2018/03/01 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > 今宵の襲撃は、いつもよりも激しいものであった。
 自分が見た中では、一番多くあわや奪還されてしまうのか、とも思ったものだが、なんとか撃退することは成功した。
 とはいえ、だ。
 魔族と比べれば脆弱な人間はあれだけの大侵攻を受け止めたとなると、かなり磨り減る。
 そこかしこに、死体や負傷兵が転がっているのが見て取れる。
 生き残っているもの全員で死体の処理や、負傷兵の救護をしなければならないし、壊された砦の修復もしなければなるまい。
 生き残ると生き残るで、色々とやることが多いのだ。

 とはいえ、少年は何時もの様に、魔族の国方面の門の警護を言い渡された。
 夜目が利くことと怪我の状況が無いこと。
 そして、魔族と戦うことを目的とした第七師団所属というところが大きい。
 本人としては、早く第七師団のどこの部署なのか、決めて欲しいところではあるが、上位からの指示なので、粛々と門の方に立つ。

ゼロ > 先ほどの大侵攻の後ということもあるのだろう、警戒しているのがよくわかる。
 でも、そういうのは起こる前から警戒するものじゃないだろうかと思うのだけれども口には出さない。
 他にそれを言える相手というか、友人もいないのだけれども。
 そもそも、今、ここで警備というか、門番として立っているのは自分ひとりだから、一人でのそのそ呟く趣味もない。

 とりあえず、何事もなければいいのだけれども、と考えつつ少年は立ち尽くす。
 今のところ、仮面越しの視線に、仮面の魔力に引っかかる魔族はいない。
 交代の時間は近いから、そろそろ誰か来るだろうかとも一人でのんびり思考する。

ゼロ > そして、交代の人間はやってくる。
 少年は、引き継ぎを行って、砦の中に戻る事にする。
 砦の中は、未だに阿鼻叫喚であり、けが人が治療を求めて呻いている。
 砦の人数に対して、回復をできる職業が圧倒的に少ない。
 そういう意味では、自分は鎧と仮面に感謝しなければなるまい、これがあるおかげで、自分は治療を必要とせずにいられる。
 何とはなしに自分の鎧に手を触れてみる、冷たい金属の感触を覚える。
 とはいえ、今はそんなことを考えても仕方がない……自分は彼らではなく、彼らは自分ではないのだから。
 少年は一人奥に移動し、食堂へ。
 奇跡的に無傷だった食堂へと移動し、食事を注文する。
 食べておかねば、いつ何があっても対応できないだろうから。

ゼロ > 食堂にて、食事を取ってしまえば、後は別の任務だろうか。
 待機であろうか、どちらにしろ、人が激減している今自分、空いている人間を放置する余力はないはずである。
 少年は水を飲んで一息ついてから、また次の任務に従事するべく歩き始める。
 願わくば、すぐには侵攻が無いことを祈ろう。
 守りきれない時もまた、あるのだろうし、敗走する事さえあるのだから。
 けが人が呻いている砦の中を、少年は移動して――――

ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。