2018/06/19 のログ
ご案内:「タナール砦」に紅月さんが現れました。
紅月 > ーーーとぽぽ、ごりごり、ガッ!

相変わらずの奪い奪われ、まるで将棋の駒のよう。
今は砦は味方の手駒…さて、せめて今日は襲撃がないといいんだけれど。

先の戦いでは伸びてしまった前線が分断され、怪我人が多く出た。
故、いまだ救護室は正に大波乱の大修羅場となっていた。
もはや、大怪我小怪我と分けている時間も勿体ないと思ってしまう程。

さすがにここまで怪我人が増えてしまうと、そこまで目立ちたい訳でもない紅月も出し惜しみしている余裕がなく…一芸披露せねばならず。
一人一人丁寧に治療していく方針だったのを諦めて…あえて軽度の兵士の方へ担当を換えて貰い、陣術のエリアヒールに切り替えた。

どういう事か、と言えば。
治癒の魔方陣を描いて、その魔方陣の中を治癒の力の働いた空間にし…陣の中に入れば傷が癒えていく、という仕組みである。
勿論その陣の内には術者が必要で、常に魔力を供給し続けねばならないのだが…紅月としてはその『じっとしている』時間すら勿体なく感じてしまっては。

「……攪拌して合成、薬効をさらに上げるには……ウルゴの実、ベスピコの実…ラバン草は………あーくっそ、ニドレーンの実が足りない!…ちょっとあんさんニドレーンわかる?んじゃ倉庫見てきて、早く!!」

体を置いとけばよかろうと、陣の中にて調薬の真っ最中。
当然陣の外には出られない故、もはや怪我人すらパシる…が、パシった相手は優先的に治療する為、それはそれで問題なく回っているらしい。

…強いて言うなら。
パシられた人々が、口々に『あの殺気立った治癒術師、威圧が歴戦の戦士の其れだった…おっかねぇ』と言うのが小さな問題であるかもしれない。

紅月 > 「……後は、此方にも魔力を注いで…安定……これ3・7・16番に塗り薬、傷の程度がマシになってきたら後はその場の治癒師に丸投げて。
8番さん安定した?11番さんは、うん?ヤバい?……、…あー、はいはい、じゃあ次ソレのね。
イリダナムと…エヴェンドルム……リニルブの葉、根……」

ひとつ仕上がればまたひとつ、次々に薬を生産していく。
延命だったり、治療だったり、解毒だったり…解呪までの一時しのぎだったり。

…が、流石の紅月にも疲れは出てくる訳で。

「あー、出来た……12と15、飲ませてドウゾ…次からは別の癒師に調薬投げて、ちょっともう陣に吸わせながら休憩するわ。
……、…いやダメでしょ、今日は救護室出ないから私。
いや、いやいや、休んでる場合じゃないからコレ…陣解いたら皆手がまわんなく……あーあーズルい!引き摺って無理矢理陣外に出そうとかズールーいぃいいい!!」

結局、体重まではどうこう出来ない故にアッサリと陣の外に出されまして。

「……あうっ」

救護室のドアからポイっとされてしまいましたとさ。

「……、…あー、こうなると仕事させて貰えないんだよなぁ。
…どうすっかね」

一度無理を自覚してしまうと、起きるのも怠い。
廊下に転がったまま無気力に呟いてみる。

紅月 > 「よ、っこい、せー…」

とりあえず起き上がる、立ち上がる。
どうせダラけるなら色々回復できる外がいい。
更に、出来れば、木の近くが望ましい。

食堂で聞き耳をたてるのも面白いが、情報整理まで出来る自信がないからオアズケだ。

「…とりあえず休憩して、後は厨房でも手伝うかな」

パンパン、と埃を払い、のんびりと廊下を歩き始める。
…その日の食事は中々旨かったそうな。

ご案内:「タナール砦」から紅月さんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にオーギュストさんが現れました。
オーギュスト > 「クソがっ、よりにもよってこんな時に!」

前線への視察、タナールの現状確認。
そんな折に発生した緊急事態。

なんと、魔族の一軍がこの砦の至近まで迫っているとの情報が飛龍兵の空偵により判明したのだ。オーギュストはただちに迎撃態勢を取るよう命じる。今からの撤退は間に合わない。

ところが視察なもので、連れてきた第七師団の兵はわずか。あとは傭兵などの寄せ集めだ。とてもではないが、魔族を本格的に迎撃できる集まりではない。

それでもなんとかする為に、オーギュストは砦に残っている者を確認する。

オーギュスト > 集めてみたが、やはり傭兵ばかり。
しかも新兵が多いと来てる。とてもじゃないが、魔族軍の攻勢を受け止めるのは不可能だ。

「閣下、これではまともに戦えません!」
「じゃあまともじゃない戦いをするしかねぇな」

オーギュストは指示を出す。
ひとまず新兵どもには銃を持たせ、戦えそうな傭兵達にはおのおのの得物を持たせる。
オーギュストと直衛隊は作戦会議だ。

「――援軍が来るまで持ちこたえる。なに、そう遠くにいるわけじゃねぇ。半日ばかり守ればいいだけだ」

半日どころか、まともにやれば3時間ももちそうにないが

オーギュスト > 「しかたねぇ、突っ切るぞ!」

援軍との合流との為に外に飛び出たオーギュストたち。
犠牲を払いながらも援軍と合流し、なんとか撤退に成功する

ご案内:「タナール砦」からオーギュストさんが去りました。