2018/01/19 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > タナール砦の入口付近に立つ兵士。
 仮面をつけている彼は、今宵も門番の役割。
 先日は討伐任務に組み込まれ、その前は、遺跡群の魔物狩り。
 その日毎に任務が違うのだけれどもそれは人がいないからたらい回しにされているということでしかなくて。
 面倒事を押し付けられているのかもなんて気もしなくもない。
 とはいえ、正式な部隊配属もされていないのだし、それも仕方ないのかもしれない。
 仮面のチカラで周囲を確認するも特に今のところ反応はなく、視界にも特に誰かが居るような様子もない。
 はあ、と軽く溜息を吐き出しながら少年は警戒を厳にする

ゼロ > 仮面の中の視界はとてもクリアとなっている。
 仮面の魔力のお陰でマジックミラーのように視界を妨げず、更に昼間のように周囲の様子が見える。
 前に魔族が魔法で透明になっていたが、それすら視認することができていたので、こう言う任務にはうってつけなのだろう。
 それを誰かに言ったことは、将軍以外にはないのだけれども。
 誰がどれだけ自分のことを認識しているのかは知らない、そもそも、将軍以外の高官に出会ったことがない。
 その将軍だって、ここでスカウトを受けた時以来だ。
 そう考えると指令系統ってどうなっているのだろう、それこそ一介の兵士である自分でも不安になる。
 指揮系統がしっかりしていない……その現状が今の自分である。

 たらい回しに使われて、誰の指示を優先して受けるべきなのかがわからないのだ。
 そも、所属すら決まっていないというのがあるし。
 軍は上官の命令が絶対だが、誰を上官として動くべきなのかがはっきりしない。

「……一度、本格的に陳情に戻ったほうがいいのかもしれない。」

 陳情できる立場であればの話である。
 無論、陳情できるような立場ではない。
 行き詰まっているなぁ、少年は夜空を見上げて、慌てて視線を魔族の国方面に向ける。

ゼロ > 特に、魔族の国方面から誰か来そうな気配はない。
 先日小競り合いがあったからというのもあるのかもしれない。
 今は無いというだけで、すぐに来るかもしれないし、来ないかもしれない。
 交代がくるまでは、気合を入れて警戒をするしかないのだ。
 時間が来るまでは、自分の持ち場なのだから。

 こう、もう一人いてくれると、話ができて気が紛れるのだけれども。
 それがかなっていれば、こんなに一人で、思考を垂れ流すこともないんだろうなぁ、とか。
 風が冷たいなぁ、とか、少年は考える。

ゼロ > 暫く、警戒していれば中から足音がする。
 ゆっくりと振り向いてみると、そこには二人組の兵士。
 交代の時間のようだ、少年は何時ものように引き継ぎを行って、交代の兵士に場所を任せる。
 やっぱり、ツーマンセルなんだな、と何時ものように二人組で門番を始める彼らを眺めて、少年は中に入っていく。

 腹も減ったし、食堂に行って、飯でも食べようか。
 こつ、こつ、とグリーブを鳴らしながら、食堂の方へと歩いていく。
 しばらく歩けばたどり着く食堂。
 顔なじみの補給兵に、いつもの食事を頼むことにする。

ゼロ > 食事を受け取り、食事を開始する。
 時間的にも遅いから人の数は少ないが、いつもの指定席とばかりに端の方に腰をかけてしまう。
 喋る相手もいなければ、食事というのは案外早く済んでしまうものである。
 仮面を少しだけずらし、手馴れた勢いでもぐもぐ食べて飲み込んで飲み下して。
 腹に溜まればそれでいいという食事を食べ終えて仮面を戻してから、トレイを受付に返して。

 そのまま自分の部屋に戻り、休むのだろう。

ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。