赤い血が消えローブが綺麗な黒色に戻れば女を見る
同族を切り捨てる人間は面倒臭い
それに後ろにいるドラゴンはもっと面倒くさい
あんなのとどうやって戦えば…
「ぐぅ……あ!」
そうだ、と名案を思いついた
よく考えればあんな面倒な相手をする必要は自分にはないのだ
「とりではあげるぞ!だからちょっとたべさせるんだぞ!」
そう言うとまた砦から飛び降り…アマーリエと別の場所の兵士達へ向けて走り出す
そう、砦が欲しいならあげちゃえばいい。
そして自分は食事させてもらうだけ。
こんな無茶苦茶な考えを名案と信じてすぐに行動を始めた
■アマーリエ > 「代価は支払わせるわ。……火の手を挙げよ。
その後、オルグレン卿の竜の凍気で消火と並行で制圧に掛かりなさい。他の騎は直掩を」
そうだ。生命を代価とする以上、今砦に居る魔物はすべて根絶やしにする。鏖殺する。
今、上空に舞う竜の一体は青白い鱗を纏った竜が居る。氷の力を強く持つ個体だ。
故に爆撃とその後の消火を以て、砦内の施設への延焼等の被害を抑えることが少しなりとも叶うだろう。
消毒代わりでもある。確保、維持に少なからず財を傾けるのであれば、傾けやすくするのも功徳か。
指示を受けて、上空の竜騎士達が各個の判断と指示をしあいながら、動く。その一方で。
「来たわね。――トルデリーゼ!」
己は、こちらに向かって駆けてくるローブ姿を迎え撃とう。
『おう!』と指示を受けた白き竜が炎を吐き出す。
吐き出す焔は一瞬溢れ出すように夜陰を焼き、次の瞬間に光線の如く収束して走り来る影の足元を薙ぐように奔る。
踏みしめる地面が、沸騰して吹き上がるほどの熱量を秘めた収束火炎だ。
その様を通信魔法を解除のうえで、身に耐熱結界を纏いながら走り進む。真正面から敵に会敵する為に。
■アクラ > 「こっち、くるなぁ!」
自分は砦を明け渡したのになぜそっちに行かないのかと憤慨する
そう、本気で彼女は砦に向かうのだろうと思っていたのだ
おやつを置いてきた今自分のするべき事は出来る限り食べ物を持ってここから離れる事
そのためには…
「ここはむり!」
ドラゴンのブレスがある以上開けた場所で戦えば狙い撃ちにされる
今みたいにずっと躱しながら戦うなんて無理な話
なので…全速力で兵士達の集団に紛れ無ければならない
そうすれば少なくともブレスは止まる
アマーリエの目の前で地面に潜りそのまま彼女を潜り抜け集団の中へと侵入する
「うてるならうってみろー!」
ばーかとドラゴンに言い放ち手近な兵士の足を変形させた爪で切り裂く
食べる為ではなく出来る限り自分から離れさせないために
そうすれば、周りを敵に囲まれてはいるもののさっきまでよりは安全な場所の出来上がり
■アマーリエ > 「黙って立っていなさい。斬ってあげるから」
知ったことではない。
元より、通信魔法も含んて高度な連携が取りうるのが自師団の竜騎士達だ。
指揮官たる己からの下命がなくとも、それぞれの判断とその場の協議の上で最善の判断を図ることが出来る。
そうでなければ、一騎当たりの価値単位を上げた意味がない。
故に、低く煮え立つような苛立たしさと嚇怒を朱唇より零すように相手に告げる。
そんな動きもやれるのか。愕きには値しない。地中潜航移動が出来る竜の個体は編成中にある。
人食いめいた、そう判断しうるモノとなれば斯様なことをやってのける可能性はあるが。
「撃つ必要もないわ。――縛れば事足りるわ」
背後に挙がる叫びと退避を呼びかける声を聴きつつ、左手を伸ばす。
口に紡ぐ呪句を落ち着いた風情で魔力を走らせ、冷たく輝く双眸で相手の目のあると思しい箇所を見据え。
「屹立せよ。囲え。立ち上がれ。阻め。其は害意を払い、封じる護りなり」
地を蹴って走り寄りながら結界術を発動させる。突き出した左手を拳に握る。
そうすれば月光と似た色合いの透明な光の壁が、アクラの前後左右に顕現しては押しつぶすように動く。
圧殺できるとは思わない。どちらかと言えば行動を阻み、兵士たちの退避の時間を稼ぐ意味合いが強い。
