2018/12/15 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 魔族の国の奥地、遺跡群で魔族の将と遭遇し、見逃されて逃走した。
 あとは、只管走った。手に入れた情報は、必ず届けるために。
 己の命と引換えに――――といえば、将軍は新旧どちらも怒るのであろうから、無理を通してしまう程度に抑えつつではあるが。
 
 走り、走り、走り、走り……そして、戻ってきたのは国境とも言えるタナール砦。
 其処はまだ安全とは言えない、毎日のように魔族の襲撃があるのだから。
 それでも、一人で走り、疲労した体の侭いるよりはましなのだ。
 砦に戻り、指揮官に報告をしてから、本国にもどるための手続きと、そのための書類。
 将軍に提出するための書類の作成のために部屋を借りることにする。
 そして、案内された部屋で、少年は休憩もそこそこに、報告書を作り始めるのだ。

ゼロ > 仮面の少年は、息を切らせながら机に向かい、そして……書類を作り始める。
 紙に、羽ペンでインクを付けて、さらりさらりと。
 一応報告用に文字は学び、覚えているので書くこともできる。
 翼ある獣の軍団の内容、その戦術……特殊能力。
 偵察し、判明していったそれを少年はしっかりと書き記していく。
 客観的に、すぐに人に分かるように。
 これを書き終えたならば、王都へ向かわねばなるまい。
 将軍に届けるために。

「――――。」

 書きながら、考える。
 ここは、安全な場所とは言えない、また何時魔族が襲って来るかわからないのだ。
 その時、自分は迎撃に出るべきではなく。逃げるべきなのだろうな、と思った。

ゼロ > 兵士としては、軍人としては、魔族を前に逃げるのは言語道断だとは思うのだが。
 それでも、それ以上に重要な情報があるのだ、これは必ず届けなければならない。
 そのためには、やはりここは、逃げて報告に行くしかあるまい。
 
 少年は息を吐き出してから再度、書類を作成することにもどるのだ。
 カリカリ、カリカリ、と静かな部屋に羽ペンが動く音のみが、続いていく。
 しばらくすれば、報告書は完成し、少年はそれを鞄にしまう。

ゼロ > とりあえずは、と少年は食堂へと移動する。
 理由は簡単で、食堂で保存食を求めるために。
 それと同時に食事をするためにでもある。

 食堂で、保存食を求め、そして、それができるまでの間に食事にすることにする。
 大量の食事を受け取って、食堂の隅の席に腰を下ろし、食事にする。
 食事を取って、保存食を受け取り。

 そして、少年は、その砦を後にする――――

ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。