2017/05/10 のログ
■ゼロ > 誰も来ない。
夜の砦なので、誰か来る方が希であろう。
来るとしても、重要な伝令か迷い込んだ冒険者か、傭兵か、もしくは夜襲か。
まあ、どれだとしても、適切に対応すればいいだけだ。
来なければ何事もなかった、で済むだろう。
とは言えども、暇なのは暇である。
誰かと喋りたい気もする、気が紛れるし眠気も吹き飛ぶ。
うん、超暇だ。
あ、槍を持ってきておいたほうが良かっただろうか。
あれがあった方が門番らしくなる気がする。
しくじったなぁ、とチョットだけ入口の方を見る。
当然相方もいなければ、誰もいない。
■ゼロ > しばしの時間、門番をしていた。
誰も来ないし、敵も来ない。
それが一番いいことであろう、何事もないということだから。
何事もないという暇さ加減はどうしようもなくて。
くぁ、と小さくあくびをこぼしてしまう。
いかんいかんと、軽く頭を振って思考を取り戻す。
そして、相方が来ないまま一人で時間まで門番をして。
交代が来たら、引き継いで砦の中に戻るのだった。
ご案内:「タナール砦」からゼロさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にリリシアさんが現れました。
■リリシア > (本日の砦は勝利の美酒に酔っていた。朝方到来した魔族の奇襲。それを見事打ち破り、砦の支配権を守ったのである。突然の奇襲であっても、取り乱すことなく、砦に居合わせたそれぞれが剣を取り、弓を取り、魔術を放ち・・・砦に押し寄せる魔族の軍勢を打ち払うことに成功したのだ。 普段は最前線、ということもあり緊迫した空気が流れる事の多い砦であるが、この時ばかりは皆が皆、勝利の喜びが砦全体を覆い、多少気が緩んでいた。大きな被害も出さず、突然の奇襲であっても見事打ち倒してみせた自分たちの力に、見事生き延びてみせた喜びに、砦は歓喜の声に震えたのである。 そのやんややんやと勝利の報酬として、兵士や冒険者が入り乱れ、酒を楽しみ、食事を楽しみ、互いの武勇伝に花を咲かせる・・・そんな王都の酒場に負けず劣らず騒がしさを増してきた砦の食堂。そこに一人のエルフも混じっていた。エルフでありながら、弓ではなく刀を携えるその姿は多少、目立つだろうか。そのエルフも此度の奇襲の防衛作戦に立会、剣士として魔族と斬り結んできた後である。その少女も、勝利の美酒として酒を楽しみ、食事を楽しみ、仲間と談笑して楽しげに笑う。勝者のみに許される楽しげな雰囲気が砦内に広がっていた。兵士達にも休息は必要である。勝利の報酬として、今宵ばかりは多くの兵士達が報酬として勝利の美酒に酔っていた。
・・・しかし、勝者の欲は食事と酒だけで収まることはない。血湧き肉躍る、戦いの後である。身体は熱を帯び、昂る。食事を終え、酒まで飲めばその欲に対する自制心なんて塵芥のように薄れ、消えてしまうもの。戦いの後から数時間。男女のペアを作り、ひっそりと消えていくもの。地下牢に足を運び、捕虜の魔族の兵士と楽しむべくニタリと口元を歪に歪め、やはり食堂から消え行くもの。そんなものもでてきていた。 ・・・そして、その欲はエルフにも当然残っていた。どくん、どくん、と高まる熱が。ほんのり赤みを帯びた顔はそれは決して酒だけの影響ではないようだ。
そして・・・砦は勝者の欲と宴に踊りだす もしも、ここに襲撃が入ってしまえば迎撃は厳しいものになるかもしれないが・・・戦士たちにも休息は必要である。たまにはこういう催しでもないと、やってられないのだろう。エルフの剣士もそれに混ざり、酒を楽しみ、食事を楽しみ・・・彼らとの談笑に声を弾ませていた。時折、無遠慮に触れてくる酔っぱらいの手を笑いながらはねのけつつ、今一時の宴に身を任せて。)