上に逃げるつもりで有れば、翼をはためかせて跳び上がる白い竜が睨みを利かせる。
■アクラ > 「きられるなんてやだぞ!」
ぐぇ!と自身の邪魔をする壁を見る
じっと見つめること数舜、結界の構成を無茶苦茶に掻き回し強度が下がった所を己の力で振り切る
アマーリエから見れば違和感があるだろう
他者の術式への介入など目の前の愚か者がなぜ使えるのか、と
「おまえ、めんどくさくない……すっごいめんどくさい!」
魔法を使いドラゴンまで居て容赦がない
仮面は笑っているが口元はへの字に歪む
このまま意気地になってお土産を期待しては本当に狩られかねない
逃げる事に全力を…そんな考えが浮かぶ
■アマーリエ > 「斬っても死なないように見えるのは、気のせいかしら。
――……それに貴方、なんなの?」
滅茶苦茶だ。言動は魔物というよりは、道理の分からぬ子どものようにも聞こえる。
その一方で堅固たるものとして紡いだ結界術に干渉、介入してその強度を減じさせ、脱出を図る。
一体全体何なのか。例の砦に詰めていたと思しい知恵者ではなくとも、脅威を覚える。
「お褒めに預かって光栄だわ。
そうするコトが私のお仕事なのよ。――大人しく、切られて果てなさい、ッ!」
周囲の兵士たちの退避を確かめ、無造作に振り上げる剣に魔力を走らせながら切先で虚空を切り裂く。
ぴ、と薄紙を破るような音とと共に、白刃が風を巻いて剣風を生む。
魔力を孕んだ剣風が生み出す衝撃波だ。
――描く剣線は相手の左肩から右腰まで抜ける袈裟掛け。
まともに受ければ護りなく、身が頑丈でなければ大鉈で叩き斬られるが如く血肉を振りまくことになるだろう。
■アクラ > 「なんなの?アクラはアクラだ?」
自分の名前を口にしてみるが何か違う気がするので疑問形だ
ガリガリと頭を掻いてみるがよく分からない
「やーだよ!」
素振りの後に何かが飛んできた
が、何とかなるかと腕を十字に構え身体を硬くする
一番前に出した腕が半ばまで、体は斬られているがそこまで傷は深くない
「もってかえれないならもうどうでもいいもんね!」
両の手に集まる魔力、そこから生まれる煙は深緑色で吸い込めば途端に毒に侵される
食べる予定がなくなったのだ、もう手段は択ばない
辺りに毒を振りまき広げていく
■アマーリエ > 「アクラ? それが貴方の名前?」
自称か。それとも名付け主が他に居るのか。
知らない。知りようがない。
当の本人?もまた分からない様子となれば、暫定的な呼称として認識しながら。
「――ッ! 浅い、上に……毒!?」
剣風が生み出す衝撃波で両断、しきれない。
眦を立てながら脅威の様を認識しつつ、夜目にも毒々しい深緑色の何かを生じる様にああもう、と唸ろう。
竜に念話を送れば、上空に飛来する。
その左右の翼で生じる風で飛散を抑えようと試みつつ、手にした剣を魔法使いの杖の如く構え、地に突き立てて。
「我が招きに応じ、出でよ浄炎。焼き払え!!」
剣を突き立てた箇所から青白い浄化作用を持つ炎を呼び出す。
維持のために動けぬ代わりに、毒を焼却、滅却すると共にその主を焼き払うがために火勢を上げる。
その火勢に周囲の幕舎や物資を巻き込むことになるのは、やむを得ない。これ以上、余計な人的被害を生じるよりはまだマシだ。
■アクラ > 「ん、そうだぞ!」
エッヘンと胸を張る
流石に毒は生物なら関係なく効果があるらしい
これも聞かないのではと目の前の女を過大評価していたのだ
「うわぁ…」
それが間違いでなかったと気づいた時には周りは綺麗に浄化されていた
人間は色々なことができるがここまでできる個体など久しぶりだ
なんて面倒くさいんだと目の前の惨状を見つめる
「…いまならアクラはなにもせずおうちにかえるぞ!」
これ以上戦いたくないと言っているようなものだが、口がうまく回らないのでこれが限界だ
今回は引いてやるぞ?ととても上から目線だ
■アマーリエ > 「面倒、臭いわね。本ッ、当に……」
