2017/10/27 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
ゼロ > ここ暫くは、魔族からの侵攻がない様子のタナール砦。
 妖魔の侵攻に備えて準備を整える時間があるのはいい事である。
 小さな、単体、もしくは小隊規模の嫌がらせ程度の攻撃はあるが、向こうの軍や群れがやって来てはいなかった。
 その静けさに、ぎゃくに何かあるのではないかと警戒してしまうのは少年の心配性だろうか。
 高台にまで登り、砦の周囲を眺め回すことにする。
 相も変わらずの静けさで特段異常は認められない。
 門のところでは二人組の門番が警戒しているし、奥の森の方にも、何者かの影は認められない。

 気のせいなのだろうか。
 他の舞台の人間に溶け込めない少年は、休息の時間は基本的に一人でいることが多い。
 今もまた、その休憩の時間であったりもする。

ゼロ > 「秋も近づいてきたな……。」

 最近は気温の変動も激しく一気に寒くなってきたきがする。
 自分の鎧は、魔法の効果なのか一定よりは寒くはない、顔も仮面のおかげで暖かである。
 ほかの仲間よりは恵まれているのだろう、だから、自分はこういうふうに物見の高台に上って、周囲を見まわせているのだ。
 しかし、特に何かがあるというわけではなさそうで。
 誰か来る気配もない。

 今頃は下の食堂で酒盛りでもしているのだろう。
 もしくは、部屋でカードとか何かを使って賭け事をしているのだろう。
 どちらにしろ、自分は興じることのない事である。
 声をかけられることもないし。

 思考がそれかけたので現実に戻って下を見ても、上を見ても特に何もない。
 見事に、何もない。

ゼロ > しばしの間の月見と洒落込んでは見たものの、只々黙っているのも面白くはない。
 やはり、体は動かしたいものであり……じっとしているのはしょうに合わないなと仮面の下での自嘲。
 なら、やることはひとつか、と視線を階段へと向ける。

 下の階の訓練施設は空いているだろう。
 訓練は己を裏切らないし、鍛錬は己を研ぎ澄ませる。
 自分はまだ、未熟である。
 名馬もそれに乗る騎士が下手であれば生かせない。
 自分の体を自分で制御するために
 少年は訓練のために降りていく

ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。