2018/02/06 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > タナール砦は、今は未だ人族が確保をしている。
 薄氷を踏むような危険な状態ではあるが、かろうじて耐えているというべきか。
 追先ほども襲撃があり、それを撃退することができた。
 大攻勢ではなかったからというのが大きいのではないだろうかと少年は思う。
 それでも今は人間たちの手の中に有るということは間違いないのだ。
 医務室はけが人でごった返して元気なものは食堂か任務に。
 少年は後者に分類される状態で、任務を終えて戻ったところに襲撃があり、襲撃してきた魔族を撃退したので、砦の指令に任務完了の報告と、襲撃時に振り分けられた場所の戦果を報告する。
 とりあえず、やるべきことをやり、別命あるまで待機との指示を受けて食堂に移動することにした。

ゼロ > 待機するにしても食事は必要だし、先に摂っておこうと、少年は考える。
 とはいえ今の状況だと、一つだけ懸念があった。だが、その懸念に関しても、食堂に行ってみなければわからない。
 という事で、廊下を進み、階段を下りて食堂へ。
 近づくにつれて大きな声が聞こえてくる、ああ、やはりと言う気分になってきて、仮面の下で少年の顔は苦い笑いを浮かべてしまう。
 入口から覗いてみると、傭兵たちや、兵士たちが酒を飲みながら騒いでいる。
 戦勝祝いだとかなんとか聞こえるのだけれども……浮かれすぎだよな、と思う。

 騒がしいのは苦手ではあるが、自分も食事を摂らねばならないし。
 少年は意を決して食堂に入る。
 傭兵や兵士は慣れているのか、少年の仮面に一々反応はしないでいる。
 しかし、声をかけることもないのは少年の対人能力というか、人見知りスキルのせいだろう。
 自分から声をかけることもないし、おもしろい話題があるわけでもないので向こうからも話しかけてこない。
 少年は騒いでいる男たちを尻目に移動し、食事とトレイを受け取る。
 それから、できるだけ目立たない隅の方に移動して、腰を下ろすことにする。

ゼロ > 隅っこの方に腰を下ろせば、食堂の全体が見渡せる。
 誰も彼も酒を飲み、楽しそうに笑っているのが分かる、酒が飲めないので彼らの気分が分かるわけでもないが、楽しそうにしている彼らに水を差す気も起きない。
 仕事をするべき時に仕事をしてくれるなら、自分としてはどうでも良いのだ。
 騒がしいのが苦手というだけで、彼らが浮かれる気分自体は、わからないものでもないし。
 もし、酒が効果があるのなら、彼らのようになったのだろうか、少年は覚めた思考で考える。
 イフの話でしかないし、考えても仕方がないことなので忘れることにした。
 仮面を少しだけずらして、目の前の湯気の出ている食事を早く食べてしまおう。
 遺跡に遠征していたので、出来立てほやほやの携帯食料ではない食事は久しぶりである。
 旨いものは、旨いうちに。
 食事が唯一といっていい楽しみなのだから。

ゼロ > 今回の食事は、パンに、具沢山のシチュー、あと、付け合せにいくつかの品々。
 実は……少年はその料理の名前を知らないので、これをなんと言えばいいのかはわからない。
 酸っぱいけど美味しいのと、ちょっと長い棒みたいなの。
 美味しければなんでもいいや、と少年はそれを口に運んでいく。
 ポリポリという食感がとてもいい、酸っぱいのもそれはそれで美味しいと思えるし。
 食堂の隅っこで淡々黙々と食事を終える間、酒に酔った兵士たちが喧嘩したり賭け事したり。

 つまりはいつもの乱痴気騒ぎである。
 見ていて思うのは、こいつらいつもこんな感じだよなぁ、というところ。