奇しくも、女騎士もまた同様の事を思う。
冒険者としての戦闘経験。害為す竜を調伏する竜鎮めの経験。そして、対魔族の経験。
それ等が織りなすものが自分が取り扱う戦闘手段の根源だ。
個人で取り扱う攻撃力という面であれば、上を行くものは各師団を含めてきっと居る。
だが、防御や支援、抵抗、干渉等の面であれば、引けを取るまい。故にこその対応能力だ。
「無理に言葉にしなくても良いわ。
攫ったものを全部置いてあちら側の向こうに行くなら、追わない。こちら側に来るなら――覚悟なさい」
そっと、小さく息を吐いて剣を右手に持つ。その刃で示す先は砦の向こうの魔族の国側だ。
砦の攻略、解放、生き残っているものであれば奪還と死した場合の補償等、遣るべきことが多い。
しかし、それでもなお、ということであれば全力を費やさなければなるまい。
恫喝するように竜が咆える。
主が駆る竜に呼応するように砦の空を舞い、主と共に魔術やブレスを吐きかける竜たちもまた吼える。
■アクラ > 「…つれてったやつはもうたべちゃったからむりだな。」
ぽんぽんとお腹を叩く
後で連れて行ったと言われても面倒なので正直に話しておく
それで相手がどう思うかまでは考えが及ばないのだが…
「それじゃぁかえる!
でも、アクラのおうちはあっちなんだぞ…?」
そう言って王国側の森を指差す
首をかしげる様子を見るに、遠回りせずまっすぐ帰ってもいいかと尋ねているのが分かるだろう
ドラゴン達に脅されればひとまず砦の向こう、魔族の国側に向けて歩き出すか
■アマーリエ > 「……そう。腹掻っ捌いたら出せる?」
その言葉に、小首を傾げながらも声音が低くなる様を自覚する。
ちき、と鳴る刃が一瞬煮え立つ嚇怒の一端を示すか。
魔族殺しの刃の効力を発揮しうるものか否か断定はできないが、不壊の刃だ。断ち切れぬ道理はあるまい。
「あっちの出じゃないのね。信憑性に欠けるけど、まぁ、良いわ。……いいえ、良くも無いか。
貴方の名前と姿は覚えた。次、同じことをやったら全力を以て屠るわ」
眉を顰め、剣を下ろす。
呆れたように白い竜が息を吐くのを聞きつつ、構わないと頷こう。
死にたくないのは、どのような生き物とて同じだとは思う。
が、此度のように害を成すことが明確たるものを師団長として看過しておくことは出来ない。
次に同じことがあれば、全力を以て消し炭にすることを誓おう。
今は、優先すべき事項の為に己もまた、これ以上の戦闘を望まない。
■アクラ > 「おまえゲロほしいのか?」
うん?と首をかしげる
食べたら消化されるのを知らないのだろうか、と考えたり
「おまえをみたらにげるからおまえのまえじゃやらないぞ!
やくそく!」
こんな面倒な目に合うのならその時だけ我慢すると力強く宣言した
話して何とかなるなんて驚いたが無事に帰れそうでよかった
途中視界に映る獲物達を見て手が動きそうになるが、それを我慢しながら森の奥へと消えていく
不意打ちをしてくる気配もない、本当に砦を放って帰っていったのだ
■アマーリエ > 「欲しくないわよ」
骸の欠片でも持ち帰ることが出来るなら、自己の責任として果たすべきことがある。
首にかける識別票でも持ち帰ることが出来れば良いが、この調子だと消化されているかもしれないか。
向こうにその将としての責任等々を問うたところで、理解を得られるかははなはだ疑問だが。
「そう。それとね、他の師団の前でも止めておいた方が良いわ。
私より酷いコトになるかもしれないから」
一応、忠告として告げながら森の奥を目指して消えて行く姿を見送り、嘆息しよう。
約束通りであれば、一瞬だけ息を抜ける。己の意識外で警戒を続けていた竜もまた然り、だ。
気配が失せれば退避していた部隊を戻し、砦の攻略、奪還を再会しよう。
ご案内:「タナール砦」からアクラさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からアマーリエさんが去りました。